ひよこの短歌(99)


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(しがらみ短歌クラブ事務局)


○1999.2.1(嵯峨野「吟行」13首)

君がため幾瀬の逢瀬重ね待つ夢の続きはふたりの墓標

紅葉の錦眩しむ嵐山望みて癒やし湯気曇るガラス

紅葉のまにまに澄んだ空高く君の腕がとまり木極楽鳥

君とゆく凛と迫りて嵯峨野路の竹の潔さに勇気づけられ

木漏光のひだまり見つけ寄り添いし抹茶のかほり君と味わい

縁むすび契りをたてて野宮の守りをぎゅっと両手に包みし

雑踏に似た渡月橋逆らいて君と秘境の船に飛び出す

渓谷の水面に瑠璃と錦添え君と向き合う昼の膳あり

ひとつひとつの情景がなぜ幸せ色なの君がいる

切り捨てて今日生まれ変わりたい純白のままで君の女となりたい

黄昏に急かされし茶屋の藍暖簾微笑み向き合う香る珈琲

緑・黄色・紅・指・腕・肩みんなふたりのもの愛す

終わりがあるから始まるのとため息ひとつ消して手を振る今日という日に


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