2010年12月8日(水)  品川プリンスホテル ステラボール

   
   
 セットリスト 
1  Twisted Mind  The Scarecrow  Tobi
2  The Scarecrow  The Scarecrow  Tobi/Jorn
3  Promised Land  Lost In Space EP Part:2  Tobi/Jorn
4  Serpents In Paradise  The Metal Opera Part:1  Tobi/Jorn
5  The Story Ain't Over  Lost In Space EP Part:1  Tobi/Bob
6  Reach Out For The Light  The Metal Opera Part:1  Tobi/Michi
7  The Tower  The Metal Opera Part:1  Tobi/Michi
8  Death Is Just a Feeling  Angel Of Babylon  Tobi/Kai
9  Lost In Space  The Scarecrow 又はEP  Tobi
10  In Quest For  The Metal Opera Part:2  Tobi/Bob
11  Runaway Train  The Wicked Symphony  Tobi/Bob/Jorn
12  Dying for an Angel  The Wicked Symphony  Tobi/Michi
13  Stargazers  Angel Of Babylon  Oliver/Michi/Jorn
14  Farewell  The Metal Opera Part:1  Tobi/Amanda
15  The Wicked Symphony  The Wicked Symphony  Tobi/Jorn/Oliver
   アンコール 
16  The Toy Master  The Scarecrow  Tobi/Kai
17  Shelter From The Rain  The Scarecrow  Tobi/Michi,/Bob/Kai on Guitar
18  Avantasia  The Metal Opera Part:1  Tobi/Michi,/Kai on Guitar
19  Sign Of The Cross + The Seven Angels chorus  The Metal Opera Part:1&2  Tobi/Jorn/Michi/Bob/Oliver
Amanda/Kai on Guitar
 
 

ライブ前

前回の2008年6月、大感動の素晴らしいライブを披露したAvantasia。
本当に日本では1回こっきりのライブだと思っていたのに、時を経て再び私達の前に現れてくれた!!

ああ、幸せ、生きてて良かった!!


会場には1200人を超す人たちが詰めかけていた。
ライブハウスとしては、かなり大きいステラボール。
普通のホールの幅で、長さが半分ってところだ。

   
  私はサシャが向かって左に立つと知っていたので、サシャの正面、前から15列くらいの場所に陣取った。
ここなら、正面に立つトビアスだって見られる。
前に立っている男性二人が長身なのが不安だが、何とかなるだろう(イケメンだから許す)
ステージの後方には、Scarecrowのジャケ写真を印刷した布が、全体に大きくかかっている。
あらら、新作の写真じゃないのね。まっ、今回のツアーはオマケみたいなものだから、いっかぁ。。



会場内では、Mr.Bigなのか何なのか、ずっと同じようなバンドの曲がかかっていた。
唯一わかったのが、Heartの『Brigade』に収録されていた“Wild Child ”
そうこうしていたら、メインスピーカーからStarshipの“We Built This City”が流れてきた!
おおっ、これぞ80年代POP-ROCK!!何ともハッピーな曲だし、単純でわかりやすい。

ついつい、一緒に歌ってしまった。
Avantasiaは、予習が間に合わなくて歌詞を覚えきれなかったけど、やっぱり一緒に歌えると楽しい。
よぉし、今夜はテキトーでいいから歌ってしまおう!!!!


会場が暗転
参加メンバー
Tobias Sammet (Edguy, Avantasia)– Lead Vocals
Michael Kiske (ex- Helloween, UNISONIC) – Vocals
Kai Hansen (Gamma Ray) – Guitar, Vocals
Jorn Lande (Masterplan, JORN) – Vocals
Bob Catley (Magnum) – Vocals  
Amanda Somerville– Vocals
・Sascha Paeth (ex- Heaven’s Gate) – Guitar  
Oliver Hartmann (ex- At Vance)– Guitar, Vocals
・Michael “Miro” Rodenberg (Avantasia, etc)–         Keyboards
・Robert Hunecke (ex- Heaven’s Gate)– Bass
Felix Bohnke (Edguy)– Drums
 

7時を過ぎると、予定通り会場が暗転し、同時にものすごい歓声と拍手が。
Twisted Mindのイントロが流れ、一気にヒートアップ。
みんな、腕を振り上げ、頭を振って踊っている。
ステージにスポットライトが当てられ、ドラムセットの陰からトビアス・サメットが登場した!

もう最高潮。
トビアスは歌が本当にうまい。
この日も声がよく出ていたし、伸びがあって、感情がこもっていて、突き抜けている!!
音程を外すなんてことは、絶対にしない。安定感が実にあるから、心底安心して聴いていられる。
そして、声質だ。
甘さや温かさをたたえながらも、よく響く。こんな声には、滅多に出会えない。

続く2曲目のScarecrowでは、突然音が落ちてしまった。
ドラムスとキーボード、ベースのみの演奏。
そのうち、ギターが回復してきて、サシャとオリバーが即興のギターソロをやってくれて、難を逃れた。
ボーカルも復活して元に戻ったから安心したものの、一時はどうなるのかと思った。
トラブルがあっても、落ち着いていたのはさすが。
(と思ったが、どうもそういう仕様らしい。トビアスとヨルンはその間どうするのかと思っていたが、我関せずとずっと後ろを向いたままだった)

ボーカルがトビアス1人だけでも大満足なのに、さらにゲストボーカリスト達が華を添え、これ以上ない贅沢さだった。
ヨルン・ランデは相変わらずの迫力満点のボーカル。
女性コーラスは、今回はクラウディ・ヤンが来れなかったけれど、アマンダ・ソマーヴィルがいつも通りの完璧な熱唱。
彼女、びったりした黒の上下の上から、裾がギザギザのミニスカートをはいていて(ウエストが絞ってある)、
細く見えたし、豊満な胸が強調されてて素敵だった。(バストが120cmくらいあるんじゃないか?)
ストレートにしたブロンドヘアも、頭を振るたびになびいて、綺麗だった。


