新・手品師の裏側〜2002/6/11

No6:私の好きなもの              2002/5/10
あれは、アメリカン・フットボールならどう見たって、タッチダウンだ。
一度相手陣地にタッチダウンしたら、ボールを持った選手を数人でひきずりだしても、得点はかわらないはず。
あの場に笛をふくレフリーがいてもよかった。
あの小さな女の子をボールのようにかかえて、領事館に飛び込んだ女性達はこれからどうなるんでしょうね。

さて、
昔、さがらなおみさんという歌手がいて「私の好きなもの」という歌がありました。

♪ボサノバのリズム、夜明けの渚、レモンの切り口…以下、好きなものの羅列。で、結局最後にやっぱりあなたが一番好きとのろけるわけです。

(私には好きなものがありすぎて歌が50番ぐらいまで続きそう…ヴィトンでしょ、エルメスでしょ、グッチでしょ…:管理者)

もちろん、その前にサウンド・オブ・ミュージックに「マイ・フェイバリット・シングズ」というのがあります。

今日では、JRのCMに使われていて、いわゆる催眠誘導曲です。

さっきまで家でジャージを着てビール飲んで野球見ていたのに、そのCMになって気が付くとみどりの窓口で「きょ、京都まで…1枚」と言っている自分に驚くのです。

それはともかく、そのオリジナルの歌詞には、「薔薇の雫」「ネコのヒゲ」「銅のヤカン」なんていうのもありました。
脈絡がないけど、心に浮かんだものなんでしょう。

ということは、ひょっとして自己診断に使えないでしょうか?

とりあえず、20個くらい好きなものをあげてみると、見えない自分が見えてくるということもありえるだろうし、好きなものが、5個もないとなると、人生空しい。

もちろん、寿司だったら、いくら、エビ、トロなんていうのも並べたらいけませんし、ショートケーキ10個、チーズケーキ10個つーのもダメです。

昔は、子供に「好きな果物は?」ときくと、なぜか、無条件に「バナナ!」って答えましたよね。昔は高級品だったからねえ。今はなんて答えるんだろう。

家庭環境が、様々だから幼稚園児でも「私はマンゴー。このあいだハワイで食べたのおいしかったあ!」「ぼかあ、トロピカルなフルーツなら、なんでもいいよ」
てめーらハッ倒すぞ! 渡辺のジュースの素でもなめてろ!
といいたくなります。
(何それ? じゃ、ボナの好きな果物は?:管理者)
(バ、バナナ…:筆者)
(うーん、私もバナナがすき…。私の白桃もおいしいわよ?って、これ削除よね:管理者)

テレビなどのインタビューで最近「好きな食べ物は?」とか「好きな色は?」なんてくだらないのは、さすがになくなりましたね。でも他に気になることがありました。
ある映画スターに「今年、おいくつになられました?」と女性キャスターが訊ねると、相手がこういいました。「私ですかア?…」と。
あったりめーだろ! おめーしかいねーだろ! おめーのジイさんの年齢聞いてどうすんだ!と女性キャスターが台本でひっぱたくかと思いました。
あの返答ってよく聞くけど、何なのでしょう。
たくさんいる人々の中での質問なら「私ですか…?」というのはわかるけどね。
たぶん「そうですねえ…」「うーんと…」というくらいのいわゆる、間をとっているんでしょうね。

それでは「私の好きなもの心理テスト」にいきましょう。
ためしに私がやってみます。
もちろん、心理診断ですから、何も考えずに書きます。
では、おもいっきりスタート!

こはだ(寿司)、ボンジリ(焼き鳥)、パソコン、ジャズ、大橋ツヨシ(マン
ガ)、サッカー、ギター、お酒、ヘップバーン、マジック、マッサージ、温泉、落語、ネコ、飛行機、巨人、映画、読書、素敵な女性、シュークリーム、ドラえもん、などなどまだあるけど、ちょっと書けない。

でもこうしてみると、最近の行動が見えてくる。

マジックをして寿司や焼き鳥たべて、お酒のんで、ジャズや落語を聞き、たまにギターを奏で、サッカーを見て、野球を見て、ネコをからかい、パソコンをし、マンガを読み、ヘップバーンにうっとりし、映画を見、女性に心動かし、マッサージを受け…あとは。

何だよ、この心理テストの結果!
ふつうのオヤジとかわらねえ。ああ、ショック。

(私も「サッカーと野球とギター」を「麻雀と仕事と昼寝」にすればそのまんま。なんか私の方がおやじっぽいじゃん??:管理者)

さらに無意識に書いたのに、初めが自分の仕事の「マジック」じゃなくて、「こはだ」とはこれいかに?

