97.10.11 加藤いづみ HMV渋谷

(ステージ上にハイチェアが2脚と譜面台。向かって右側にはギターマイク。
 左側にはミニアコーディオンが置いてある。)
(18:05 ピアニカを片手に、いづみちゃん登場。焦げ茶のVネックに
 ベージュ色のパンツ。靴は見えません。ひっつめ髪にしています。)
い>こんにちはぁ、こんなに・・・・(お客さんの数にちょっとたじろいでいる)
  すごいですね。女の人なんか、後ろの方で見づらかったら前の方にね、
  優しい男性に言って前の方に(笑)こさせてもらってください。
  (最前列の男性客に向かい)いいですよね・・・・あ、「俺は1時間も前から
  待ってたんだ」って?(笑)
  はい、久しぶりのインストアライブで、楽しみにしていましたし、ちょっと
  緊張もしていますけど、いつものライブとはちょっと違う感じで
  加藤いづみの歌に触れてもらおうと思いますぅ。
 (ギターの中野督夫氏のリードに合わせ、手拍子を要求。
  いづみちゃんはピアニカでイントロ&間奏)
1 シャンプー

い>懐かしい歌で『シャンプー』、聞いてもらいました。
  ギターうまいねぇ。紹介します。中野督夫さん(拍手)
  今、「ナカノシンジ」って言いそうになった。それじゃF1ですね。
  何か、右京さんとかベルガーさんとか引退しちゃうみたいですね。
  トーチュウ(東京中日スポーツ)なんか読んだ人、いませんか(笑)
  今日は予選やってますね。明日は7時からですから見ましょう(笑)
督>結構好きなの? あの「とばし関係」
い>ちょっと前まではプロレス好きで、勿論今でも好きなんですけど・・・・
  (客から「今日、高田戦だよ」の声)
  そう、見に行けないね。ヒクソンvs.高田はどうなるか。
  今日は行けないです。こちらに集中と言うことで。新聞で楽しみたいと
  思います。・・・・何しゃべろうと思ったのか、全然忘れちゃったよ。
  ま、いいか。今度17日に、新しいアルバム『sad beauty』が出ます。
  シングルはもう発売になってますので、是非聞いてほしいと思いますが。
  今回はね、新しい人と録りました。今までずっと、高橋研さんと作って
  きたんですけど、アーティストとして一歩踏み出したいとの思いから、
  色々悩んでいたときもあったんですけど、やっぱり一歩踏み出さないと
  何も起こらないし、いいか悪いかも分からないし、ちょっと行ってみようと
  思って・・・・。だったら新しい人達と作ろうと思って、今回のアルバムには、
  カーネーションというバンドが参加してくれてます。カーネーションも
  先月26日に新しいアルバムが出たばかりなので、加藤いづみのアルバムと
  セットで買っていただけると・・・・。本当にいいアルバムです。
  後は上田ケンジさんといって、私のバンドでベースを弾いてもらっている、
  一風変わった人が(我々爆笑)・・・・今笑った人は私のライブに来たことの
  ある人だと思うんですけど、すごい斬新なアイデアの持主で、今までの
  加藤いづみの音楽をまず「壊す」、そういう所から始めてくれてます。
  気になる方は、是非聞いてもらいたいと思います。
  じゃ、次の曲はカーネーションの直枝さんに書いてもらった曲なんですけど、
  CDでもカーネーションが演奏してくれてるんですけど、今日はトクさんの
  ちょっとおしゃれな、「秋」という感じでお届けします。

