平成13年12月11日 | |
各 位 | |
(財)東京都生涯学習文化財団
東京都埋蔵文化財センター 所長 尾崎 眞幸 | |
「多摩ニュータウン遺跡−No.471−B遺跡」報告書刊行の経過等について | |
記 1 多摩ニュータウン遺跡群(964カ所の遺跡)発掘調査事業は、これまで20数年にわたり当センターにおいて実施されて参りましたが、調査は、ニュータウン開発事業の進捗の必要から発掘作業を優先してきたため、報告書等の刊行時期については遅滞はあるものの、今日まで継続して行っております。表題の報告書もこうした中で刊行されたものです。 2 従って、この報告書は、発掘調査を行った昭和62年当時の調査デー夕等を基にして発掘調査結果を報告したもので、いわゆる「藤村関連遺跡」としてのその後の状況とは、意識的に関係なく作成したものです。東京都教育委員会が設置した「多摩ニュータウンNo.471−B遺跡調査委員会」において発表した「多摩ニュータウンNo.471−B遺跡出土石器に関する調査報告」を否定する趣旨は全くありません。 3 いわゆる「藤村関連遺跡」としての取り扱いについては、この遺跡から出土した石器の検証について、上記東京都の「調査委員会」が既に検証結果を公表しています。委員会の結論としては、「No.471−B遺跡の石器群が、他の異なる時期の石器群を混えたものであったり、明らかに後世に他地域から持ち込まれたものであるとの見解には至らなかった。しかし、多くの疑問点や不自然な状況などから、約5万年前の石器群という、これまでの評価をそのまま首肯することも困難である」とされています。
|