新・闘わないプログラマ No.465

ケーブルがいっぱい


ここにラックがあります。一般的に「19インチラック」と呼ばれているやつです。このラックには、48ポートのハブ(L2スイッチ)が20台、あとL3スイッチやらUPSやらが収納されています。
48ポートのハブが20台あるということは、ポート数は、

48ポート × 20台 = 960ポート

ということになります。簡単に言ってしまえば「960本のLANケーブルをつなぐことができる」ということになります。これらのケーブルは、このビルの各フロアの各PCまで伸びることになっています。
このラックの設置場所はビルの事務所用スペース。床はフリーアクセス……とは言え、事務所用スペースなので、床下には5cm程度の空間しかありません。

さて、LANケーブルの直径を仮に6mmとしますと、そのケーブルの断面積は、

0.3cm × 0.3cm × π ≒ 0.28cm2

となります。したがって960本のLANケーブルの総断面積は、

0.28cm2 × 960本 ≒ 269cm2

ただし、LANケーブルの断面はほぼ円形ですから、束ねた場合にはどうしても隙間が出てしまいます。大雑把に言って1.5倍程度になると考えると、

269cm2 × 1.5 ≒ 400cm2

というのが、960本のLANケーブルの束の断面積になります。

400 = 202

ですから、おおよそ20cm程度の太さの束になると考えればいいことになります……って、こんなんどーやって配線するんだよ。5cmのフリーアクセスの床にケーブルをぎちぎちに並べたって幅80cmにもなるじゃん。
誰だよ、こんな設計にしたやつは。

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