98.10.10 Jungle Smile CLUB QUATTRO

林檎のため息

入場時、いきなりレイを渡されとまどう観客。何を企んでるんだろう?
と、ひそひそ話の輪が出来ます。
開演時刻にはぎっしりのお客さん。PA卓のすぐ後ろ、ビデオカメラの
立っている脇の見やすい好位置を確保しました。

怪しげなハワイアン(歌詞が♪曙、武蔵丸&小錦〜 暫く頭の中で
リピート状態でした)の流れる中、バンドメンバー、ゐさおちゃんが登場。
BGMが止まり、バンドの演奏が始まると、郁乃ちゃんもステージに。
郁乃ちゃんは幾何学模様のニットのベストにブラウンのロングスカート。
ゐさおちゃんは何故か学ランを着込んでます。二人とも、先月川越の
イベントの時よりかなり髪が短くなってます。

1 ただの私
 #心配していた「音」はまずまずです。ボーカルがちょっと籠もったように
  聞こえてましたが、すぐに修正されておりました。

郁「アロハー」 ゐ「いろはー」 観客(爆)
ゐ「3,OOO円、元取るよぉ〜(笑)」
 #こういうのって、文字にするとつまらないんだけど、その場の雰囲気は
  すごく楽しいんです。どうすれば伝わるのかなぁ。

2 風をおこそう
 #1曲目からギターをかき鳴らしていたゐさおちゃん、この曲の間奏では
  テルミンを操作します。
  慣れた雰囲気のデビュー曲ですが、郁乃ちゃんの声もよく出てるし
  お客さんも盛り上がって、序盤からいい雰囲気です。

3 同級生
 #この曲、全体的に音域が低いのかな。それとも息切れか、ちょっと
  抑えた感じの郁乃ちゃん。

4 片思い
 #今日も ♪かなわーない恋だと 知ってても〜 という冒頭の
  フレーズ無し。ちょっと残念。
  出世曲となっただけあって、お客さんの反応はやっぱり違いますね。
  でも、この曲でも手拍子するかなぁ。

熱気いっぱいのステージ。慌てて学ランを脱ぐゐさおちゃん。
郁「(ゐさおチャンを見て)学ラン着てるんだものなぁ」
ゐ「ガクラン(錯乱)状態になっちゃったよぉ」
一部のお客さんがウケると、郁乃ちゃんは「ウケちゃダメだよ。私なんか
毎日だよ(苦笑)」(笑)

お客さん同様、バンドメンバーやジャンスマの二人もレイを下げてます。
(郁乃ちゃんは1曲目ではずしてしまいましたが)
自己紹介の後、レイに触れながら
ゐ「チケット代決めてから作ることにしたからねぇ」
郁「マネージャーが借金しちゃったの。百万円」
ゐ「ちょうどそのころ保険にはいってたからねぇ(笑)」
郁「いい人だったのにねぇ(笑)」

郁「泣いたり笑ったり、恥ずかしがらずに(本性)むき出しになって
  帰ってください。....パンツは脱がないでね(笑)」
 #相変わらずの郁乃節。

郁「今日はやる気いっぱいで来ました。次の唄はやる気のなくなる唄です」

5 2:05PM
 #ゐさおちゃん、トランペットを吹きます。ちょっと音程が怪しいところも。

6 キスしてあげる
 #打ち込みのリズム音がちょっとウルサい感じ。でも、歌詞のストレートさを
  意識させないための工夫なのかも知れません。郁乃ちゃんはちょっと
  思い詰めたような表情で歌います。大きな身振り手振りは他の曲と同様。

7 猫とゴミ
8 思春期
 #新アルバムのナンバーが続きます。お客さんもクールダウン。
  低音になると、ちょっと苦しそうな郁乃ちゃん。ゐさおちゃんは
  ギターと要所でのハモリ。

マイクスタンドの調整に手間取る郁乃ちゃん。可愛いです。

郁「次の曲は、自分のコンプレックスや理性、知性...はないか(笑)、初めて
  一人の男性にさらけ出すことが出来たきっかけの曲です」

9 林檎
 #これもゐさおちゃんが操作するシーケンサの音が、かなり被さります。
  伏し目がちに歌う郁乃ちゃん。次第に感情が高ぶってきているのが
  聴いていても分かります。こちらまで切なくなってしまう....。

