新・闘わないプログラマ No.349

こんなこともあろうかと……


先週は北海道に行っていたわけですが、いつものようにノートPCも持って行きました。「旅先にまでパソコンかよ」という意見が世間にあることは重々承知しているわけでありますが、デジカメで撮った写真のバックアップとか、各種資料や地図などを入れて持っていくのは便利だったりするわけです。
先日、600万画素という、かなり画素数の多いデジカメを買ったりして、で、買ったからにはせっかくだからやはり最高画質で記録しておきたいなあ、などと思ったりすると、メモリカードがいくつあっても足らない状況に陥ってしまうわけです。かといって大容量のメモリカードを何枚も買うのにはお金がかかりすぎ、となると、やはりPCのディスクに落とす必要が出てくるわけです。
私の持っているノートPCは軽いのが取柄なのですが、その代わり光学ドライブが内蔵されていません。今回は念のため外付けのCD-RWドライブまで持って行きました。ノートPCと電源と外付けCD-RWドライブで1.5kg弱。これを軽いと見るか、重いと見るかは……。夜には、その日に撮った写真をPCにコピーして、それをCD-RWに焼いて、なんていう感じで活用はしていました。
あと、ノートPCの活用法としては、事前にあちこちのサイトから情報を得て、それをディスクに入れておいたことでしょうか。北海道関連の情報といえば、「ほっかいどガイド」と、「北海道観光大全」には大変お世話になりました。一括して取ってきてディスクの中においていつでも参照できるようにしておきまして、夜に翌日のスケジュールを立てるのに、地図ソフトともども活用させていただきました。

さて、そんな感じで道東を中心にいろいろと廻ったのですが、その間中、南の海にいた台風16号の動きが不気味で気がかりでした。8月31日の夕方の飛行機で帯広から帰る予定にしていたのですが、前日の夜の天気予報では、ほぼその時刻に台風が帯広付近を直撃……。あはは、こりゃ、飛行機飛ばない確率が極めて高いなあ、と。
何せ、旅行会社の安いプランのため、飛行機の便の変更は、乗る予定の飛行機が欠航にならない限り一切不可。いつ欠航が決定するか(←その時点で、もう欠航になることを確信している私)もはっきりしない状況では、この先のスケジュールがまったく立たないわけです。とりあえずその日はとっとと寝て、明朝早くに起きて、その時点で状況を確認し、その後のスケジュールを判断することにしました。
翌朝(8月31日)、テレビをつけてみるとやはり台風は北海道を直撃するコース。インターネットで飛行機の運行状況を確認しようと思ったのですが、あいにくH"の電波が届かない。H"の予備としてドコモのプリペイド携帯電話も持ってきていたのですが、こちらから掛けた場合は数分しか使えないので使い物になりません。
ここは、一般電話とモデムを使うしかないな、と思い宿の電話機から電話線を引っこ抜こうとして電話機をひっくりかえしたのですが、外せるような構造になっていませんでした。一方、壁側のほうを見ると、こっちは普通のモジュラージャック。「まあ、こんなもの使わないだろうなあ、でも一応持っていくか」と持ってきた普通の電話線がこんなところで役に立ちました。そして、電話番号の頭に「0,」を入れたり(←外線発信)、ダイヤルを「トーン」にしたりして、なんとかプロバイダの認証まで通り、インターネットに接続されました。
しかし、よくよく考えてみたら、このノートPCのモデムを使うの、今回が初めてのような気がします。「いまさらモデムなんていらないよなあ」と普段は思っていたりするわけですが、人里離れた宿で、最後に役に立つのは一般電話とモデムである、ということを実感したわけで……こんなこともあろうかと持ってきた電話線が本当に役にたつとは思いもよりませんでした。

早朝時点では、飛行機の運行状況がはっきりしなかったのですが、台風の進路予想からして「まちがいなく欠航になる」と確信した私は、早めに今夜の宿の確保に動くことにしました。このあたりも、今ではインターネットで宿の予約ができるサイトが数多存在しますから、そのなかからよく使っている某サイト経由で予約を入れて、宿の件は心配なし(←宿に予約入れちゃって、万が一飛行機が飛んだらどうするんだ?)。
その後、台風の動きが不気味だったので、早めに帯広方面に移動することにして、宿を出まして、とりあえずH"の電波が届くところまで行き、そこで飛行機の運行状況を確かめると、私が乗る便は案の定欠航が決定していました。その時点で即座に旅行会社に電話して、明日の便に振り替えてもらい、北海道にいる日が一日増えてラッキー、ということで。
そして、その日の宿は帯広。この宿は無料でインターネット接続が出来たので、これまた「こんなこともあろうかと」持ってきたLANケーブルが活躍しました。「帯広と言ったら、六花亭と豚丼だろう」とインターネットで場所や評判を調べて、その典型的な観光客コースを廻って、あとは南十勝の景色を堪能してから帰ってきました。

というわけで、一応無事(?)に北海道から帰ってきました。まさかLANケーブル(今回予定していた宿は、どこもインターネット接続サービスなどやってなかったので)と電話線が役に立つとは思いもしませんでした。「こんなこともあろうかと」持って行ったのは正解でした。
でも、こうやって出かけるときの荷物が増えちゃうんだよなあ。

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