お初のゲストは

マイケル・キスク
頭からすっぽりニット帽かぶってるし、太め体型に多少がっかりしたものの、1993年以来の来日ということで、その存在がうれしかった。
喉の調子が悪いらしく、高音はかすれがちだったが、そんなの気にならない。
Helloweenファンも多くいるのか、人気があった。

ボブ・カトレイ
白髪のおじいさんだな。小澤征爾みたい。御年63歳。
歌う時に手をどうしても上下左右に振り回す姿は、壊れたおもちゃのよう。
来ないと言われていただけに、その登場はものすごくうれしかった。
晴れて聴けるオリジナルバージョンの“The Story Ain't Over”。
それを聴けているという事実が、私を感動させ、うるませた。
落ち着いた声で、聴き手を和らげていた。

カイ・ハンセン
サバタージのジョン・オリバが歌う“Death Is Just a Feeling”を、代わりに歌っていた。
声がそっくり!山高帽をかぶり、ステッキまで持っていた。
両手を胸の前で交差させてうつ向き、恥ずかしそうに振舞っていたシーンが、かわいらしく、会場内でウケていたなぁ。
表情がカッコ良かった。


やっぱりトビアス!

これだけの大物ゲスト達をまとめあげたトビアスの力量が素晴らしい。
さらにMCでは、シャイな日本人を盛り上げさせた。
例えば、
「トーキョー、ジャパーン!! トーキョー!!」と言って盛り上げさせていた。
そして「Tokyo, How do yu like the show so far?」(どのくらいショーが好きかい?)

と問いかけると、日本人は意味がわからないのが、今イチな反応。
トビアスはヘナヘナとして、「本当のトコを教えてね。もいっかい聞くよ」
そして、ハイテンションでトビアスが聞くと、ようやく日本人は強く反応する。
何とも情けないなぁ、トビアスはわかりやすいように、ものすごくゆっくり話しているのに。
(ちなみに私は“Great”とか“Nice”と答えていた。この返答でいいのかどうかは不明)

とはいえ、最後には沸かせて強引に気持ちを上げさせ、
「Thank you very very very very mach」と感謝の言葉を述べてしまう力量はたいしたものだ。
トビアスのMCの確かさは、自信に満ちていて好感が持てた。

関係ないけど、私の真後ろで歌っていた男性は、トビアスやマイケルのようにハイトーンで、めっちゃ歌がうまかった。
しかも、英語で最初から歌える!
なんて人なんだ、Avantasiaのカバーバンドでもやっているんだろうか?
そのため、スピーカーを通して聴こえる前方からの歌と、後方からのオトコの歌で、私はサラウンド状態。
おかげで、私も心地よく歌えたのは、言うまでもない。もちろん、デタラメで。


マイケル・キスクとカイ・ハンセン

マイケル・キスクとカイ・ハンセンが揃ったところで、舞台はHelloweenを演奏してしまいそうな勢い。
マイケルはギターを持ったカイに寄り添いながら歌っていた。
事実“Shelter From The Rain”の最高な演奏中から、カイはトビアスに何か耳打ちしていた。
ってことは、ここで余興半分で、カバーとしてHelloweenをやってしまうのだろうか?

私達は期待を込めてマイケルとカイのやりとりを見守った。
すると、オリバーがHelloweenのサワリを弾いてしまったではないか!

これ以上ない盛り上がりを見せる観客達。
が、「わかった、わかった、でもこれはAvantasiaのライブだから…」と、できないことを表明。
そりゃそうだ。オトナだね。
そこですかさずトビアスが
「オッケー、マイケル・キスク、カイ・ハンセン、それにAvantasiaの面々で次の曲をやるよ」と。
この辺の柔軟な態度がいい。
トビアスは、人間としても一流なのだ。それがみんなを惹きつけるんだろうなぁ。

で、始まった“Avantasia”
ここで、トビアスはマイケルに歌のパートを譲ったが、呼吸が合わなくて、誰も歌わない部分が生じてしまった。
思わず見つめ合って笑う二人。
いやぁ、楽しそうだ。
見てる私達も微笑ましかった。


仕上げ

最後は、ゲスト達みんな、アマンダも下に降りてきて一列に並び、大合唱するという大団円。
なんてゴージャスなんだろう。
だけど、満足しながらも、今後もうこの姿も見られないんだろうなぁと思い、寂しくなってしまった。

夢と満足と儚さ。
それらが共存したライブだった。


   
  動画

youtubeに、「The Wicked Symphony」の動画があったから、貼り付けておく。
トビアスの8日の衣装は、 まさにコレ。他の人もそんなもん。アマンダはやっぱり痩せたと思う。
サシャとオリバーの、二人の黒いレスポールによるギターソロは必見。サシャのタメがあってネオクラシカル趣味満載のギターソロは最高。
オーディエンスのノリは、むしろ日本の方が上。より頭を振ってた。
   
 

   
 
こちらは、トビアス曰く「日本人は速い曲が好き」を代表する「Shelterr From The Rain
カイの小さめのギターとマイケルの熱唱が素敵。


   
       
 
もう一コみつけちゃった。
なんと、このライブのもの!どうやって撮影したんだろう~?? 
ボブ・カトレイ、ヨルン・ランデ、トビアス・サメットの順に歌ってる。表情までよくわかって、すごくうれしい。
オリバー・ハートマンは、いつもニコニコしている。Stargazerで見せた鬼気迫る熱唱は魂を揺さぶったし、ただのハゲたおっさんじゃない!!