2009/5



--------------------------------------------2009/5/28
いつかどこかの楽屋口で…

(注:楽屋口――がくやぐち――ホールや放送局でタレントが控え室に出入りするところ。ここで待っていればサインや写真をとることもできる)

1880年代、フランスの手品師――ド・コルタは「椅子に座った美女の消失」を考案した。
舞台上に置いた椅子に美女を座らせ全体を布で覆う。
布の中では美女が手を動かしている、と、その瞬間、ド・コルタが布とると、もう美女の姿はなく、
ただ椅子があるのみ!!

もちろんあまりにも昔のため、私はその映像を見たことがない。
しかしそのスピーディな現象は画期的だったため、当時の観客に大きな衝撃を与えたということは容易に想像がつく。

私がそのイリュージョンを初めて目にしたのは、1970年代スペインのリチャルディというマジシャンの演技。
その彼の「椅子で消える美女」は、とてつもなく速く消えるのだ。
美女の残像すら見えるような気がするほどなのだ。

実に強烈な印象を与えてくれた。

1980年代、アメリカのイリュージョニスト、ダグ・ヘニングはギターの弾き語りの女性歌手を椅子に座らせ、歌わせた後、彼女に布をかけて消してしまった。

1990年代、あのデビッド・カバーフィールドは、思い出の家から引っ越すという設定で、無造作に置かれたテーブルの上に椅子を置いた。こうすることで舞台の下へは逃げられないという演出をほどこしたのだ。
そして思い出の中に出てきた美女が、椅子に座り消えてしまうという、ロマンチックなイリュージョンになっていた。

このように人間が消えるというイリュージョンは、観客に大きな衝撃を与えるということを、
私達マジシャンは充分知っていたはずなのだ。

2009年5月、世界屈指のスライハンドマジシャン、マーカ・テンドーがこの世を去った。
これほどの衝撃があるだろうか? 我々マジシャンを驚かせてどうするんだ!

――ショーの中で消えてしまった美女たちでさえ、楽屋口で待っていれば、いつか会うことができる。

だからさ、マーカ、お前も、消えてしまった美女たちと一緒に腕を組み、楽屋口から姿を見せてくれよ。

そして「あ、ボナさん! 一緒にビールを飲みにいきましょうよ!」と声をかけてくれよ。

……いつか、どこかの楽屋口で、会えたらいいよなあ。。。。そうだろ? マーカ・テンドー。

――マーカ・テンドー、享年49歳――

--------------------------------------------2009/5/26
ジャズシンガー小野ひとみ率いるREAL DIVA'Sのライブは大盛況のうちに終了。
歌姫たちは時にパワフル、時にやさしく、時に陽気に観客に愛を投げかけていました。
ゲストコーナーでの私のマジックにも素直に反応してくれて、とてもいいお客様でした。
客席でみたかったなあ。。。


おとといはカズカタヤマ主催のマジックコンベンションの打ち上げにいきました。

大阪からあの深井洋正さんがきてました。
舞台でたくさん傘を出すマジックで、すごいネタの暴露をききました。
「ここだけの話しなんだけど、秘密だぜ」
「なになに?」
「実はさあ、オレ五十肩でなあ、ネタを取る時、肩が痛くて、顔が痛みで歪むんだよ」
「え、すると、顔が苦しそうな時は、どこからかネタをとってきてるということか! ばればれじゃん!」
「まあな、だから言うなよ」

内緒にしておこう。

で、さらにその日はマジックマニア?の伊勢ヶ浜親方の大関、日馬富士が優勝したというのでヒロサカイと大雨の夜、部屋に向かう。

↓写真はテレビ取材などを終えて部屋のリビングにもどった大関。やはり私よりでかい。


このあと、なんと鶴瓶師匠もなぜか登場。私をみて「なんであんたがいんの?」「いやいや近所だから…」などといいながら乾杯をしましたよ。

先日パーティに行った井筒部屋の新・小結、鶴竜関も大活躍でした。よかったよかった。

--------------------------------------------2009/5/24
22日の三茶のオブサンズでのジャマライブは満員で大盛況でした。
誰もマスクはしていなくて一安心。

