これは、身分不相応にも、SONY VAIO PCV-R60TV7を買ってしまった男が、艱難辛苦の末、使いこなしてゆくまでの、血と汗と涙の日記である!!
●(99年)7月10日 購入。すべての始まり。
待ちに待ってたVAIO PCV-R60TV7が到着した。
テレビを持っておらず、アプライドのチューナーボックスをPCに接続してテレビ番組を見ていた私には、VAIOの内蔵チューナーの画質が美しく感じられました。やっぱ、チューナー付きのTV7にして良かった〜。V7にして、テレビは別に買え、という話もあるが、それはそれ(笑)。「チューナー内蔵」という機能美が良いのだ。
とりあえずは、購入直後の状態で、ベンチマークを取ってみました。
HDBENCH Ver 2.610
ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory VAIO PCV-R60 15479 37831 30025 13155 5702 9415 94 17 14065 13544 23673 自作機 13692 14739 18114 29248 1632 29763 511 3 7768 7762 9195 比較に自作のK6-266MHzマシンを並べてみたのですが……あまり変わらないね(^_^; まあ、自作機の方はビデオカード(ミレ2)が切り札になっているのだけども。
初期チェックも終わり、さっそく、DVビデオデッキ(Victor HR-DVS1)とDV接続し、DV motionからのプレイ、ストップを試す。無事に動作。パソコンからプレイヤーを操作できるうれしさに感動する。調子に乗ってDV motionによる自動取り込みをやってみた。
……あ、あれ? 動かないぞ?
「もしかしてVictor機からは取り込み出来ないのか!?」
という不安が広がる。……どうやら、その通りだったようだ(T_T) 手動取り込みならなんとかなるが、手動だと、きれいなつなぎ撮りが出来ないよう。しくしく。
●7月19日 MPEG2、使いこなせず。
VAIO自体に文句は無いが、DVに関してだけは、不満が堆積してきた。売り文句にしていたMPEG2って、GIGA pocket(録画ソフト)以外のアプリケーションでは、まったく扱えないのね……。GIGA pocketの録画データ(MPEG2拡張)では、基本的に編集が出来ないから(GIGA pocket上での擬似的な編集は可能だが)、録画した番組のCMをカットして、CD-Rに記録するとか出来ないようだ。現実的には、MPEG1とAVIだけが、自由に扱える形式のようだ。MPEG2に対する期待が大きかった(VAIOを選んだのもそのため)分だけ、なんか、燃え尽きたよ。ふぅ。
●7月20日 期待、のち、挫折。
VAIOのカスタマーリンクに電話して、MPEG2を編集する方法について聞いてみた。日本のメーカーのサポート電話はつながりづらいので有名だったので心配していたが、ちょっと待たされたけど、1回で電話がつながった。サポートのお姉さんの感じも良い。電話した後、今日が祝日であったことに気づいたが、土日も受付してくれるんだ!で、肝心のMPEG2であるが、やはりGIGA pocketでしか扱えないそうだ。残念でしかたがない。
というわけで、MPEG2のことは、とりあえず忘れることにした(T_T)
DVデッキから手動で動画をAVI(DV)形式で取り込み、DVgate clipで余分なところをカット。PREVIEWでキレイに編集できていたら、AVIにて取り込み。これで、CMカットが出来る。AVIのあとでMPEG1でも取り込む。拡大表示をさせないなら、このサイズで十分だからだ。
あっという間にHDDがいっぱいになってしまったので、自作PCの方へデータを移動することを考える。しかし、私の持っている8MBのPCカードでは、平均15MBのMPEGデータを移動させることが出来ない。300MBのAVIファイルなどもってのほかだ。
●7月21日 秋葉で買ってきた激安CD−RWディスクを使おう!
