戻ります
ブリーズブラスバンド
2004年12月21日(火)19:00〜 クレオ大阪中央
指揮:上村 和義 客演:ロジャー・ウエブスター(コルネット)

**ブリーズブラスバンド**
クリスマス・ファンファーレ ゴフ・リチャーズ
トレパック チャイコフスキー
カンタベリー・コラール ヤン・ヴァンデルロースト
鐘が鳴ります ロイ・ニューサム編曲
クリスマスソング トーム&ウェルス
幻想ポルカ「クレオパトラ」
コルネット:ロジャー・ウエブスター
エドウィン・ダメーア
クリスマスファンタジー ゴードン・ラングフォード
リトル・ドラマー・ボーイ サイムワン、オノラティ&デイヴィス
トロイカ プロコフィエフ
哀しみのソレアード ザカー、ジェイ
ホワイトクリスマス アーヴィング・バーリン
ヴェニスの謝肉祭
コルネット:ロジャー・ウエブスター
ハリー・ジェイムス
神の御子は今宵しも(賛美歌111番) ジョン・F・ウェイド
アンコール
きよしこの夜 F. グルーバー
雪のワルツ ゴフ・リチャーズ

サンタが大阪にやってきた!

今宵、 ブリーズブラスバンドの28名のプレイヤーは、クリスマスレッドの蝶ネクタイを身につけて華やかに登場されました。

今夜のお客さんには、とっておきの贈り物が準備されています。
プレゼントのリボンを解かれる瞬間を楽しみに、ロビーにはいつも以上のワクワク感が漂い華やいでいます。

会場に入るとブラスの響きでお出迎えされました。
なんとまぁ♪ブラスバンドで『ロビーコンサート』とは珍しい演出ですね。
先ずは開演前のアペリティフ。
立ち止まって聴いていたい所だけれど、とりあえず早く席をキープしたいから客席へ急がなくちゃね。

ブリーズブラスバンド「セインツ」 本日は発売中のCD、「セインツ」からの選曲がメインでした。
プログラムが進むのが惜しい程楽しい選曲です。
「セインツ」はわたしが持っているCDの中でもお気に入り指数の高い、大事な一枚なんです。
理由は内容がわかりやすいから(笑)。
もぅ溝が潰れるんじゃないか?って程、飽きずに繰り返して聴きました。
よく考えてみると師走はわたしみたいな人間でも結構忙しいもので、クリスマスコンサートって初体験です。
「カンタベリー・コラール」が静かに始まると、照明がスーっと落ちていく演出が幻想的でした。


この夜。大阪にサンタクロースがやってきました。
サンタの名前は、「ロジャー・ウエブスター」といいます。
コルネット吹きのすごい人。

「クレオパトラ」の前奏が始まる。
テンポが速い…。
バンド全体がハイテンションになっているのが、よくわかる。

ロジャーのベルの先はじぶんの真正面にありました。
楽器を構えたらこの位置にくるだろうと狙って座っていたのです。
ダイレクトに音が飛んで来る最短距離はどこだ?と狙いを定めていました。

だから演奏中、何度か目が合ったような気もします(自惚れかな(笑))。
でもロジャーは楽譜なんか見ながら演奏しません。全て暗譜なんです。
吹いている最中は客席を見ていたり、バンドが演奏している姿をニコニコ顔で見守っていたりしているんです。

リラックス。
スマイル。
メンタル。

「OH! 昨日の公開レッスンでヨレヨレだったヤツじゃない。今日も来たな〜。」
と気付いてくれるだろうか?と想像するとたまらないです。
もぅ、心は「わたしだけのヨン様ロジャー様。」
↑(浸らせて、語らせてあげてくださ〜い(笑)。)

昨夜、この人の前でコルネットを吹きました。
昨夜、この人から教えてもらったことを思い出しました。
ブラックダイクのビデオを初めて見た時、感動で身体が硬直したこともよみがえりました。
「一度でいいから会ってみたい。」「一度でいいから生で聴いてみたいな。」
心の底から切望し続けていました。でも、それはじぶんには叶わぬ『夢』。どう考えてみた所で現実にはならないと思っていました。