2 君がいた夏の日

(赤いミニアコーディオンを取り出すいづみちゃん)
い>かわいいでしょう? ちゃんと『HOHNER』のヤツなんですよ。
  次に歌う曲はですね、シングルのカップリングに入っている曲です。
  『みんな夢の中』という曲なんですけど、多分聞いたらね、一度は
  耳にしたことがある・・・・。CMでもよく使われてたりとか、きっと
  お父さんお母さんは知ってると思います。これ、シングル出したら
  お父さんが「この曲は本当にいい曲なんだ。よく選んでくれた」って
  うちの父が喜んでました。高田恭子さんと言う方が歌っていた曲で、
  浜口庫之助さんが作った・・・・(中野さんに向かい)どんな曲、
  作ってましたっけ?
督>『浜辺の歌』とか・・・・。
い>手拍子が『オヤジ』ですねぇ(笑)
督>オヤジですから(笑)
い>今日初めてトクさんに弾いてもらうのに、「オヤジ」なんて
  言ってしまいました(笑)。いい曲ありますよねぇ。
督>いい曲あるよね。俺も今回いずみちゃんとこうしてやれて、こうして
  昔の曲を取り上げてくれるのがいいなぁと思って。嬉しいですよ。
い>これはですね、シングルのカップリングでカーネーションがやって
  くれてるんですけど・・・・
督>このときはバンドで?
い>このときはすごく面白くて、まずレコーディングスタジオの非常階段、
  スタジオの8階のベランダで、まず唄を録って、こう足をぶらぶらさせながら
  高速道路の音なんかバーッとするところで、銀座のオンキョウスタジオ
  なんですけど、唄だけまず録って、それに次の日カーネーションが演奏を
  重ねたという・・・・
督>普通と逆ですね。普通はスタジオでCLICKなど聞きながら緻密にやる
  わけですよ、おじさんたちは(笑)
  いづみちゃんはその逆の方法をとったわけね。
い>そうですそうです。唄に演奏を重ねるから、どうしてもリズムとかそう
  言うのに合わせて唄うじゃないですか。たまにアカペラとか聞くと、
  すっごく新鮮で、唄が活きている感じがします。そのまま演奏を
  重ねたので、なんかライブレコーディングの面白さというか・・・・
  (このあたり、ちょっと論旨が混乱してます>いづみちゃん)
督>唄に合わせたのね。
い>そうそう。
督>ドラムの人なんか結構大変だったりして。
い>ええ、カーネーションのドラムのヤベさんは無茶苦茶素晴らしかったです。
督>それはいづみちゃんのアイデアで?
い>いえ、カーネーションの直枝さんのアイデアで。
  「カーネーションと加藤いづみがやるならば、この曲からやりたい」って、
  『みんな夢の中』っていう曲があるんだけど聞いていてくれないかって。
  私もサビ位しか知らなくて、聞いてみたら無茶苦茶いい曲ですぅ。
  けっこう歌詞が渋いというか、エグいというか、女の情念みたいなものを
  サラッと歌ってるんですよね。そうなんです。
督>「照明を落としてください」(笑)
い>もしよろしかったら、興味なく向こうの方でCDを探してらっしゃる方、
  ちょっと耳を傾けてください。ここで加藤いづみが歌っております(笑)
  ・・・・こんなMCの後にやる曲じゃないのよ。何かこう、プライベートな
  気持ちで・・・・(督さんがギターを奏でる)ん、じゃ行きましょうか。

3 みんな夢の中
 (間奏でいづみちゃんのアコーディオン)

い>いい曲でしょう? メロディーがすごく・・・・。
督>そうそう、ad9が入っているから・・・・
い>ad9って???
督>普通のCだと(ギターを弾きながら)こうだけど、ad9だとこうなんだよ。
  (観客に向かって)ちゃんとコピーしとけよ(笑)
  でも、カーネーションのヤツは途中でリズムが入ってきたりして、
  歌は今みたいな感じだけど、バンドアレンジになっていて・・・・
い>1番はアカペラで歌ってたりして・・・・
督>みんな、買わんと(笑)
い>みんな、買わんとねぇ(笑)
  じゃぁ、あっと言う間に最後の曲なんですけど(観客から「え〜っ」)
  この続きは12月25日、渋谷公会堂でライブをやりますから、是非
  来てください。チケットは10月25日発売となっております。
  あとね、10月20日にもパワーステーションでAcoustic Specialという
  イベントに出て、この続きみたいなライブをやります。
  12月25日はかっこいいライブをやろうと思ってますので、是非遊びに
  来てください。今度出る『sad beauty』というアルバムの中には、
  今までの加藤いづみが「こんな歌唄うんだろうなぁ」という音も勿論
  そうですけど、ちょっと皆をびっくりさせるような、「こんなことを
  やっちゃうんだ」と言うようなサウンドにもトライしてますので、
  楽しみにしていてください。じゃ、最後にシングルとして発売に
  なったばかりの曲を唄いたいと思いますが、秋ってね、ちょっと
  人恋しくなる季節と言うか
督>そう、夏が終わって、切なさも少しあって・・・・
い>そう、いつもはさりげなく通ってしまう道も、渋谷とかも、このHMVでも
  「ああ、そういえば昔、彼女と1回来たことがあるなぁ」とか、
  ふっと思い出したりするような季節だと、私は勝手に思ってます。
  そういう蘇ってくる感情をですね、歌にしてみましたので。
  今まで一番好きだったなぁっていう、一杯恋もしたでしょうし、
  これからって人もいるでしょうけど、一番大きかった恋の相手を
  頭に思い浮かべながら・・・・今、遠い目をしている人が後ろの方に
  いますけど(笑)、本当に思い出してくれてるんですね。
  ありがとうございます。
  その人のコトを思い出しながら、最後の曲を聞いてもらいたいと思います。

4 木枯らしを抱きしめて

い>どうもありがとうございました。
  12月25日、是非渋谷公会堂に遊びに来てください。

18:33 終了


イベント終了後、店の外を歩いていたら中野督夫さんとばったり。
「アルバム買ってな。雑誌に記事も出てるよ」と宣伝されてしまいました(笑)

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