また半年後やれば変わっているかもね。
みなさんはどうでした?

写真はインド帰りの娘の手。かの地がお気に入りらしい。



No7:おふだと鍵                2002/5/15
警備会社のセコムのステッカーのコピーが出回っているらしい。
契約していなくても、これを玄関に貼っておけばドロボウよけになるからです。

タイムマシンで200年くらい昔の人が来て「この玄関に貼ってあるものは何?」と聞かれて、その内容を話したとする。
すると、その人は「わたしの時代にもあったよ」と、きっと言うでしょう。
いわゆる「おふだ」と同じだからです。

昔は家内安全のお守りを貼っておけば、ドロボウや疫病はこないとされていたし、雨月物語の「吉備津の釜」(きびつのかま)で、陰陽師の護符(ごふ)を貼ると霊が来ないとされていました。

うーん不思議な世の中だ。
科学万能の世の中でも、「侵入阻止」の効果は「セコムのシール」も何百年前の「護符」も同じなわけです。

それにしても「吉備津の釜」は怖かった。
浮気者の男が、もとの妻の悪霊に憑かれ、陰陽師に相談すると「護符を入り口に貼り、四十九日間、夜は家からでないように」といわれる。
夜になると悪霊がやってきて「ああ、こんなところに護符が…」との声。毎晩、家のまわりを恨みをいいながらまわり、屋根にのぼっては怒りをさけぶ、その憤りの声は夜毎激しさをます…。
(今でいうストーカーのはしりです:筆者)
(ちげーよ!:管理者)

やがて49日目。
外が明るくなったので夜明けと思い、戸を開けるとなんとまだ夜が明けやらず、中空には月が…。

叫び声で隣りの人がその家にいってみると、壁に血がそそぎ流れている。しかし、死体がない。
軒先に目をやると、何かがぶら下がっている。
燈火を照らしてみると、そこには男の頭髪だけが、ぶら下がって…わーーーーーーー!!怖いよおおおお!

フー、いやー、よくできたホラーです。映像にしたら怖いだろうね。

(牡丹灯籠もそんなような話じゃなかった?それにしても、恨むのはいつも女で、恨まれるのはいつも男ね:管理者)
(うーん?どうでしょう。なんかあなたの場合は逆のようで…:筆者)

さて私の子供の頃には「押し売りお断り」なんて張り紙がありました。今は「セールスお断り」とあります。
営業マンが夕方、自社に帰ってふと入り口をみると「セールスお断り」の札に思わず苦笑いということもありえるわけです。

現代でドロボウの侵入を防ぐのものには、セコムのシールと鍵があります。

鍵はマジックでも使います。
カードマジックで、お客さんの選んだカードを「キー・カードロケーション」という方法であてることができます。あるカードを「キー(鍵)」にして、それを利用して当てるのです。

鍵というものは、私がモノ心ついた頃から知っていました。実家の店に当然金庫があり、ダイヤルを回しては番号を合わせ、鍵を開けたりして遊んだ記憶があります。
しかし残念ながらドロボウをよける完全な鍵はまずないといっていいでしょう。
必ず、鍵は開きます。

大好きな星新一さんのショートショートで、人類が他の星にいき、宇宙人と交流するのです。そして宇宙船に鍵をかけると彼等が質問するのです。
「それはなんですか?」
「鍵ですよ」
「鍵って?」
「他の家のものをとられないようにするんですよ」
「なるほど…。他の人のものをとる…」
それからはその星で、ドロボウが流行ってしまったようです。
ドロボウの概念がなければ、鍵の存在もなかったというわけです。

