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2002.5.25(sat) 18:00〜 神戸文化大ホール
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Jubelkange Sieghried Rundel スターライト序曲 たなばた ハーフ・タイム・ショー TIME TO SAY GOODBYE プラ・ポルといっしょ 黄金のクラリネット 第六の幸福をもたらす宿 |
毎日の生活でたくさんの人と出会いますが、気の合う人、一緒に居て心地よい人ばかりではありません。同じようにたくさんの吹奏楽を聴いてきましたが、全ての演奏団体について「すきだ」と思うこともありません。 人間ですからどうしても "すき・きらい" が生じます。 そんな中で、わたしにとっての心地よい音楽を奏でるバンドに新しく出会えた時は、「今日は来てよかった!アタリ!」と心底嬉しく思うことが出来ます。 わたしにとってブラ・ポルとの出会いは、思いがけず感性の合う素敵な人に出会えた喜び。 まるで、恋の始まりを感じさせるようなトキメキを感じました。 独特の演奏スタイルにすっかり惚れ込んでしまい、家に帰ってからしつこくホームページを探したのですがなかなか見つかりませんでした。あきらめずに時々検索をかけては、どんな些細な事でもいいからこの吹奏楽団のことを知りたい!と執念を燃やしてました。 演奏会に行きたかったからです。 仕事中にも時々検索していた執念が実り(^^;、とある地味な吹奏楽リンクの中に「ブラスポルテーニョ」の文字を見つけた時、神様に願いが通じた思いがしました。 ところが・・・このバンドの定演は毎年5月。 昨年、仕事でかかわっていた"東●ジア競▼大会"の会期と重なってしまい、行くのが不可能と早々知ってしまいました。 あまりのショックで、ホームページをROMすることさえ止めてしまったほどです(T−T)。 やっと見つけた憧れのあの人が、他の女性と親しげに話しているのを見てしまった気分。 とてもじゃないけど正視出来る訳がありません。 じっと耐えて1年が過ぎました。 ようやく今年の定演がやってきました。 今年は絶対大丈夫。待ちに待って、満を期しての神戸入りです。 このバンドは前売りチケットだけで大ホールを満杯に出来るらしく、当日券は一切販売しないということなので、さぞ大勢のお客さんが詰め掛けるのだろうな…と想像して、早めに会場についてはおいたのですが、それでもホール前は長蛇の列でした。開演30分前だというのに客席はヒートアップ気味です。最前列では空席の誘導をする係員までついていて、これはただならぬ雰囲気…。 「神戸のアイドルバンド」と自ら言い切るだけのことはあります! 1曲目のマーチはドイツ風マーチ。 ドイツへ演奏曲へ行った時、ご当地の吹奏楽団との友好20周年を記念した合同演奏で演奏されたそうです。 そう、この吹奏楽団って神戸以外ではあまり知名度は高くないと思うのですが、その理由はコンクールには出ていないからだと思うのです。「上手さを競う」活動をする代わりに、ドイツへの演奏旅行・地元のイベントに出演など、社会人バンドとして理想的な、上質の活動をされているところが魅力的です。 コンクールに出ること、「上手さを競う」ことが"上質"じゃないって訳ではありません。 わたしもコンクールはすきです。 でも、あえて出ない。独自の活動を貫く意思・個性を通しているバンドはとても共感を持つことが出来るのです。 2曲目・3曲目は明るい雰囲気のオリジナル曲を持ってくるあたり、ブラ・ポルらしいなって思いました。「上手さを競わない」活動をされていますが実力はかなり高いです。神戸のミナトの風を思わせるような洗練さ。無粋な例えになってしまいますが、関西大会で一般の部で金賞を取るバンドと全く互角の実力をお持ちでした。 酒井絡氏の「たなばた」ですが、中間部は高校時代の友人(ユーホニウム)が女性(アルトサックス)に想いを寄せていたのをイメージして書いたシーンだそうで、酒井絡氏ってこういうシチュエーションお好きですね(^^)。 以前にも、バストロンボーン&ピッコロというカップルが出てくる曲聴いたことあるし、「ぉぃぉぃ・・・またこのパターンかよ(笑)」と思いつつも、つい感情移入して聴いてしまえるところがさすがだなっていうか、わたしもスキだなって思いました。とても美しいメロディーでいい曲でした。 二部の「ハーフ・タイム・ショー」からはブラ・ポルの真骨頂発揮!と言える、楽しいステージでした。 こういう演出はなかなか言葉で説明しにくいのですが、ストーリー付きパート紹介と言ったらいいのかな。単なる楽器紹介っていうのじゃなくて、衣装や小道具(大道具が出てくるパートも!)に工夫を凝らして、パート毎のパフォーマンス合戦みたいです。もぅ!単純に笑えておもしろかった。たぶんこれを目当てに来ているお客さんもかなり多いはずです。 「ブラポルといっしょ」は楽器を持ち込んだお客さんとの合同演奏。これもなかなか他所では見れない演出ですね。 「黄金のクラリネット」はなかなか本格的な音楽劇で、手作りのセットを組んで、団員が構成した脚本と音楽を組み合わせたショー仕立てになっていました。 いやぁ!とにかく何から何まで凝ってます。 驚くのは平均年齢30歳という社会人のバンドがこれをやっているってこと。仕事を持ちながらこれだけの準備をするというのは、並大抵のことじゃないって敬服します。 ラストの曲は、最近あちこちの定演やコンクールで何度も聴くので、物覚えが悪いわたしでもさすがに覚えた「第六の幸福をもたらす宿」。 最後らしく落ち着いた雰囲気で、サックスのソロも光っていたし好演でした。先ほどのくだけた雰囲気をサッと塗り替える大人の演奏。楽しいだけじゃなくてしっかり聴かせてもくれる、実力もさりげにアピールした大満足の演奏会でした。 余談ですがチケットを申し込んで郵送されてきた時、団員の方の直筆のお手紙が添えられていました。 とても美しい文字に、やさしい文面。 演奏が美しいバンドには、音楽以外の部分にも美しさや、やさしさが感じられますね。 プログラムにはお一人、故人の方のお名前がメンバーとして記されていました。 もしかして勝手な推測ではありますが、先の大震災で?と想像しました。 初めて聴いた、あの大震災の復興コンサート。 暖かくてやさしいサウンド、あの時に演奏された「吹奏楽の為の元気が出るスタミナ定食」は、その方に捧げた演奏なのかなと。 だから人の心に響く音楽だったのかな。 それがホールを満員に出来るファンがついている結果なのかな? などと考えながら、家路についた5月の神戸の夜でした。 |