ブラスバンド旬の季節が到来しました。
という訳でこのコーナーでも1年ぶりにブラスバンドを語ってみることにします。
BBBは日本を代表するプロのブラスバンドでわたしも大ファン。全てのCDを所持しております。
入場料がS席前売り4000円という非常に高額な演奏会なので、正直言ってお財布にはかなり痛い。大阪国際センターは遠いし、谷町9丁目なんて普段行かない所なので迷いそうになるし、余程ブラスが好きじゃないと行けません。
コルネットを勉強する身としてもやっぱりこれは聴いておいた方がいいだろう…と思い、ここは大枚(!)4枚を奮発です。
自己投資(笑)。どうか今日の心の糧が、いつかじぶんの内で花開きますように。
演奏会そのものは高額な入場料金を取るだけあって、さすがにすばらしいものでした。目立つ部分で目立つパートのミスがあると、「おりゃっ☆」と思ってはしまうのですが、気にしない。
全体的なまとまり、イメージの組み立てはさすがプロ集団だけあって満足感が高かったです。
「道化師たちの踊り」は、集団で一糸乱れぬチームワークで早いパッセージを吹きまくるアクロバットなテクニックを披露するもの。
「集団熊蜂の飛行」ノリ。
このような奏法は吹奏楽では普通やらないものなので(吹奏楽では木管のお仕事ね♪)、ひたすらカッコいい。
ブラスバンドのコンサートでは1曲は欲しいアイテムです。
「交響詩復活」の演奏前、指揮者の上村氏が想いをとつとつと語る場面がありました。
このバンドにとっての大事な人を追悼するために演奏するのだそうです。
少し言葉に詰まりながら、思い出を回想するかのように静かに語る姿を見ていると、こちらも襟を正して聴かねば…という緊張感が漂ってきます。
音楽は心だ。
・・・と言われますが、我々アマチュアの場合、気持ちは充分あってもそれを表現し切るだけのテクニックが不足していることが多いです。
結果『心』を表現しようと力むあまり、オーバーな盛り上げになったり、わざとらしい表情をつけ過ぎて、聴いていて気恥ずかしい思いをすることも少なくありません。
メッセージを音で表現し、聴衆に伝えるという点では、これはもう最高の演奏!と言って過言ではない程に、心のこもった熱演で圧倒されました。
追悼されていた方は全く存じ上げない方ではありましたが、じぶんもその方の人生の一コマに触れたかのような錯覚を覚えた程です。これ1曲のために来た甲斐があったと思いました。
メインの「ハイランド賛歌」は全体合奏あり、ソロ曲あり、いろんな要素が織り込まれていて、長い大曲の割に最後まで飽きずに楽しかったです。特にコルネットソロが良かった。
最近、わたしが注目しているのはコルネットの低い音。
"ラッパもん"の楽器ってハイトーンが格好良く決まるとインパクトは強いけれど、それだけじゃないよなぁ〜と最近思うようになってきました。上手い人のコルネットは低い音がきれい。口の中がきれいに広がっていることが想像出来る伸びやかな音。そんな音色に注目していた頃だったので、このソリストの演奏はじぶんのツボにハマりました。

全体的に上質のいい演奏会という印象ですが、"BrassBand初心者"の願いとしてはプログラムに簡単な曲目解説を入れて欲しい。コンダクター上村氏が解説しながら演奏というスタイルは、わかりやすくてとても良いですが、開演前の基礎知識的読み物もあると更に深く演奏を楽しめるかな、と思いました。
それとブラスバンド界全体に対して思う事をひとつ。
(アマチュア団体含めて)演奏会のPRを目にするたび、これは組合のお約束事ですとばかりに『英語のタイトルが並んでいるだけ』状態が多いのはどうにかならないものかなぁと感じます。
「ブリティッシュスタイルなのだから母国語で書くのが当然。」が本筋というのは十分理解出来るのですが…。
「あ、なんか、この演奏会っておもしろそう?!」
と期待感を持たせるPRには滅多にお目にかかることはなく、コンサートの特徴や聴き所がブラスバンドをやらない人間には、とてもわかりにくい。
「ブラスバンドって、何か全然知らなかったけど、行ってみたらすごくおもしろかったヨ!」
かつて木管吹きだったわたしが、その魅力や楽しさを強く感じて理解出来たくらいなのだから、観客予備軍はもっとたくさん潜んでいるはずなのに……。
" あなた"はこんなに魅力的なのに、
なぜそれをしっかりアピールすることをしないの?
"あなた"が持つ魅力を羨望の眼差しで遠くから見るだけのわたしにとって、それが不思議でたまらなく、ただ、ただ、もったいないと感じてしまうのです。
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