(なるほど。概念がなかったら世の中とっても楽なものはいっぱいあるね…。借金とか、浮気とか…:管理者)
(うーん、なんか違うような…:筆者)

鍵はジョークにもでてきます。
「これは妻の貞操帯の鍵だ。親友の君に預けるから妻の身の安全を頼んだよ」といってその兵士が戦場に旅だちました。しばらくするとその親友が追いかけてきて「オーイ、この鍵、違うぞお!」

本当に最近は物騒な世の中です。
高層階にいても窓の鍵は閉めなきゃならないご時世なのです。

考えてみれば、昔の長屋の鍵なんかは、つっかい棒でしたし、体当たりすれば簡単に開いてしまいます。
つまり、その時代はドロボウより悪霊のが怖かったようです。

今の世の中は、むしろ人間のほうが怖いようで「鬼のような人」といったら、むしろ「鬼」に失礼かもしれません。

いやな時代です。

(この間電話してたら、また「あんたは、鬼だ!」といわれてしまった。こんな綺麗な鬼がいるかい!!:管理者)
(また?って:筆者)

でも「護符」と「セコムシール」が貼ってある家って結構笑えると思わない?

あ、ちなみにうちの玄関に貼ってあるのは、「NHK受信料シール」だけです。
だって出演してるもん。
(出てなきゃあ、払わんのか?:管理者)

写真:
相手の選んだカードがなぜハートのQとわかるかというと、「キーカードの次にあるから…」というマジシャンしかわからないジョーク。無地のカードに鍵を貼り着けてある。
マジシャンの仲間うちでの種明かしギャグに使ってます。






No8:慣れ?の果て               2002/5/22
タレントの渡辺満里奈が、エステで皺取りをしたらしい。
これがホントの
「シワトリ・マリナーズ!」
(しんつれいしやした:筆者)

こほん、えーさて、私のパソコンのCドライブをみると、もはや140MB(メガバイト)しかない。
これって昔に比べれば実に贅沢な話です。

パソコンを知らない人にはこんな感じです。
「私の数ある財布の中で一番分厚くて、いつも2000万円入っている財布の中味を調べるともう100万円しかない」

100万ありゃいいじゃん!

DOSというものでパソコンが動いていた頃は、記憶装置のハードディスク容量が100MBあれば、一生文章が打ち込めるとさえ思ったものです。

わかりやすくいうと、100MBでA4キングファイル50冊分の情報が入るといいます。

タレントのギャラもそうです。段々売れてきて、初めてもらったギャラ1万で大喜びしていたのに、たった20万だとかたった50万だという感覚に慣れてくると、ありがたみがなくなるようです。
(たった? 50万が ”たった” なのかい!! どんな仕事してんるんだ!:管理者)

さて仕事に慣れるということはイイ意味もあるけど、気を抜いて事故もおきやすいものです。
新入社員にとって5月末から6月にかけて慣れてくるものですが、そんな時期は、落とし穴に気をつけましょう。
といっても、OLのお局さまが、給湯室に落とし穴を掘っているわけではないですよ。

自動車の運転スピードに慣れてしまうと、事故がおきやすいように「慣れ」の裏に潜む「危険」に注意が必要になってくるわけです。
それは何事にも同じこと。
ステージでよくアガりませんね、といわれることがありますが、それも「慣れ」ですし、それにともなって「失敗」もあります。

鳶(とび)職の高層ビルの鉄骨を歩くのだって、慣れの賜物。
でも踏み外すこともあるわけです。
(シルクマジックは慣れすぎてしまった「果て」なのね?:管理者)
(コホン、最近うまくなってます:筆者)

いずれにしても
「慣れ」は時間がかかります。

でも以前、不思議な体験をしました。

数年前、オーストラリアに行き、エアーズロックという巨大な岩に登りました。
(どの女の子と行ったの?:管理者)

周囲10キロ、高さ348mの一枚岩です。
高い所は苦手な私ですので、頂上まで続いている一本の鎖にしがみついて、まるで這うように登っていきました。登山のように道があるわけではありません。巨大な岩ですから。
しかし、すれ違う帰りの人々は結構急な坂道を立ってスタスタ歩いて降りていくのです。登ってきた後ろを見ると、目もくらむようなとんでもない高さです。転げ落ちても、木など掴まるものはありません。