PCV-R60には、CD-RWドライブが内蔵されている。だが、CD-RWメディアは1500円もするので、使うことは無いだろうと思っていたら……198円のメディアがありました。なんだか、値段がピンからキリまであったので、いろいろ買ってきました。
テストメディア
メーカ名 価格 Megadata \198 MEDIA SERVICE \480 SONY \1,380 RWディスクが200円で買えるんですね。この値段には驚きました。ただ、10枚セットで買う勇気はありませんでした(笑)。1枚だけお試し購入。で、テストの結果は、
メーカ名 結果 Megadata フォーマット不可 MEDIA SERVICE ◎ SONY ◎
やっぱり、\198円はダメなようです(^_^; 期待はしていなかったからいいけど。
さて、実際に、CD−RWディスクへmpegファイルを書き込み、自作PCにて読み込ませようとしたのだが……ファイルが見えない!? ディスクの中身は空っぽ!? そんなバカな、ともう一度VAIOにセットすると、ちゃんとファイルが見えるじゃないか。そ、そういえば、ディスクのフォーマットをしたときに、「他のパソコンで使用するにはどうのこうの」と、メッセージが出ていたのを思い出した。そこで、VAIOのDirectCDを起動し、ヘルプを読んでみると……。
「別のコンピュータシステムにUDFリーダをインストールすることにより、DirectCD(UDF)フォーマットのCD-RWを読み込むことが出来るようになります」
と書いてありました。そのドライバはどこにあるんだよ……。リカバリーCDやHDDを探してみても、それらしいものがないため、同じくヘルプに書いてあったAdaptecのサイトへダウンロードしに行くことにした。
へ行き、「Download Instructions」の「UDF Reader version 1.01 (Windows 95/98/NT)」をクリックすれば、ダウンロードできます。
http://www.adaptec.com/tools/compatibility/udfreaderwin.html
では、UDFフォーマットを読み込むことが出来るCD-ROMと、非対応のCD-ROMの一覧を見ることが出来ます。
私のはTEAC CD-532Eだったので、とりあえず一安心。上記ドライバーにより、自作機でもCD-RWを読むことが出来るようになりました。
●9月4日 HDDの容量が足りない!
DVD-RAMに保存しておけるといっても、DV-motionやGIGA Pocketで使用可能な保存先はハードディスクだけ。土日の出張中、VAIOに録画をさせるには、標準2時間では物足りない。
「やはりここは、ハードディスクを増設するしかない!」
VAIOにもっとHDDを!!
ノンリニア編集のできるVAIOだから、ハードディスクも最新・最高のものが使われているだろう。そう思ってケースを開けたら、な、なんと、現在販売されている中で、もっとも安いハードディスクがついているではないか。性能も、とてもベーシックで、肩すかしを食ってしまった。
というわけで、IBM DJNA-371800を買ってきました。2万5千円だったかな。
取り付けて、早速ベンチマークをとったら、6M〜7MB/sの性能しかでない!? ……デバイスマネージャーでDMAにチェックを入れる必要がありました。
★ HDBENCH Ver 2.610 ★
10MByteのWrite/Readテスト
解説 Write(KByte/s) Read(KByte/s) HDD型名 回転数 C: 元からあるHDD 14065
12704
Seagate ST313030A 5400rpm E: 増設したHDD(初期状態) 6831
5663
IBM DJNA-371800 7200rpm E: 増設したHDD(DMAチェック後) 17267
17503
IBM DJNA-371800 7200rpm そのまんま、回転数に比例した性能で、納得納得。
この増設により、標準画質でも14時間以上の録画が可能になりました(^_^)
左上がハードディスク。インターフェースケーブルが手前に出ているので、コネクタの差込チェックが楽だ。
●10月14日 DVフォーマットの転送レートについて
ニフティのオーディオフォーラムでDVフォーマットをシームレスに転送するための必要な転送レートのデータがあった。それによると
- 元の画像データレート 125Mbit
- DVテープ(もしくはHDD)へ記録するため、1/5圧縮すると 25Mbit(3.125MB)
- 実際に記録されるのは、オーディオ信号とその他制御データを会わせて、3.6MB
というわけで、最低限必要な転送レートが3.6MBなので、9月4日の日記のハードディスクは十分なパフォーマンスを持っていることがわかりました。
●10月18日 VAIOでビデオの予約録画、電気代は?
VAIO PCV-R60TV7には、ビデオデッキの代わりとして予約録画の機能(GIGA Pocket)がある。しかし、予約録画中のVAIOって、電気が流れっぱなしではないの?
というわけで、測定してみました。使用したのはHIOKIのクランプオンハイテスタ。
測定結果
通常 スタンバイ 本体 0.7A 0.3A ディスプレイ 0.8A 0.07A 「スタンバイ」というのが予約待機中。ディスプレイは、約1/10にまで下がっていますが、本体が半分程度にしかなっていません。ちなみに他のメーカーのパソコンも、ほぼ上の表と同じなので、特別に多いというわけではないのですが、せっかく予約録画の機能を付けているのですから、スタンバイ時の電流を減らす工夫もほしかったところです。
では、上の電流が流れっぱなしだと、電気代がいくらになるか計算してみましょう。
- 一般家庭の電気代は約1kWh=20円
- VAIOがスタンバイ時の電流は、本体3A+ディスプレイ0.07A=0.37A
- 1ヶ月=24時間(h)×31日
- 電圧100V
上記条件で月々の電気代は、
0.37A×100V×(24時間(h)×31日)×20円 = 27kWh×20円 = 540円
540円か。思ったより少ないのね。プロバイダとの契約料金より安いし。ちなみに、本物のビデオデッキの予約待機中はほぼゼロ(計測不可能)でした。VAIOでの録画の便利なところ、不便なところは別の機会に書くとして、特に気にせず使える金額であることがわかりました。