でも、人生捨てたものでもない。
あり得ない事が現実になる瞬間もある。
現にほら。このまろやかであたたかいコルネットの音色。
ちゃんと今、じぶんの耳で聴いているじゃないの。
そんなことが一度頭をよぎり始めると、演奏はトリプルタンキングの嵐(一番佳境の部分)だというのに、涙が次々あふれてくるのです...。

いけない!せっかく神様が会わせてくれた貴重な機会なのだから。
しっかり目に焼き付けておかなくてはいけないのだから。

でも、涙が止まらない。
どうしても止まらない。
眼球の水晶体の焦点を必死で合わせようとしても、全てがにじんで、かすんで見えてしまう。
せっかくあんなに会いたかったロジャー様なのに、涙で、涙で、何にも見えなくなってしまうのでした。

音楽を聴いてここまで泣いたのも初めてではありませんが、何年ぶりでしょうか。


上村和義氏のお家には布施明が歌う「哀しみのソレアード」のレコードがある(妙に納得出来る…)話を聞きながらプログラムが進み、再びロジャー・ウエブスターがステージへ。
今度は先ほどの曲とは雰囲気一転し、ジャズ風アレンジ・スゥイング調「ヴェニスの謝肉祭」。
これは遊び心も満載でかなりの聞き物でした。
「遊び心」と言えば、前日の公開レッスン後のミニコンサートで、焼酎「神の河」を一ビン飲み干しながら(笑)演奏していた姿が忘れられないです。下が細くなっている不安定極まりない紙コップに液体を注ぎ、倒れないよう器用に椅子の上に置いて演奏を続ける様がすごかった。わたしはあのコップが倒れるんじゃないか?と演奏以上に気になって仕方なかったのですが、飲んで…置いて…を繰り返して最後まで倒しませんでした。前にビデオで見た救世軍バンドの人とのコルネットバトルのシーンからも想像していましたが、シリアスさとお茶目さが同居している楽しい方なのでしょう。そんなお人柄が音楽にも滲み出ていました。
演奏が終わるとホール一体が興奮のるつぼと化し、ロジャーを再びステージに引っ張り出すための拍手の嵐・・・。
もちろんアンコールのおねだりにもしっかり応えてくれて、『Twillight Dreams』というロマンティックな曲を奏でてくれました。ツヤツヤでトロトロの甘ぁ〜〜〜いコルネットの音色に耳もハートもとろけそうでした。


後、印象に残った演出はといえば「リトル・ドラマー・ボーイ」の一人マーチングのお兄さんが男前だった事と、ソロはありませんでしたが、トロンボーンのお兄さんが今日も男前だったことです(笑)。
フィナーレの「神の御子は今宵しも」は2004年のテーマソングという感じで、この2日間さぞかしロジャーも聴きまくった事だと思いますが(謎笑)、最後にブリーズが最強で〆てくれました。ラストのffで全員が内側からベルをグーっと客席に向けた瞬間は、ゾクゾクっとする程の気迫を感じました。
今までブリーズブラスバンドを聴きつづけてきて、正直申しますと「演奏は完璧なんだけど、音楽にもう少し熱いエッセンスも欲しいものだ。」と感じる事もたまにありました。でも素人じゃないんだから感情に流されて「ただ熱いだけ」の演奏も違うと思うし、冷静さをキープしようと思えばこんな感じなのかなぁ、と思っていました。
でも、今日はじぶんが理想とする熱さと冷静さのバランスが絶妙と感じることが出来ましたので、ロジャーを抜きにしてもいい演奏会だったと思います。

アンコールはいつもはあっさり1曲ですが、今夜はプレゼントでもう一曲。
大好きな「セインツ」の中でも一番好きな「雪のワルツ」。前奏が始まった瞬間に嬉しいぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜♪でした。
最後にゆらゆら揺れながら吹いていたのが可愛らしかったです。
素人がああいうのをやると時に寒い演出になりがちですが(照れが入るので^^;;)、ちゃんと吹く人は、ちゃんと揺れて絵になっていました。

とにかくバンドのテンションが高くて、サービス精神満点☆大満足でした。また大物ゲストとの競演でブラスファンを楽しませていただきたいものです。