往復2時間。
でも不思議なものです。あれほど怖かった高さに慣れて、帰りは急な坂をスタスタ歩いて降りられたのです。幸い、すべるという不幸もなく。

そこで実感したのは、短時間での「恐怖の慣れ」つまり「恐怖心の消失」。
「人間はそういう動物なんだ」と思ったのです。

つまり強烈な命に関わるような体験は、一度経験してしまえば、簡単に短時間で慣れてしまうということです。

そう思った瞬間。
あ、もしかしたら「戦争」もそうなのかもしれないと実感したのです。

つまり、ニュースなどで客観的に見る本当の戦闘シーンは、そこから離れている日常の我々には「なんで弾が飛び交うのに怖くないんだろう」と思います。
兵士同士も撃ち合います。
そして戦場の報道カメラマンも平然と撮影しています。

でも現場にいれば、「戦争」も「闘争」も慣れるものなのです。

これが、人間の感覚の優れたところであり、怖いところであり、そして、なおかつ、絶対に地上からは戦争がなくならない理由なのでしょう。

ということは、この部分だけは慣れすぎないように人類みずから一生懸命、努力しなくてはならないということなんでしょうね。
といっても、今も地球上のどこかでは
「戦争」の慣れの果ての現場の多いこと…。

(おう? 今回はまじめな話題でしたね。シワトリ・マリナーズでどうなるかと思ったよ。ところで私の数多いボーイフレンドが、私の美しさに見慣れてきても、再確認するように「お前はやっぱりイイ女だなぁ」という時があるけど、申し訳ございません! ハッキリ言わせてもらいますが、本当は「すごくイイ女」です。言い間違えないよに!:管理者)
(なんか知らんが、わ、わかりました:筆者)

写真はエアーズロック登頂証明書。真ん中に私の名前が書かれている。







No9:スレッショルド遊び                2002/6/1
電気の世界で主に使われる「スレッショルド」という言葉をご存知でしょうか?
ものを反応させる最小の刺激の値です。

そのちょっと前だと反応しないが、その値だと反応するという実にきわどい境目のことです。その微妙な敷居のところをそういいます。
敷居値とか閾値(いきち)ともいいます。

(私、反応早いわよ〜:管理者)
(なんの?:筆者)

電気では、数値がでるから簡単です。

0.01アンペアがスレッショルドなら0.00999999アンペアでは、何も反応しないということになります。
人間が持つ大雑把な感覚ならこれら2つの数値は同じです。

10万100円の品物があったとして、お客がレジで10万円もっているのに100円玉がなかったら、売り子ロボットは絶対、品物は渡しません。

でも商店のオヤジなら「100円? ない?じゃいいですよ」となる。
このオヤジにとって10万円に対するオマケの値は100円ならいいということになるのです。

自分のスレッショルドを推し量る『スレッショルド遊び』をすると面白いですよ。
例えば、そばを通った女性のスカートが膝上15pのミニなら振り返らないが、16pなら追っかける。

自分の体重が73.0`ならまあまあですが、73.5`なら「やばい!ダイエットしよう!」となる。

27000円のサングラスなら迷わず買うけど、29000円なら買わない。

藤原紀香とキスはしたいが藤原組長とはちょっと…。

(”ちょっと”なの?:管理者)
(あのねそうじゃなくて、ちょっと遠慮しておくっつーことだ!:筆者)

ところが人間の心理となると難しい。これが他人になるともっと複雑です。それは相手の生きてきた経験からくるものですから、こちらからは推測できないのです。

先日羽田のセキュリティでカバンを調べられました。X線にあやしい影があるというわけです。肺の検査じゃあるまいし…。

出てきたのがいわゆる「万能ナイフタイプ」の文房具のプラスの製品。
これは、過去に何回かいろいろな検査官の手に取られてチェックされて通過しているものです。
でもこの女性検査官にとっては凶器と判断され、持ち込めませんでした。

この検査官の凶器に対する「スレッショルド」はどのへんなのでしょう?