お友達の舞台女優、川ア初夏(かわさきはつか)さんが本人の誕生日まさにその日にお友達とジャマライブにいらしてくれました。

わざわざその日にこのライブにきてくれるなんてうれしいじゃないですか。

彼女のブログにその時の記念写真が載ってますよ。(写真をクリックすると拡大されますよ)

また来てくださいね。一緒に来てくれた俳優さんと韓国のおともだちの女の子もとてもよろこんでくれました。
韓国の彼女は日本語で「また来月も来たい」といってくれました。ありがとうね。




6/29の銀座小劇場、チケット予約がいつもより早めです。席に限りがありますのでお早めにお願いします。
--------------------------------------------2009/5/22
スイートベイジルの音楽とのコラボ第二弾は無事終了。

久しぶりに「世界新記録に挑戦」をやりました、が、結構、息が切れました。歳だからあたりまえだ。
あとはゾンビボール――ピアノとオンド・マルトノでのそれはなかなかいい雰囲気でした。

マジックは舞台状況によって変わるのがよくわかります。

お客様はマジック関係者はほどんどいなくて(H内君はしっかりいました、ありがとう)、ある意味、お客さんもこっちも新鮮でした。
またやれるといいですね。

↓写真はH 内君からもらったケーキ――ではなく石鹸。あやうく食べるとこだったぞ!



で、そのスイートベイジルでは今度、25日(月)に小野さんのライブに私だけちょこっと出演します(上記)

ところで今日は三茶のオブサンズのジャマライブです。満員のようですいません。

次回のジャマライブは6/18の菊川なあーじゅです。


では今夜の用意があるのでこの辺で……
--------------------------------------------2009/5/18
先日近所を歩いていたら、とおりすがりの人に声をかけられた。
マンションにあるワインバーのマスターだった。

あきらかに目は以前より悪くなっているなあ。普段はコンタクトしないからメガネをしているのだが、視野が狭いしハッキリ見えないから、失礼することがままある。そんなわけだから無視しているわけじゃないですよ。




笑点の収録にいったら、舞台にあがるところに以前なかった手すりが付いていた。
まさにバリアフリーだ。
数年前は舞台袖から高座にでる足もとの部分にあった桟(さん)がなくなった。いよいよ笑点も高齢化だなあ、と思ったよ。





一年以上続いているサクラダファミリア並の歯の大規模修理はいまだ続いていますが、そろそろ終了しそうです。
ますます歌がうまくなるかも?




はっきりいって私は日本史にうとい。NHKの大河ドラマをみても、わかるのは忠臣蔵ぐらいだ。

で、一念発起して、子供が小学生の頃買った「学研まんが日本の歴史」――全16巻を借りて毎晩寝るときに読んでいます。




はなしは違うが、息子は落語家だ。ヤツはよく神保町に行って、古本の落語全集を買ってきている。
何万円もするものだ。

プロとはいえなんでそんなものに金を使うかなあ、と思ったが、ひるがえって我が身を思えば、学生の頃、神保町のタトル商会という洋書屋さんにいって当時としては高額なマジックの本を買っていたなあと思った。

当時は$が360円だったか270円だったか忘れたが、結構なお金をはたいて、マジックのバイブルであるターベル・コースを買っていた。タトルにいけばマジックの洋書がかなりあったから立ち読みだけでも勉強になった。いまも神保町にあるよ。

今の世の中、マジシャンを生業としている人間が、洋書を読まないのはいかがなものだろう。
DVDになっているからいいやというけど、それは数が少ない。
洋書はマジックのタネの宝庫だ。

ターベル・コースを読んでなくても、プロで生活している――もとい、生活できているマジシャンは山ほどいる。

それでいいのかい? プロなのに……と、梅雨時に思うのは私が古い時代のおっさんだからだろうな。
ちなみにマークウイルソン・コースも読んでたよ。

マジックランドにトンさんの蔵書を置くようになった。その場で閲覧できることができる。貸し出しはできませんが。
まだ200冊ぐらいかな。これから自宅から持ってきて増やすそうです。
読むのはただです。

マジックランドのママさんいわく。「黙って入ってきて本を読んで、黙って帰って行く若い衆は嫌いだね…」というと息子のサトシが「ま、コンビニ世代だろうね。あそこでは挨拶いらないから…」

でも、挨拶くらい出来ないヤツが人前でマジックできるわけがない、と思うよなあ。。。そういう彼らはどこでマジックするんだろう?

