23区内の遺跡数の傾向

東京23区内の遺跡数と、各区の面積の関係を調べてみました(遺跡数順)。

面積遺跡数遺跡数/km2面積遺跡数遺跡数/km2
世田谷区58.08 2604.5 葛飾区34.79 280.8
大田区59.46 2213.7 足立区53.15 230.4
板橋区32.17 1705.3 品川区22.69 221.0
杉並区34.02 1564.6 中央区10.15 161.6
港区20.31 1276.3 豊島区13.01 161.2
練馬区48.16 1212.5 墨田区13.75 141.0
中野区15.59 946.0 江戸川区49.75 130.3
渋谷区15.11 795.2 荒川区10.20 80.8
新宿区18.23 744.1 江東区39.10 60.2
文京区11.31 736.5  遺跡数は1997年資料、面積は1995年の国勢調査による
千代田区11.64 635.4
目黒区14.70 533.6
北区20.59 482.3
台東区10.08 323.2

 1km2あたりの遺跡数を見ると、表の左側は2.3〜6.5、右側は0.2〜1.6と、くっきりと別れています。遺跡数は、調査密度や遺跡の括り方によって変わってくるので、厳密な話ではありませんが、傾向としては左側の区は台地(山の手)主体で、右側の区は低地(下町)主体です。つまり、台地に遺跡が多く、低地にも少なからず遺跡が存在する、ということが分ります。

 例外は品川区と豊島区です。これには、様々な理由が考えられます。都下の状況を見ると、台地の内陸部になると遺跡が少ない傾向がありますから、豊島区は、同様の理由が考えられます。他の台地内の区は、神田川水系など、有力な中小河川が遺跡立地の好条件を提供しています。

<東京遺跡情報2000