のんびりジョギング

走るクマ

 いつの頃からだろうか、昼休みにジョギングをするようになった。社会人1年生の時には既に走っていた記憶があるから、もう○年(秘密)になる。
 当時の勤務先は周囲に緑の多いところ。食後の腹ごなしに散歩をしていたのだが、近くのサイクリングロードをゆっくりと走っている人が結構多い。その昔、持久走クラブなるものに身を置いていたことがあるので、「この程度なら私でもOKだな」と安易に考えて、ある日ジョギングを始めることにした。
 ジョギングの良いところは、殆ど道具を必要としないこと。また、自分一人のペースで事を運べること。気まぐれな私にとっては打ってつけのスポーツなのだ。
 ジャージに着替えタオルを用意しジョギングシューズに履き替えて、準備体操も万全にいざスタート。最初はペースがつかめなかったが、ゆっくり走っているうちに次第に勘を取り戻してきた。汗をかいたのでシャワーを浴びて心も体もサッパリ。普段は食後の眠たくなる時間帯も、爽やかな気分で乗り切ることができた。もちろん晩酌のビールが美味しかったのは言うまでもない(笑)。
 そんな毎日を暫く続けていると、職場内でも「あいつは昼、走ってるらしい」という話がだんだん広まってくる。前日ちょっと飲み過ぎたりして眠たいときも「あれ? 今日はどうしたの。サボりかい?」と言われるのが悔しくて、走らざるを得なくなったりする。コースをいろいろ変えてご近所探訪をするのも楽しい。普段と違う曲がり角をひとつ曲がっただけで思いがけない景色が広がっていたり、小学生の遠足に合流してしまい「おにいちゃーん、がんばってー」とかわいい声援を受けたり、畑を走って叱られたり・・。
 時を経て職場を移っても昼休みのジョギングは続けている。短い休み時間、着替えて走ってシャワーを浴びたら残りはあと僅か。ゆっくり食事をする暇は殆どない。そこで昼飯は食べないようになってしまった。習慣とは恐ろしいもので、一日二食に慣れてしまえば「そんなものだ」と思えてくる。それを他人に言うと「エーッ、二食ぅ?」と驚かれるが、野生動物も食べられるときに食べる生活を続けてさほどの不都合もなく毎日を過ごしていることから考えると、定期的に食事をとる必然性もないのである。
 閑話休題。ひと頃はロードレースの類にも顔を出したが、記録が頭打ち(5Km20分の壁)で、速い人には全く歯が立たない。もともと記録を出すために始めたものでもないし、時間を競うよりゆっくり楽しく走ることの方が大切である。そんな風に思う今日この頃。

 季節を肌で感じ、健康づくりに役立ち、運動している気分を手軽に味わえる・・・・。のんびりジョギングは今も続いています。

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