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SONY Hitbit HB-F1II

 自分が初めて手にした PCです。(^-^)

 このマシンが発売された頃、自分はファミコン版のコナミ製作横シュー「グラディウス」の 5面 (触手ステージ) の BGMが気に入っていました。たまたま、某その付くデパートの CD売り場で、アーケード版「グラディウス」のゲームミュージックが収録されたカセットテープ (当時、家には CDラジカセが無かった (^ ^;;)) が売られていたので、アーケード版「沙羅蔓蛇」、MSX版「グラディウス2*1」 の 2タイトルと合わせて 3本をまとめて買い、その中でも特に「グラディウス2」の空中戦闘の BGMにはまったのが MSXに手を出したきっかけです。(^-^)

 ちなみに、しばらくしてシングル CDとして同じタイトルが登場しましたが、カセットテープ版に収録されていたエクストラステージの曲が収録されていません。

 MSXはアスキー (ASCII) 社が主導した CPUに Zilog社の Z80を搭載した 8ビットパソコンの統一規格で、ソニー (SONY)、松下電器、三洋などの家電メーカーやカシオといった事務機器メーカーなど多くの企業が参入した他、南米や中東などを中心に海外でも販売されました。競合する NECの PC-8801シリーズよりも低価格で家庭用テレビをモニタ代わりに使用できる点が特徴でソフトウェアが ROMカートリッジ (ハードウェアの拡張も兼ねる) で供給されるなど、イメージ的にはファミコンとパソコンの中間といった感じの物でした。主に家庭向けのパソコンでしたが低価格な事からテーマパークなどのメダル刻印機の制御や博物館などの展示説明用コンピュータ等の業務用としても採用例があります。

 自分が興味を持った当時は、初代 MSXのグラフィック機能やメモリを拡張した上位規格の MSX2が主流で、主にソニー (連射装置等ゲーム向け機能)、松下電器 (ワープロ機能、MIDI音源)、三洋 (FDD 2ドライブ搭載) といった各メーカーが独自の味付けをした本体を販売していました。その中で自分は、連射装置とスピードコントローラ (定期的に PAUSEボタンを押すのと同じようなものでゲームの動作が遅くなる) がついていて、ゲームに向いているという理由でソニーの MSX2 Hitbit (ヒットビット) シリーズにしました。

 また、シリーズの中でも 2DDタイプのフロッピーディスクドライブ (FDD) 搭載の上位機種 「HB-F1mk2」がありましたが、予算の都合から FDDオプションモデルの「HB-F1II」となりました。こちらには、「HB-F1mk2」とは違ってカレンダー表示機能等のツールが ROMに内蔵されていたので単独でも遊べる点が良かったです。MSX独特の2バイト系フォントは趣があって好きです。

 本体を買った後、「グラディウス2」の ROMカートリッジとさすがにキーボードでは操作しにくいので、ファミコンのパッドに酷似したアーベル (Arvel) 製 ATARI仕様のジョイパッドを買いました。「グラディウス2」では、FM音源と SSG音源のファミコンを凌駕する BGMの良さには感動しましたが、スクロール機能 (本作は MSX対応の為)、スプライト機能はファミコン以下と云う事もあり、角々したスクロール、当たり判定がシビアで難易度が高く、せいぜい 4面 (浮遊大陸ステージ)が限度でした。(^ ^;;

 ちなみに、カートリッジのゲームはこれだけだったりします。他にもいくつか欲しいのはありましたが、中古の PCゲームショップの存在を知らなかったので高くて手が出せませんでした。(T_T)

※ 1 コナミ (KONAMI) が 1987年に発売した横スクロールシューティングゲームで、アーケード版「グラディウスII」とは別の MSX版の完全オリジナルゲーム。ステージ最後の戦艦を倒した後、戦艦の中に入り (ただし、当たり判定の影響でバリアが取れるバグ付き) コアを攻撃して破壊するとパワーアップゲージの武器の種類が増えると云う一連のグラディウスシリーズとは一味違うある種伝説ともいえる作品。
 かなり後になってシャープの 16ビットパソコン X68000に移植された (youtubeにプレイ動画があります)。長らくコンシューマー機への移植はなかったが、ようやくプレイステーション (PS) に移植され「コナミアンティークス MSXコレクション Vol.2」収録されている他、任天堂 Wiiでも配信中。
 なお、アーケード版「グラディウスII」は後に MSXに移植され「ゴーファーの野望」と云うタイトルで発売された。MSX用ソフトとしてはかなり後発と云う事もあって数が少なくかなりのレアものになっている。「グラディウス2」同様に BGMは秀逸、CD化されているので一聴の価値あり。

SONY Hitbit HB-F1XDJ

SONY Hitbit HB-F1XDJ

 マイクロキャビン製 MSX2対応 DISK版「SUPER大戦略」をプレイしたくてスポンサーに相談し買ってもらいました。MSX2の上位規格 MSX2+が出た事もありせっかくだからということで新製品でゲーム向け機能 (連射装置とスピードコントローラ) が充実していたソニーの HB-F1XDJにしました。このモデルには、ゲーム製作用ツールと解説書が付いていた事もゲーム制作に興味を持っていた自分には一押しとなりました。

