川崎フロンターレ戦 

                                      2010.3.20 於:日産スタジアム 

    
俊輔のJ復帰第2戦。
川崎フロンターレ戦を見に行った。
先週の湘南ベルマーレ戦では、攻守がかみ合って圧勝していたが、相手はJ2上がりのチーム。
このフロンターレ戦で真価が問われる。
そういった意味で、緊張気味で試合をみつめていた。

試合は、最初からマリノスペースだった。
中盤でボールをことごとく拾い、奪って、すぐ攻めに転じていた。
俊輔は右に位置し、右から攻撃の起点を作っていた。

最初から俊輔にはボールが集まっていた。
右、あるいは下がり目にいて、プレッシャーを受けないようにし、遠くから右に左にボールを散らし、ゲームを作っていた。
けれどその調子は完全復帰からほど遠い。
トラップをしたら、いつもならぴたっと止まるはずが、サイドラインを割ってしまったり、トラップが大きくて相手にボールを奪われたりしていた。
いつもの俊輔じゃない!
それでも、プレッシャーの少ない位置でなら、正確なキックが蹴れていた。
これなら、体が万全になれば大丈夫。多少のプレッシャーがあろうとも、ディフェンダーが届きそうで届かないところに蹴れるはずだ。

この日は、狩野健太がボランチを務めていた。
いつもなら、俊輔とトップ下のポジションがかぶってしまうが、上下の関係で並ぶこととなった。
俊輔にポジションを奪われた形なのかと思ったが、狩野健太自身がボランチを希望したという。
他に、中盤は兵藤、小椋の、若手が揃っていた。

びっくりしたのが、この若手たちだ。
運動量と俊敏性を兼ね揃え、ルーズボールにはことごとくフロンターレより早く追いついていた。
また、仮にボールを中盤で奪われても、2人くらいがチェックに走り、囲んで奪っていた。
その奪うスピード、タイミング、連動性に感心した。
集中力が持続しないと、こうもずっとボールをキープし続けるのはむずかしいだろう。
特に狩野健太は、ボールの寄せに対してフィジカル的に弱い印象があったが、読みの鋭さでいち早くボールに到達していた。
また、小椋は目立たないながらも的確にスペースを潰して、中盤より後ろに攻め入れられないようにしていた。
これらの若手の活躍があるからこそ、俊輔のイマジネーション溢れるパス裁きが生きる!
反対に言えば、俊輔のスピードと運動量が足りない分を、十分にカバーしていた。
これらの選手とポジションを代わりながら、流動的にボールを回し続け、中盤はほとんどボールを支配していた。
この中盤の出来で、勝負はあったと言えるだろう。

最初の得点は、前半8分に訪れた。
和真の右からのクロスに山瀬がシュート!これがポストに当たり、DFが中途半端なクリアしたのを俊輔が拾った!
俊輔はボールをトラップすると、迷わず左足を振りぬいた!その距離25m。
ボールは無回転になり、飛びつく川島の右手の先を変化しながらかすめてゴールネットを揺らしたのだ!!

やったぁ〜〜!!
俊輔、自分の復活を祝う、先制点!!

今までなら、シュートを狙わずに、前線にいるFWの頭に合わせてふわりをパスを出すという選択肢もあっただろうけれど、この日は違った。
狙える時は狙う!
そうなんだよ、俊輔はワクを外さないんだよ。
『神様、俊輔にぜひともゴールを与えてください』との祈りが通じて、とにかくうれしかった。
俊輔が自分の手でもぎとった得点だ、アシストじゃない。

俊輔が中盤に入ってゲームメークしたため、山瀬はトップ下からFWのポジションに移った。
これがまた見事に決まった。

山瀬はボールを受けると、すぐにキレのあるドリブルで突破する。
時に裏を抜け、時にDFと勝負する。
これがスピードがあり、力強い。ワクへ飛ばす精度も高い。
相手のクリアミスもあったが、シュートをするタイミングをずらすなど、落ち着いて確実に決めていた。

もうこれで私の心はいっぱい。最高の気分だ。
会心の勝利で、難関と思われた川崎フロンターレ戦をものにし、マリノスの今後を明るく照らした。
俊輔が加入しただけで、こんなに違うのか。
マリノスの勝利を、もっともっと見たい!!
 
 優勝を願うサポ達の横断幕
 
 俊輔のFK

 
 上を拡大したもの

 
 ハーフタイムの風船飛ばし

 
 インタビュー後に走ってご挨拶

 
 MVP受賞後のインタビュー
     
 

 横浜FM 4 - 0 川崎F
中村 前8分
山瀬 前12分
山瀬 前40分
栗原 後15分