Zilog Z80(AKI-80)

 

Z80の特徴は8080のプログラムをそのまま動かせる命令体系とレベル2の割り込みとDRAMの接続に配慮した端子の機能にある。 いずれも技術的に魅力的で、一刻も早く確認してみたいから、もう電線の配線やケースの加工を楽しんでいる余裕はない。コンピュータはキットを使って組み立て 、これとシリアルインタフェースと電源をひとつの基板にのせてケースを省略した。


Z80のコンピュータのキットはもう売っていないが、Z80を拡張したチップのキットはいまも選ぶ余地があるくらい販売されている。そのうち、安価で手に入りやすい秋月電子通商のAKI-80を使った。AKI-80は東芝のTMPZ84C015を採用しており、この中にZ80、SIO(シリアルインタフェース)、PIO(パラレルインタフェース)、CTC(カウンタ)、クロックジェネレータなどが集積されている。クロックは12MHzか10MHzを選べるが、12MHzだと一部の動作で取り付け済みのメモリの速度が追いつかないため10MHz(9.8304MHz)で動かす。なお、DRAMは10MHzでも追いつかず、2.4576MHzで動かす。

 


AKI-80は、レベルコンバータ、コネクタ、電源と一緒にサンハヤトの基板ICB-97-CKにのせる。この基板にはDSUB9P用とACアダプタの
DCジャック用の取り付け穴があいている。レベルコンバータはマキシム社のMAX232CPEで、送信側と受信側をともにもち、送信側に必要な高い電圧を内部の昇圧回路で作るため電源が5Vだけで済む。電源はダイオードブリッジで整流し、3端子レギュレータで5Vに安定させているから、そのあたりに転がっているACアダプタが使える。この時点でDRAMを使わない平凡なコンピュータが出来上がる。まあ、ほとんどの人はそれでいいって感じだろうけど。


DRAMの接続方法はAKI-80用DRAMボードで説明する。
ソフトウェアは8080アセンブラモニタおよびTiny BASICで説明する。

【関連資料】
AKI-80の取り扱い説明書がある秋月電子通商のページ
実体配線図-aki-80-1.pdf
部品表-aki80parts1.html