Heaven&Hell、Trivium

      10月22日(月) 国際フォーラムA



オープニングは。。

今年65歳のロニーが、いまだバリバリ元気に歌っているうちに聴いておこう!
そう思って、Heaven &Hell(ロニー時代のBlack Sabath)のライブに足を運んだ。
よく知ってるアルバムは、Heaven&Hellのみ。それでも何とかなるだろう。。

Bさんのおかげで、国際フォーラムAという広い会場にも係わらず、17列めという、いい席を確保できた。
やっぱり表情がわかる前の列は楽しい。
会場は、かなりの人が集まっていた。30代と40代男性が中心かな。サバス人気あるなぁ〜。

会場入りした時は、後ろの背景に、古い教会か古城の外壁に、「Heaven&Hell」のアルバムジャケがはめ込まれたものがあったのに、その上からゴシック調の絵柄の巨大なシートが被せられた。
ヘンだなぁ〜、演出なの? あんなアルバムジャケ、見た覚えがないわ。。
中央に小さく勾玉模様が3つあるものだった。太鼓の模様のように。

その謎は、照明が落ちた時に明かされた。
突然重低音の速いリフが聴こえ、4人組が登場した。
あれっ、若い!!しかもサウンドが攻撃的!!ヘドバンまでしている!!
そうか、前座があったんだ!!

彼らは、Triviumという、フロリダ州オーランド出身バンドだった。
中心人物が、Drののトラヴィス・スミスと、G+Voのマシュー・ヒーフィー。
サウンド的には、スラッシュ系とあったが、それよりもメロディアスなため、私にはIn FlamesやArch Enemy等のデス・メタル・バンドに思えた。

マシューのデス声は、よく出ていたが、デス声の苦手な私には今イチアピールしない。
が、ギターソロになると、もうひとりのギタリストと組んで、ツインリード!!
歌ってる間はリフに徹しているマシューだったが、ギターソロともなると、前面に出てきて弾きまくる、弾きまくる!
歌メロ半分、ギターソロ半分って感じで、ふんだんにギターソロを取り入れていた。
これが、ものすごくテクニカルでそれなりにメロディがあって、かなり聴かせた。
ステージ慣れしてて、勢いがあって、うまかった。
この日の国際フォーラムは、音は相変わらず高音が潰れててシンバル音が聴き取れないが、中音は問題なく、ストレスを感じさなかった。

マシューは、顔が明らかに日本人だった。他のメンバーは外人だ。
日本のバンドなのか、どこかの国のバンドなのか、謎が多かった。日本語も話したからだ。
英語のうまい日本人で、日本語が若干ヘンなのは、外人かぶれなのか?
でも、「おまえら、最高!!」「みんなも歌ってくれ」と言うのは、わかりやすかった、白状してしまえば。。
マシューがどこのどいつでも、締まった高速ツインギターの切れ味が鋭く、Triviumが聴けて得したと思った。
あとで調べてみたら、新作「The Crusade」は、見覚えのあるジャケだった。マシューはハーフだったのだ。




セットリスト

E5150 (Inc. After All)
The Mob Rules
Children Of The Sea
I
The Sign Of The Southern Cross Voodoo (Inc. Vinny Appice Solo)
Computer God
Falling Off The Edge Of The World
Die Young
Heaven And Hell

(encore)
Neon Knights



真打登場!!


さて、前座で1時間近く裂かれ、目的のHeaven &Hellは、あまりやらないのではと心配になった。
それでも、巨大シートが取り除かれ、再びHeaven&Hellの背景が表に出現してきて、感動が押し寄せてきた。
もうちょっとだ。

照明が落ちたら、いよいよ始まりだ。
ロニーよ、今こそ最高のステージを見せてくれ!!
私は、ネオン・ナイツで始まるものと思っていたが、知らない曲で始まってしまった。
会場は、盛り上がりはしたが、なぜかTriviumの時よりも勢いがない。まっ、いっかぁ。
2曲目、3曲目とも、知らない曲だった。
トニー・アイオミは、速くはないギターリフを繰り返している。変化はない。
ドラムスもこれまた単調で、時折オカズが入る程度だ。
サバスって、こんなバンドだったっけ?もっと暗かったり、おどろおどろしてたり、メロディアスなのかと思ったのに、ただの古臭いHR/HMやってるだけじゃん?