自宅でひとりで無言でマジックをやっているんだろうか? ちょっと怖い…かも。
--------------------------------------------2009/5/15
上記の告知にあるように5/25のREAL DIVA'Sのライブのリハにいっていきました。
プロデューサーの小野ひとみさんはさすがにセンスがよく、私のマジックとのからみをうまく演出してくれましたよ。
当日が楽しみです。――ただし歌いませんのでご安心を。




ジャマライブに久しぶりにマジシャンゆうきともさんが来てくれました。ボナペティにも以前出演してくれたマジシャンです。
そのボナペティの時、テレビのプロデューサーや有名劇団の社長さんが初めて見た彼の演技にいたく感銘を受けてました。
話しがうまいしマジックがかなり不思議、つまり確実にわかりやすく魔法をプレゼンテーションできる――そういうマジシャンを初めて見たといってましたね。

ジャマライブのショーの後、かなりマジック談義をしてくれたので私には有意義でした。
ショーチャージを受け取った上、話しもできるなんて、申し訳ない。懲りずにまたお越しください。
ゆうきさんのブログにも感想を載せていただきありがとうございます。(自分で拍手入れちゃいました)




6/29のボナペティライブは電話予約できますので、いいお席はお早めに。

--------------------------------------------2009/5/12
土曜日の名古屋のマジックショップ・UGMスタジオでのライブショーは無事終了しました。
おかげさまで一杯のお客様に来ていただき感謝。

なにせ私の車にはETCが着いているから片道¥1750くらいで名古屋にいけましたよ。
夏にはUGM コンベンションにも参加します。去年と違ってずーっと参加ですからいろいろご披露したいと思います。
ぜひきてくださいね〜。



昨日、偶然、テンヨーの鈴木さんと街中で遭遇。
で、一緒に飲んだよ。
彼は三谷幸喜さんと大学の同期だとはしらなかったなあ。しかも演劇が詳しいから話しが面白い。今度は錦糸町のやきとりの小川でS原さんとやりましょう。




↓駅のポスター。蜷川さんのシェークスピアの日本版だ。トランプデザインだったので撮りました。





今日、聞いた話。

レモンの香りを化学式で解析して同じようなものを化学的に作ることができるそうだ。
いわゆる成分を同じにすればいいわけだ。
でも、それだけでは自然のレモンとは少し違うらしい。
しかし、一滴、ホントのレモンのしずくを入れると、なんと全体が本物のレモンの香りになるそうだ。

――なんとなく、マジックという虚構の世界に、ひとしずくの本当のことを入れるとすべての魔法が現実味を帯びてくるということに似てるような気がしたなあ。

よくわからんが……。





↓袋入りのハッピータンを買うと中にハートのがあるというが、ホントにあった!!

マジックに使えるかな。




ハワイの祭りのパレードに彦根のひこにゃんが招待されたらしいが、テロ対策のため、着ぐるみのまま飛行機に搭乗することができないらしい。そりゃそうだ。。。。



じゃなかった。

↓これが本物


(ふたつともヤフーサイトから)





13日は菊川なあーじゅのジャマライブですよ。
なんか久しぶりのような気がしますね。連休はさんでるからだな。ほぼ一ヶ月ぶり。
まだ少し席がありますよ。予約は上記のなあーじゅへ。

マジックと刺身は生が一番!!
--------------------------------------------2009/5/8
あ、ところで4月のお酒勝敗はたったの2勝でした。。。。
でも、量は少ないぞ!えへん。



マジックの道具というのは年(歳)とともに増えていく。

ナポレオンズの道具は結構広い倉庫があるから、ある程度は保管できる。

とはいっても30年以上やっていると使えなくなってくるものがあるからそれらは捨ててしまう。
特に自然劣化するものは捨てやすい。例えばゴム系、スポンジ系、のものだ。

だが残念ながらそれらはもともと容積をとらない道具だから捨ててもあまりスペースには影響がない。

イリュージョンでも時間に追われてやっつけ仕事でやったものも結構ある。いわゆるテレビでネタが次々必要になった時代のものだ。それらも、廃材として処分した。

だからナポレオンズの道具は、まあまあスペース的に大丈夫だ。

しかも歳とともにその数はあまり増えてくることはないから、なおさら大丈夫だ。

問題は個人の――つまりボナ植木の道具だ。
数年前からジャズライブやクロースアップライブをやっているから自然と自分の家にそれらは以前にもまして体脂肪のように溜まってくる。