郁「みんな大丈夫? 暑くない? 昨日の夜中、好物の鳥の唐揚げを食べてる夢を
  見てたの。で、気づいたら本当に口が(^〜^ モグモグ ....ま、いいや」
 と、唐突に話を打ち切って、メンバー紹介に。
 前回ツアーでは「虹05分バンド」と名付けていましたが、今回は「虹06分
 バンド」だそうな。ギターが入れ替わりましたが、キーボード、ベース、
 そしてドラムはそのまま。とてもしっかりとした演奏を聴かせてくれます。
 タニムラバンドでお馴染みだったドラムの山下政人氏は、子供さんの運動会で
 エキサイトしてきたそうな。

郁「ジャンスマは(PAも加えた)この7人でやってます。来年もヨロシク!」
 んー、気の早い郁乃ちゃんです(笑)

郁「私は蛇とかカエルとか大っ嫌いなの。あと○○さん(某野球監督の奥さん)
  あ、でもレイが似合うかも(^-^;;;」フォローになってないぞ(苦笑)
  で、唐突にフィリピンで人間を丸飲みにした大蛇の話を始めます。
  それを無視するように、ゐさおちゃんは指先を見つめながら
ゐ「爪が割れちゃったんだよなぁ。『詰めが甘い』なんちゃって」
  話の腰を折られてムッとする郁乃ちゃん。相変わらずの二人です(笑)。
ゐ「で、蛇はどうしたの? え?! 死んじゃった? そりゃヘビーな話だねぇ」
郁「(苦笑)涼しくなったところで『Jungle Smile インフォメーション』よろしく」
ゐ「関東エリアでの学園祭ライブが決定。関東では年内最後のライブになると
  思うのでヨロシク」
  11/1(SUN) 関東学院大学六浦キャンパスにてhalちゃんとのジョイントだとか。
ゐ「いくのふ(郁乃ちゃんの通称)が手塚治虫トリビュートアルバムに参加。
  難波弘之、YOU(フェアチャイルド)とともに、ワンダー3のテーマ曲を
  歌ってます。来月発売なのでヨロシク。ジャングルスマイルもばら売りか(笑)」
  そしてライブ恒例の2人が別々にデザインしたTシャツ(\2,000)、
  オリジナルバンドスコア(シングル曲+恐竜のヘリコプター)の告知。
  加えて、新曲「白い恋人」リリース情報(11/26)も。
  ゐさおちゃんは、鬼太郎の目玉親父の真似にこだわります(苦笑)。

10 白い恋人
 #ゐさおちゃん、ギター+ブルースハープ。途中のハモリもたっぷりと。
  曲調はゆったりとしたバラード。タイアップとなったJAL SKI'99北海道
  イメージソングに相応しい、雄大なスケール感のある曲です。

11 水たまり

12 いい女
 #しっとりとしたナンバーのあとは、一気に弾けます。郁乃ちゃんも
  ゐさおちゃんも間奏部分ではタテノリ。そして、曲の最後では
  郁乃ちゃんが客席に下りてしまいます。
  客席は一気にヒートアップ。盛り上がります。
  郁乃ちゃんは軽い酸欠状態か? ドラムの山ちゃんから酸素吸入器を
  借りて、しばし深呼吸。

郁「今日は向こう(客席の後ろ側)へは行けないね。柵があるんだもの。
  どっちがケモノだろう? きっとこっちだね(笑)」

13 冒険(ロマン)
 #またしても打ち込み音から始まります。バンドの生音との融合はOK。
  少々疲れの見える郁乃ちゃんですが、気力をふりしぼって歌います。
  キーボードの余韻がなかなかいい感じでした。

14 小さな革命
 #ちょっと切なそうに歌う郁乃ちゃん。ゐさおちゃんは再びテルミンを操作。

ゐ「宴もたけなわではございますが、夏は沖縄で、正月はしめなわで....」
郁「みんないい感じでグゥーーーっと盛り上がってたのに、ストン↓(笑)」
ゐ「そろそろお別れの時間がやって参りました」
客「えーーっ」
郁「あと2曲」
ゐ「3,000円の元取ってください。ジャングルスマイル、よほどのことがないと
  アンコールやりませんから」
 客席から「絶対やらせるぞぉ」の声が飛び、二人はそちらをチラッと一瞥。
郁「じゃ、料金別でね(笑)」