ダメだと思われるナイフ系の武器を順番に並べてみると

ギロチン→青龍刀→なた→包丁→サバイバルナイフ→果物ナイフ→カッター→カミソリ→ドライバー→芸者さんの簪(かんざし)→赤福餅についてる木のヘラ→楊子→?
楊子でも人を傷つけたり、殺すこともできます。

このセキュリティは何なのでしょう?
「ヘラ」と「カッター」の境界線はなんでしょう?
同じカバンに入っている爪切りの尖った部分が通過していいのでしょうか?
検査官の彼女の心に警告を発するスレッショルドはどういう「形状」なのでしょうか。

このように他人の心理のスレッショルドを推し量るのは、ハゲの人の「頭」と「額」の境目より実に難しいのです。

それは言葉でも同様で、同じ意味なのに「かっとしてキレル」かもしれないし、素直に納得するかもしれない。

女性社員が男性社員に命令する場合でも、ちょっとした語尾の違いで反応が違うはずです。

「その仕事早くかたづけろ」
「その仕事早くかたづけてね」

さらに後者でも「…かたづけてね!!!」と語気を強めて言うと「うるへー!」と拒否されてしまいます。

でも「…かたづけてね。オ・ネ・ガ・イ」と人差し指で鼻の頭をつんっ!とつつかれたひにゃ、もうその男性社員は猛烈な勢いで、そこまでやらんでいいというくらい仕事を片付けることでしょう。隣りの会社の仕事もやりかねません。

またそれとは反対に他人の「キレて暴れるスレッショルド」を認識しているかどうかが、社会生活を営んでいく上で重要なのです。

世の中の人々全員がそれを意識して生活していけば、争いもなく、穏和な社会になるような気がします。
でもそれはそれで、なんと元気のない世の中になってしまうことでしょう。
その兼ね合いのスレッショルドが難しい。

でも手品師と詐欺師のスレッショルドはシンプルです。

幸せにさせるのが手品師。
悲しませるのが詐欺師。

(ねえねえ! 猫がみつかったのよ:管理者)
(え! あのエッセイNo3の時の?:筆者)
(親切な方が首につけていたロケットをみて連絡してきてくれたのです。その方は工事現場の監督の方です。「幸せにしてくれた現場監督」、ありがとうございました〜!!!:管理者)

(それはいい話だ。確か4/24でしたね。ということは約一月以上たってみつかったわけだ。その工事現場で働いていたんだろうか? きっと忙しくて猫の手も借りたかったんだろうな。なんちって。日当もらったほうがいいかもよ:筆者)

写真:
20センチくらいのミニは魅力的です。でも脚のきれいな人限定。
映画監督のヒッチコックは、脚がお好きなようで、それぞれの作品には女性の長い脚が随所に見られる。



No10:主婦が自由に洗濯する権利?       2002/6/11
大学生の息子は寝起きが悪い。起こしても起こしても、返事はするが動かない。
「おい!いいかげんに起きろ!消防士なら、家一軒丸焼けになってるぞ!」と怒鳴ると、息子はベッドの中で「んー、じゃあ、消防士にはならん…」
じゃあ、って職業としての予定があったのか?

(あはは!あなたの息子らしい!!:管理者)
 
一方、娘の方は、教職課程で母校の中学校に教えにいっています。中学高校大学の学園だから、恩師の先生方もまだ在籍しているわけです。
彼女が久しぶりに中学校に行くと、先生方が一様に「おまえが先生をするのか!」「冗談はよせ」「母校を汚すのか」と罵詈雑言を浴びせられた、と娘がいっていた。
それらの発言から一体どんな学園生活を送っていたのか、知りたくもあり、知りたくもなし、だ。でも何となく想像はつきそうです。
先日テストの採点をしていて「孔子」と書くところ「乳子」と書いた生徒がいて一人でバカ受けしたそうだ。「先生という職業は面白い」と思ったらしいが、だからといって先生になるつもりはないらしい。

(うまい!。点数をあげたいね〜:管理者)