とはいえサロンやクロースアップ用の道具だからそんなに場所はとらない――とおもうだろうが、そうではない。

私は自分の整理術にのっとって箱にいれて番号をつけて保管している。

一箱におよそ最低15種類くらいのネタが入っている。
それが今現在20箱はあるから300種類以上のネタがあるということになる。
しかし、それだけではなくて、常に使うものは箱ではなく棚にいれてあるから、そこにも100以上はあるはずだ。

つまり住居に400以上のネタと同居していることになる。

その他にあまり使わないものは近所のトランクルームを借りて置いてある。
もちろん何があるかはパソコンにいれてあるからほしいときに検索してとりにいっている。

整理術の本にも書いたがトランプなどの消耗品はマジックランドで売っているから、マジックランドに置いてあると思えばいいわけで、必要な時に買いに行けばいいのだ。

考えてみるといつもやるマジックは数少ないということに気がつく。

ほんとうに確実なネタは50もないだろう。

残りのものは使えないものか、改良すればなんとか、といったたぐいのものなのだろう。
じゃあ、捨てればいいじゃんと思うだろうけど、これがマジックのネタとなると捨てられないのだ。

体型が変わって着られなくなった服は捨てられるが、マジックのネタは、再度生き返ることがあるから捨てられずに苦労する。しかも結構いい値段だからね。

若手マジシャンに(苦手マジシャンではない)ゆずるという手もある。そうか、それはいいかも。とりあえず堀内くんにはいらなくなったものをあげることにしよう。彼なら別のアイデアで生き返るかもしれない。

そうしたらまたとりもどそう――なんという先輩だ! と我ながら感心する……。


ところでこの先どうなるか試算してみた。

もし月に2個づつ増えるとしたら(いいマジックはそうそうない)、年間24個。

あと20年生きるとしたら――77歳にはあと480個増えることになる。いまのもあるとして1000個になる。

今の倍のスペースがあればまかなえることになるから、ある意味、そんなに心配はしなくていいことになる。

いらなくなるものもあるから大丈夫だろうし、歳とれば身体も細くなるだろうから。。。。。


今日は都心で虹が見えたよ。外に薄くもう一本あるのだけど、うっすらみえるかな。

          このへん
            ↓   


外に出ると道行く人がみんな空を見上げて写真をとっていました。
モスラが空とんだらこういう状況になるんだろうな。

〜♪モスラはみんなあ、生きている〜♪
--------------------------------------------2009/5/5
親戚の結婚式に行ってきましたよ。八ヶ岳の式場です。

お祝いのマジックを披露。しめのマジックは、新聞紙に火を付けて燃やすのですが「えー、この結婚式場では、火は使わないようにといわれてますが、マジックですので失礼します」といって着火。

会場の担当者は苦笑いしてましたが…。(何せ、ちょっと前に、結婚をとりやめようと放火しようとしたあほがいたからね)

↓写真は幸せそうなおふたりのショット。美男美女です。

写真のように手を取り合って、一歩一歩人生を歩んでくださいね〜♪





ここ数年、ゴールデンウイークはのんびりすごしています。営業の仕事があっても二日くらいですね。
昔は日本全国の遊園地の「なんとかレンジャーショー」やその手の催しものに多く出演してましたけどね。
そういう場所では、いまは若いマジシャンがあちこちで活躍してます。世代交代?ですね。

とはいえ笑点はいまだ演芸コーナー最多出演を更新中――これはまだまだ世代交代ではないですよ。
5月中旬に録りがありますので、さらに記録を更新することになります。
放送日が決まったらまたお知らせしますね。






5/9(土)に名古屋のUGMマジックショップのスタジオでボナ植木のマジックライブがあります。お近くの方はぜひお越し下さい。


--------------------------------------------2009/5/1
うわっ! もう5月じゃん。

恒例の月初めの驚きでした。が、ほんとに月日のたつのは早いものだなあ。

これから地方に親戚の結婚式にいってきます。もちろんネタ持参ですよ〜。

ボナ・ペティ!★ライブ Vol、5情報です。
注:上記にあります。
ただしチケット売り出しはまだですので予定だけ確認しておいてくださいね。