樟子の短歌(99)
これらの作品はすべて未発表の作品です。
無断引用、転載などなきよう、お願いします。
(しがらみ短歌クラブ事務局)
1999.6.25
君は行く君と詣でた杜にまだ結びしくじも白く残る日
君想いひく紅の色終かはと手鏡置きて胸に響く音
無邪気にも君を想ったマニキュアは最後となりてなぜて目にしむ
癒えし月眺むる時に吾が恋の傷も癒えしか春の三日月
重なりし季節を越えて東風の中花咲いたかと君は問うけど
淡雪はとけて君の背捜しつつまだ追いつけぬ早春の道
物思い行きつ戻りつ我が道は雲間に迷う宵の梅林
浅き夢目覚めて春の朝の陽に枕の露も夢かはと触れ
風そよぐ書斎で手持ち無沙汰にて「メール作成」宛て先もなく
薄衣駆け足になる街角ではたりと胸の鳴る音を聞く
樟子へのメール