小さい時に何になるかという進路の決定は難しい。
 
ジャーナリストの大谷さんは電車の運転手になりたかったそうです。で結局、「電車」ではなく「記者」になった。としゃれて言っていました。
 
大昔の女の子は「お嫁さんになる」と言ったらしいが、そう発言していた現場に居合わせたためしがないのでそれが本当の話かどうかわかりません。

(私は最近それを言って、20歳ぐらいの女の子に無視されました…ムカッ!:管理者)
 
きっと貧しい時代、それが女性の生きる道だったのでしょう。
むしろ今時のギャルの方がそう言いそうです。早婚のアイドル多いからファッションで結婚しそうですね。
でも実際のところ、主婦業は結構な重労働らしい。
 
昔の江戸の長屋は、洗濯すら好きな時にできなかった。
だから日本国憲法第22条の「主婦業洗濯の自由」は、りっぱな権利なのです。
 
(まじめに読んでりゃ、これだよ。そりゃ職業選択の自由の勘違いじゃないのかあ?とやさしいツッコミだろ:管理者) 
 
大リーガーの野茂投手は小学生からそうなりたいと思っていたらしい。それを一途に実現させたのが偉いところ。

女の子なら、タレントか女優でしょう。
 
子供は気まぐれだから、その頃に将来の仕事を決める必要はないし、むしろあれもこれもしてみたいと思うのがいいかもしれません。
 
子供の頃、私がなりたいと思った職業は天文学者、SF作家、模型屋さん、などなど。
(へー、でも、なんとなく夢をかなえてないか?:管理者)
(そうかなあ…:筆者) 
 
親の影響というものも重要な要素のひとつです。
親が音楽家だと、その子供は生まれた時から産湯どころか音符のプールにどっぷりとつかっているから、そうなる確率が高い。
お医者さんもそう。伝統芸能なら、なおさらです。
 
家が代々続いた自営業というのは、子供にとって職業選択の余地がないようで、実は親が寛大なら、いろんな仕事につける冒険的な要因があります。
「うまくいかなくても、実家でくえるかも」と思うからです。
でもバラエティな職業を体験できる反面、中途半端で大成しないという弱点があるようです。
 
私の父はもう亡くなりましたが、私が三男だったので、マジシャンになるということには、ちっとも反対しませんでした。もちろん本人も余興で習っていて少なからず、私に影響を与えてしまったという自責の念(?)があったのでしょう。
 
初めて浅草の演芸場に出演した時、何食わぬ顔でちゃんと見に来ていたのには、驚きました。
無口な親だったから、どうゆう印象を持ったか、話してはくれませんでした。今となってはもう聞けるすべはありません。
 
さてマジックの世界でも、代々続くマジシャンはそんなにいません。有名どころではブラックストーンjr。グレッグ・ウイルソン。そして山上兄弟くらいです。

むしろ俳優や政治家の方が2世が多いですね。マジックの道具より人脈の方が受け継ぐのには重要な要素なのです。
 
自分のことをよく考えると、今の職業が自分に適しているのか疑わしい気もする。

「何いってんの、好きなことして」と思われるかもしれないが、他にもっと好きなことがあるかもしれない、と生き続ける限り思いこむのかもしれません。

カメラマンやミュージシャン、映画監督、などはすんごくがんばればできるかもしれませんが、スポーツ選手は残念ながら今からでは絶対できない仕事だと思うのです。

またレストランのホールの支配人は自信がありそうです。お客様の要求を察知したり、視野を広くみることができると思うからです。でも実際はきっと違うでしょうね。

それから、料理人もやってみたいです。今のところいっさいできません。包丁の使い方もしらないし、味つけもまったくしりません。

「でもわたし。凝ったらすごいです」
(私も脱いだら、すごいです!!今でも。みてみる?:管理者)
 
さて、今日から何を勉強し、どんな他の職業につけるか、シュミレーションをすることが、楽しみでもあるのです。
それでまたこれからも、違った人生が歩けるかも。

(私のだんなになったところをシュミレーションしてみて。きっとジェットコースターに乗ってるみたいで楽しいかもよ!?:管理者)
(私は臆病ですので、ジェット・コースターには乗れません:筆者)

写真は夜の四谷を歩いている時に見つけたボナ・フラワービルという看板。
いったいどんな業種だろう?