横田<miskij>萬や 道場探しと、萬話


所属:無双直伝英信流(むそうじきでんえいしんりゅう)英信館 1999.Dec〜
清澄会(きよすみかい)1997.Nov.〜2000.Aug.20
千葉道場(山下道場) 2000.Aug.27〜

10年目ということもあり、道場探しと萬話をつづってみました。
まずは道場探しから。
mixiの「居合」コミュニティにて作成したものから抜粋:

どうやって調べる?

ネット上にあるものがすべて(絶対)ではない

道場の存在をあまり宣伝しない所もあります。
理由はそれぞれありますが、あまり弟子を増やすと指導が行き届かなくなる、というのはしごくもっともな話です。
それでも教わってみたいのであれば、道場の剣士や関係者(体育館などの管理人)から他の道場の情報を収集できるかもしれません。
先生の連絡先を教えて貰うのではなく、「来られそうな日時」を聞いたり、自分の連絡先を伝言してもらうようにしてみてください。
どうしても近くに見つからない場合、ちょっと遠くの道場まで出かけて、先生と相談してみると意外な所を紹介される事もあるかもしれません。

余談ですが、日本刀の連想で警察署に問い合わせる方もおられますが、日本刀の管轄は鉄砲と違い、教育委員会です。
日本刀の所持が、「美術品・骨董品」という位置づけで戦後にて解禁された経緯もあります。
もっとも、教育委員会に届ける内容には、所属道場といった情報は含まれていませんが。

検索エンジンによっては、作為的な結果を示すことがあります。たとえば、ある検索エンジンで「全日本居合道連盟」を検索すると、名称からして全く関係ないはずの団体が一番目に出てきますが、これはその典型的な一例でしょう。 下手な細工は却って自身を貶めることになると思う。
(現在、この団体は二番目になっている。2008/6/30 追記)

どのようにして選ぶ?

例えるなら・・・

仕事を探す際、企業のweb siteのどこを見るでしょうか。
待遇はもちろんですが、重要なのはトップがどんな人かどうか、になると思います。
直感はそう外れないといわれる(脳学者:茂木氏によれば7割がたは当たっている)ので、大事にしましょう。

私の場合

「どうやって調べる?」の一番目に「天啓」を挙げたのはシャレでもなく、まさにその通りだったからです。
大和郡山市の味わいのある格子の家並みの角でポスターを見て、「あ、いいな」と思ったのが始まりです。

筋目については、もしあなたが学生や、転勤の多い会社員であれば、尚更大事になると思います。
先生は、居合を習い始めた頃は、誰に稽古を付けていただいたでしょうか。
そう、上の先生が居られるのでしょう。そして、同時期に稽古を受けていた別の先生もおられるかもしれません。
就職などでお住まいが変わっても、同じ上の先生に指導を受けていた先生ならば、それほど違和感なく稽古を続けられるでしょう。
弟子のつながりは、継承という点でも重要になると思います。
もっとも、同時期に稽古を受けていた先生でも、先生の個性によって業前などに変化が見られるのはごく自然なものです。
文字の書き方、書き癖のようなものかな。
伝授関係が明確な所を選んでおけば、転勤などがあっても、先生の繋がりがある分、継続して稽古できるのです。

日本刀の継承における試し斬りの位置づけ

全日本居合道連盟では試し斬りを公式行事では行わず、また稽古にも正式には取り入れていません。

・美術刀としての考え方。

戦後、全日本居合道連盟の発足と共に、日本刀の所持が解禁された経緯や背景にある「美術刀」の位置づけから見ると、刃を磨耗させる行為(刃こぼれがあれば研ぎ直すため、ここで研ぎ減りも生じます) は厳に慎まねばならないのも納得いきます。
時代の変遷はあれど、歴史の宝物を損なわずに次世代へ引き継ぐと意識してみると、継承の一環という捉え方はいかがでしょうか。
たとえばピカソの「ゲルニカ」。これを「好みに合わない」といって色を勝手に付けることが許されるか、に准えられると思います。
時々、古い刀(明治以前)を軽くしたいからと樋を入れる行為を見聞しますが、そんな金があるのなら、もうちょっと貯めて刀匠に誂えて貰った方が、長い目で見ても刀匠の支援、ひいては製法も含めた日本刀文化の継承へと繋がるのではないでしょうか?

・どうしてもなら、刀匠に専用の刀を誂えてもらおう。

刀匠に頼んで、試し斬り用に真剣を誂えて、これを用いるのであれば文句は言わないでしょう。
ただし、自身や周囲への安全の配慮は必要でしょう。嬉々として挑んだが最後、自傷したという話も仄聞します。
千本の巻き藁を斬り続けたという話はありますが、これは事前に刀を厳選し、自身で納得のいくまで研いで、と丹念な準備をしたからです。
これにTPOが加わるのは言うまでもありません。

・万が一のリスクを考えよう。

万が一、金属疲労によって折損した場合、折れた切片が「どこへ飛んでいくのか」を考える必要があります。
切片には鋭利な刃があり、しかも目にも留まらぬ速度を有しています。
これが充分に認識されているのか、懸念するものがあります。

・刃筋の求め方は他にもある。

試し斬りの目的の一つに、刃筋を確認したいから、というのは理解できます。
それならば、樋をもうけた稽古刀(本身・模擬刀問わず)にて、刃音で確認する方法があります。
むしろ、実戦を意識するならば、敵に気づかれないという観点にて、刃音のしない刀を用い、音も立てずに抜きつけて切っ先のみにて目的を達成できると考えられる事を考えると、試し斬りが居合の稽古においては重視されていないのも判ると思います。
横一文字も刃筋が立てば刃音はします。

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