それでも、3曲目の“Children Of The Sea”は、美しいバラードで、うっとりと聴けた。
ロニーの声は以前よりは渋い。艶は多少失われた。
けれど、パワーと音程の確かさはそのまんま。むしろ、スローな曲には深みが出たようだ。
トニー・アイオミのアルペジオは、哀愁に満ちてて、静と動の対比が見事に再現されていた。

4〜7曲目は、再び知らない曲だった。
「Heaven&Hell」のアルバムのような曲をやってくれるものと期待していただけに、がっかりだ。
そのうちに眠くなってきた。いかん、ライブで眠くなるなんて。。
しかも総立ちだから、座れない。辛い〜、いや座ったら間違いなく寝る!ヤバい、帰りたい〜。
ライブで眠っては女がすたると、必死に目を開いていた。まさかこんな時間が来ようとは。。
っていうか、「Heaven&Hell」だけしか聴かずに来た、私が失礼??

そんな私に、Heaven&Hell(バンド)からのプレゼントが届いた。
“Die Young”
ロニーの生歌でDie Youngが聴きたいと思っていたのだ。
希望は叶えられた。スピーディーな展開とロニーの熱唱。アイオミのエッジの利いたリフ。
中間部スローパートのの叙情性と美しさ。
すべてにおいてカッコいい。メロディック・ハードの曲においても、私の好きな曲ベスト10に軽くランクインされる。
魂が宿っている。これがロニーの歌なんだ!
初めてHRのライブに行ったのが、ロニー時代のRainbow。その影響力は測り知れない。
リッチーのBlackmore's Nightを見たんだから、ロニーも聴かないと片手落ちだ。
Dioじゃなく、サバスだから聴くんだ!!
ロニーを聴いてこそ、今の自分の位置が確認できる!!

曲は“Heaven&Hell”へと続いていった。
イントロで、早くも“オー、オーオーオーー”と、大合唱だ。
ここで、お約束(なの?)の掛け合いができた。ロニーの節回しはうまいなぁ〜。
国際フォーラムの2階席まで、いっぱい入った観客達は、みなロニーと大合唱することに満足しただろう。
ロニーと一緒に歌えるのは、私にとっては奇跡だ。私の脳内は、もう過去のことばかりフラッシュバックしていた。

その後、トニー・アイオミのギターソロに続いた。
何か知らないけど、単調だぞ。同じリズム、似たようなリフの繰り返しでいいのか?(価値が今イチ理解できない^^;)
で、Heaven&Hellで一旦終わってしまった。ちょっと短いな。

アンコールは、当然のように“Neon Knights”だった。
「Aga〜in、a〜gain、aga〜in・・・・」の大合唱は、そのまま私たちの思いでもあっただろう。
何度も何度も、繰り返し、私たちを楽しませてほしいといった意味で。

この日は、サバスの大ファンもたくさんいたが、私のように、Rainbowファンで、ロニーがいるから、さらに『Heaven&Hell』のアルバムだけは好きだから来た、という人も大勢いたと思う。
前半ノリは、完全にTriviumが勝っていた、前の方の座席はね。
けれど、後半の『Heaven&Hell』からの3曲は素晴らしく良かった。
ロニーのパワフルでウェットな声を生かすのは、場面展開が多く、静と動があり、さらにリズムの変化もあるメロディック・ハードなのだ。
パワフルで押しまくることのできるボーカリストだけに、突き進んでしまうと単調になってしまう。
それを補うための楽曲が重要なのだ。それだけに、『Heaven&Hell』で終わってしまった叙情性が本当に残念だった。
今回は、全然予習をしてこなかったのに、それで構わなかったのが何とも寂しい。。。

最後は、メンバーの皆で並んで挨拶をした。
トニー・アイオミは、笑顔でポケットからピックを次々取り出し、3ヶ所でバラまいていた。いいな、あれ、ほしい。。
コワい人のイメージが吹っ飛んでしまった。人間、トシを取ると丸くなるのか??

後半の良さがあったから、かなり満足したステージだった。
Heaven&Hellもいいが、やっぱりRainbowでのロニーが見たい。
結論はどうしてもココに来る。