 MSX2+はアスキー (ASCII) 社が主導した MSX2規格の後継として、斜めスクロール機能、フルカラー表示の自然画モードといったグラフィック機能が大幅に強化され、漢字 ROMを追加したものです。登場当時は各地でイベントが開催されるなど大々的に宣伝されました。

 自分もその一環で開催された新宿スタジオアルタのイベントに行きました。そうです。フジテレビのお昼の番組「森田和義アワー・笑っていいとも」のスタジオアルタです。行った人は口をそろえて言うと思いますが、この場所に本当に 100人近くの人が入るのかと思う位に狭いです。演者の舞台なんて本当に目と鼻の先なんでしょうね。そういや、あの頃は某ターミナル駅の繁華街へ続く道端で同番組の観覧者が写したらしい有名芸能人の写真とか焼き増しして売っていたな。もちろん今では肖像権でアウトです。

 少々脱線しましたが、イベントでは空のフロッピーディスクメディア (当時一枚 300円) を持参すると自分の写真を自然画モードに変換して保存してくれるサービスがあったので自分としてはそれが目当てでした。当時、MSXは、同じ 8ビットパソコンとして NECの PC-8801と壮絶なつばぜり合いが行われていました。MSX2+で一気に形勢逆転にもっていきたかった MSX陣営でしたが、ホビー向けにはグラフィック処理に強いシャープの X68000が存在、国内のデファクトスタンダードの地位に昇りつめた NECの PC-9801シリーズでは、すでに 32ビットモデルが普及し始めていた事もあり、メジャーになれずに PC-8801と共に消えていった規格です。MSXの思い入れのある人のあいだでも MSX turbo Rと並んでマイナーな存在だと思います。

 そもそも、自分がシミュレーションゲームにはまるきっかけとなったのは、友人宅で触れた任天堂のコンシューマー (テレビゲーム) 機のファミリーコンピュータ用ソフトの「ファミコンウォーズ」です。当時もっとも有名なシミュレーションゲームではシステムソフト製の「大戦略」シリーズと比べると兵器の種類は少ないですが、陸海空の主要兵器を押さえていて (当時、同類のゲームで PC-9801版大戦略II以外に海軍が出てくるゲームが無かった) 単純明快なルールとテンポ良くド派手な戦闘シーン、戦闘中の緊迫感を煽る BGMに加え、小さめなマップで比較的に短時間で手軽に遊べると言う点については、これを超えるシミュレーションゲームはいまだに無いと思っています。二番目にシステムソフトアルファの Windows版「大戦略パーフェクト」系、三番目に PC-98や Windowsにも移植された今は亡きハドソンの「ネクタリス」といった感じでしょうか。

 特にファミコンウォーズで印象深いのは戦闘シーンで、その後のファミコンウォースシリーズ同様にゲーム全体としてギャグ色が強い中に有りながらも比較的硬派な演出でした。一般的なゲームにおいて歩兵がやられるシーンは残虐的と考えられる為か単に消滅する、ぱたっと横に倒れるだけと云う控え目な演出の作品が多い中で、ファミコンウォーズのひと山 1000Gの歩兵達の妙にリアルな散り際は必見の価値ありです。

 そこで、シミュレーションゲーム本家の大戦略シリーズ (MSX版は本家ではないんですが) はどんな感じかなと云う感じで DISK版「SUPER大戦略」に手を出したのでした。本家同様に兵器の種類が沢山あってなかなかに面白いのですが、最大の難点はコンピュータの思考時間が長く、戦闘時には1台 (機) ずつ交互に弾を撃っていく為に 1つのマップをクリアするのにえらく時間がかかりました。また、操作も一部 ATARI仕様のジョイパッドで行えましたが、基本的にはキーボードのみなので操作がしずらかったと云う記憶があります。

 硬派な大戦略は、リアルな効果音は出ますが BGMはありません。周囲の人たちはこの点の評価を低く捉える方がいますが、私的にはこちらの方は好きな BGMを自分で流せるので好印象でした。ちなみに、ファミコンウォーズでも BGMを OFFに出来ますが、戦闘中のBGMは OFFに出来ません。適当な CDやファミコンの BGMモードて曲を流しながらプレイしました。当時のお気に入りは、徳間書店の (だったかな) ファミコン版「夢幻戦士ヴァリス」でステージ1の曲とステージ2の曲で頭のスイッチを切り替えてました。

 他に、本体購入と同時に買った MSX2+専用ゲームとしては、T&Eソフトのシューティングゲーム「レイドック2」があります。MSX2+の斜めスクロール機能を活かしてました。難易度は中辛でファミコンの同種のゲームと比較すると難しかったです。このゲームも BGMは秀逸でした。特にエンディングの曲は最高です。

 その後、アスキー社刊の「MSXマガジン」を買うようになり、その記事からシューティングゲームエディッタの「吉田建設」にはまりました。その後の「ツクール」シリーズ同様プログラムの知識がなくてもキャラクタやイラストを用意して動きを設定してやればゲームができるというものでパッドでポチポチとドットを打って全12ステージのシューティングを作りました。「吉田建設」は自分が CGを描くきっかけとなった作品です。

 そんな楽しい MSX2+でしたが、時はまさに日本経済絶好調と云う事もあり、その恩恵もあってか家に NEC PC-8801FE2が来るのはその翌年のことでした。(^ ^;;





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グラディウスはコナミの商標です。

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