郁「今年ジャングルスマイルは『おなじ星』という曲が出来て、いろんな
  人たちと出逢うことができました。『おなじ星』と言うタイトル、
  我ながら良く思いついたというか、広辞苑に載せたいなと思います
  ....あーシャツが出てる(ベストのインナーがはみ出てた)。
  いいところだったのになぁ(苦笑)(慌てて後ろを向いて服を整える)。
  メンバーもスタッフも、何年か前には全然違う道を行っていた。
  逃げずに乗り越えれば、素晴らしい人に出会えるって分かりました。
  今日はジャングルスマイルのライブがきっかけで、見知らぬ人が
  こんなに集まりました。胸にレイがあるから、会場を出ても取らずに
  渋谷の街に出てください。そうすればライブに来てた人だってわかる。
  交差点のところで声をかけてみてください。そうしたら、3年後には
  結婚してるかも知れない(笑)。そうしたら、すごい『おなじ星』だね」
ゐ「まぁ『レイに始まりレイに終わる』というから」
客(爆笑)
郁「それじゃ、大いに盛り上がっていきましょう」

15 おなじ星
 #「運命」「赤い糸」という言葉を使いたくなくて、一生懸命考えたという
  郁乃ちゃん。出会いの奇跡と喜びを、見事に表現していますね。

郁「ジャングルスマイルはこれからも日々精進して、何からも逃げずに
  頑張っていくので、またライブで会いましょう」

15 雲の中の散歩
 #郁乃ちゃん、ちょっと苦しそう。ゐさおちゃんが精一杯のフォローに
  回ります。ライブを締めくくるに相応しい、ゆったりとした曲。
  曲が終わった後、またしてもギターの弦を切ってしまうゐさおちゃん。
  「アンコールやらないよ」という意思表示なのかとも思いますが、
  これはちょっといただけません。
  バンドメンバーとともに舞台前列で手を繋いでご挨拶。そして、
  林檎飴を客席に投げ込みます。山ちゃんはスティックもプレゼント。

郁「よいお年を!」
ゐ「ありがとうございました」

ステージから消えるメンバーと二人。この時点で、開演から2時間10分。
通常のライブとしては十分な長さではあります。客電が点いて、終演の
アナウンスが二度流れますが、お客さんの大多数はその場にとどまって
アンコールの拍手が止まりません。

そして。5分ほど後に、ついに二人が登場!!

ゐ「帰れぇ(笑)。みんなが困るでしょう。(自分は)片づけに来たんだよ」
郁「すごーく久々の、アンコールです」
ゐ「嬉しいねぇ」
郁「この日を待ってました。アンコールの練習とかやってないから....」
客席から「最初から」の声。
ゐ「倒れるよ。みんなが倒れなくても、俺が倒れる(笑)」
といいつつ、すごく嬉しそうな二人。
ゐ「MCだけにしようか(笑)。はじめの頃、『アンコールはやらない』って
  言っておいたから、その分時間は長めなんだよね」
 そして、はじめから予定済みのアンコールを揶揄するゐさおちゃん。
 アンコール分まで本編に凝縮した構成にしている、とは彼の持論です。
「何を歌おうか?」の問いかけにお客さんは思い思いの曲を叫びます。
「んー、『チェリーボーイ』とか....」と言って歌い出す郁乃ちゃんを
「おい、真面目に考えよう(汗)」と、慌てて止めるゐさおちゃん。

郁「じゃ、(心の中では)進路が決まってるんだけど、言い出せないで
  いる人に歌います」

E-1 恐竜のヘリコプター
 #ゐさおちゃんのギター伴奏でしっとりと歌います。

郁「拷問だよねぇ。本編ぎりぎりのところでやってるから....。
  じゃ最後はみんなも燃え尽きるんだよ」
客「まだまだ〜」
郁「かわいくないねぇ(笑)」

E-2 風をおこそう
 #最後はバンドも加わって賑やかに。観客も簡単なコーラスで
  大合唱になります。曲中にもう一度メンバー紹介。
  最後の決めのところではお客さんも揃ってジャンプ☆

こうして2時間半を大きく超えるライブが終わりました。

んー、すごくすごーく満足しました。部分的には不満もあるけれど、
全体を通じてみれば好印象が残りました。
同じものが二度ない。まさに生きているからLIVE、ということを
実感しました。この公演を見られたのは、とても幸運だったと思います。

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