Yngwie Malmsteen

12/14()  東京厚生年金会館   セットリスト


開演前

この日は、仕事が休めたので、珍しく開場前に到着。
既に入場を待ちわびている観客の列に並んだ。
うっ、やっぱし黒を着用しているオトコ(それもおっちゃん混じり)ばっかりだぁ〜。

開場時間になると、実にスムーズに会場に入れた。ストレスがなくていい。
そして、向かうはグッズ屋さん。おかげさまであまり待たずに買えた。
途中で後ろを見ると、長蛇の列に・・・そうか、だから開場前に並ぶ人たちがたくさんいるんだ。
CD屋さんは見当たらなかった。せっかく買って特典もらおうとしたのになぁ〜。
けれど、反対側の人気のないところにひっそりと開いていたのだった。
やっとみつけて新作の「Unlerash The Fuly」を買った時は既に時遅し、先着25名様の直筆サインはとっくに終了していた。くっそぉ〜〜!!
ジミヘンがずっと流れ、インギーの趣味が露出していた。
(写真はポスターパンフ。普通のパンフではなく、日付とメンバーのクレジット入りポスターだった^^;)
インギー登場

開演は7時。まぁライブは時間通りに始まった試しはない。5分〜10分はどうしても遅れる。
この日も、10分遅れていた。
すると会場が明るいうちにギターを奏でる音色が。超早弾きで、インギーとしか思えない。
会場は沸き立つ。一体なぜインギーが明るいうちから。ステージには誰もいないぞ。だけど総立ちになった。
しばらくすると、会場の照明が落ち、右からインギー登場。
うわっ、本物だぁ〜。

スモークの中に1点から放射線状に伸びたカラフルな照明が回り、まるで観覧車か風車のように見えて感心した。
そうか、これからおとぎの国へ誘ってくれるのだ。(←違うだろ〜!)
このスモーク、何度も発射されていた。
薄暗い中でよくプレイできるな。でもインギーは手元をあまり見ないで演奏してるからいいのか。

ライブのポスターを見て気がついていたのだが、インギーはかなり痩身になっていた。
テニスをして痩せたのだそう。
好きなビールも控えたのだそう。
まるで長州小力のようだったおなかのたるみがなくなっていた。
レニングラードライブの時のようだ。カッコいいぞ!

オープニングはRising Force。
最初からハイテンションだ。ギターを投げる、キャッチする、ギターを回す、ひっかく、高速演奏をする。。今までビデオでしか見られなかった演奏が次々と目の前で繰り広げられた。
いやぁ〜、すごい。インギーはとにかく速い。正確だ。
そしてどこを取ってもインギーっぽい。確固とした個性に溢れていた。
また、長身に黒のレザーのパンツがよく似合うこと。足が長くて舞台映えしていた。

Far Biyond The Sunでは、レニングラードライブと同じく、バロックの名曲(名前は知らない)からシンセ音が強まりIcarusの一節を弾いてからFar Biyond The Sunが始まった。期待通りの実現。もしやこの曲は?と期待させといて、その通りにもったいをつけて曲が始まると無条件にうれしい。

トリロジー・スーツは凄まじく素晴らしかった。
他の曲ではインギーはギターを振ったり、足でリズムを取ったり踊ったりして演奏を楽しんでいたが、トリロジーではまっすぐに立ち、ギターも動かさず真剣に弾いていた。それだけむずかしい曲なんだろう。

ドゥギーは。。

You Don't Remember〜では観客との掛け合いが見られた。
ドゥギーが“You Don't Remember〜”と歌い、観客が“I'll Never Forget〜”と歌う。

ドゥギーは思ったよりも背が低く、足を開いて立っているものだからさらに低く見えてしまう。
インギーがまたでかいものだから。。
ウォッシュされたデニムのベストを素肌に着けている。下は茶のパンツ。腕が体の割に太く、そのいでたちと髪型からしてロニーとかぶる。
歌い方もまた、マーク・ボールズの抜けるようなハイトーンにロニーのエッセンスを振りかけたようだ。ストレートな歌にこぶしが利いてて私は好きだ。
思ったよりもずっと歌がうまい。
けれど、ここはインギーのバンド。ギターソロが多いので、その度にマイクスタンド找で積み上げたマーシャルの裏に移動しなければならない。
他のバンドなら一番目立った存在だろうに、インギーのバンドでは仕方ない。
が、腐らずに最後まで一生懸命に歌っていた。話し方もゆっくりで好感が持てた。
ちなみにマーシャルは、大が6×2段、小が6×2段の24台使用していた。小の12台が点滅していたが、強く赤く点滅していたのは小の3台だけだった。
連れによると、アンプは全部使ったら大音量で大変なことになるらしい。こんなもんだという。
また、歪んだ音色のギターを表現するためには、ある程度の大音量にしないと無理だそうで、意識的に出力レベルを上げたのだろうが、各楽器のバランスが良かっただけに、音質の悪さは残念だった。

他のメンバーは可もなく不可もなく。無難にこなしていた。
(写真はメンバーのクレジット。文字が読めるだろうか?)

インギーの様子

インギーはピック投げに忙しい。
1曲のうち半ダースはなくなる。
インギーが右や左にと、場所を移すたびに、係の者がインギーがいなくなって暗くなったインギー用の中央のマイクスタンドにピックを貼り付けに来る。
補充はしっかりとなされていて、当初の「なくなるのでは?」の心配が吹き飛んだ。

Dreamingではギタースタンドに据え付けられたアコギが登場した。
絶対弾きづらいはずなのに、器用に弾く。
全体的に静かな作品はこの曲くらいだけだった。それだけにDreamingが際立った。せつない程に美しく、インギーの繊細さを感じさせた。
Dreamingが素晴らしかっただけに、もう1曲くらいバラードがあっても良かったのでは?
バラードは感性に訴えかけるので、テクで圧倒するだけでなく、感性面でも訴えかけてほしかった。
(新作を聴くと、疾走曲が多くて、この傾向はやむを得ないと思った)

曲と曲の間が少なく、すぐに曲が始まって、ダレさせなかった。
早弾きは、いつまで続く?と心配させたくらい、ずっと続いた。指とか攣らないんだろうか?
早弾きするギタリストは多々あれど、あれだけ続けさまに弾くギタリストはいないだろう。
ただ、終盤のギターソロはちょっと長すぎるきらいもあった。同じようなフレーズの羅列に少し飽きてしまったのだ。
耙沢だろうか?
その辺に、観客を満足させる以上に自分が満足したい意志を感じてしまった。


アンコールはすぐに始まり、インギーの意気込みを感じさせてくれた。“一気に行くぞ”と。
2曲目では開場が湧いた。な、なんだ?知らない曲だぞ!
どうやら「HIROSHIMA MON A MOUR 」というアルカトラス時代の曲らしい。You Really Got Meのサビのリフをずっと続けたような、覚えやすい曲だった。そぉかぁ〜、日本だから“Hiroshima”をやったのかぁ。サービス!
I'LL SEE THE LIGHT,TONIGHT 」を演奏して、ついにライブ終了。
インギーがやけに機嫌やたらが良く、観客をひとりひとり指差して「どぉもアリガト」を連発し、最後は5回も頭を下げ、6回目には10秒間くらい頭を下げた。日本を大切にしているんだなと思った。また、今日の出来に満足したのだろう。
にしても、ギター投げ&キャッチがうまいな。

あれこれ書いてしまったが、私は満足している。
やっぱりインギーは王者の風格があるのだ。観客がどうあれ、インギーがノッていればそれでいい。
ある意味、リッチーの領域に入っているのだ。
2005.12.18