新・闘わないプログラマ No.150

X


この週末に「MacOS X Public Beta」っていうMacOSの日本語のベータ版が発売されたようですけど、そもそもベータ版を販売する、っていう商売のやり方、いったいなんなんでしょうね。WindowsNTや2000なんかのベータ版だかRC版だかは雑誌の付録で付いてきましたけど、それに比べるちゃうとねえ。広く皆に使ってもらって意見を聞こう、ってのなら、雑誌の付録にした方がずっといいと思うんですけどねえ。
この販売、Apple Storeっていう通信販売でやるとのことなのですけど、この週末には新宿に『特設オンラインストア「Apple Store」』ってのを設けて、そこでも発売したようですね。なんか予想を越えた人数が集まったとか、不手際とかで、結構大変だったようですね。「Mac OS X PBを求める大行列 - 一時はパンク状態に」なんていう記事を見ると、ホント、アップルって商売が上手いのか、下手というか、手際がいいのか悪いのか、いつものことなれど、「もうちょっと考えたら?」と思わせるような商売の仕方が目立ちますよね。

前にも書きましたけど、先日、私はiMacを買いました。別にいま、どうしてもMacOSじゃないといけないような用途は、私としては特に無いのですけど、手軽なインターネット端末として、そして部屋のインテリアとして置いておいてもいいかなあ、などと(←まあ「インテリア」がどうこう、などと言えるようなたいそうな部屋では無いですけど)。
それと、MacOS Xには以前から興味はありましたから、それを入れてみたいなあ、という意図もあったのは確かです。よく言われているように、そして私も何度か言っているように、今のMacOSはカーネルが古すぎで、アプリケーションがOSを道連れに死んでしまうことも結構あったりしますし、ちゃんとしたマルチタスクでも無いわけですから、今となってはいくらなんでも古すぎるのではないか…と思っているわけです。
で、カーネルを新しくしてUNIXベース(というと語弊があるかも知れませんが)にして、その上で動く新しいMacOSとはいかなるものなのか、それには興味をそそられるわけですね。今までのMacのユーザインターフェースとどこが同じでどこが違うのか、どういう風にUNIXであることを隠蔽して(←ちょっと変な言い方ですが)Macに近づけるのか、といったあたり。
ところで、ひところ巷(←どこの「巷」なんでしょうね?)で話題になった「純粋 Mac OS X 批判 序説」っていう、掌田津耶乃というライターが書いたコラムがありましたけど、あまりのモノの知らなさに、あちこちで馬鹿にされてしました。
どこがどうおかしいかは、私がわざわざ繰り返して書いても仕方ありませんので、リンクだけ張っておきます。

http://hp.vector.co.jp/authors/VA007446/tecstr/bn0008.htmlの2000年8月31日のところ
http://www.bsdclub.org/~yasuf/null/200008.html#22
http://hinaki.hanya-n.net/diary/diarya008e.html#000822d HTMLのソースでコメントアウトされている部分に詳しい説明あり

ほかにも「2ちゃんねる」のUNIX板でも、この掌田氏のこの文章に関する批判が相次ぎました。
で、これ、この批判だけで終わっていればそれで忘れ去られておしまい、となったはずなのですが、2ちゃんねるでの批判に腹を立てたらしい掌田氏は、「Mac Fan Letter」っていうメールマガジンに2ちゃんねるを感情的に批判するコラム(残念ながらwebでは読めないようです)を掲載、また話が蒸し返されたようです ←野次馬根性で見てみたい方は、2ちゃんねるの「UNIX板」「パソコン一般板」あたりを見てね。
掌田氏って、私は昔Macの雑誌とかで名前は見たことがあって、HyperCardとかの記事を書いていたような記憶しかないので、あまりよく知らないのですけど、なんかねえ、誤りを指摘されたら、それを訂正するとか、反論するとか、そいういうことをすればいいのに、と思っちゃいました。そもそも自分の専門じゃないUNIXのとことかで、中途半端な知識で得意そうに書いちゃったあたりが敗因とも言えますが。

すみません、変な話が長くなってしまいました。
私としては、UNIXカーネルの上でのMacOS Xの実際の実装、ってのが最終的にどういったものになるか、というあたりにはすごく興味があるわけです。MacOS Xがどの程度MacOS的であるのか、どのあたりが今までよりよくなって、どのあたりが悪くなっているのか、どんな実装をしてくるのかアップルのお手並み拝見、と思っているところなわけです。
GUIのデザインの部分に付いては、私としてはそれほど興味はそそられない…っていうか、あんなに派手にしたら遅くなりそうな気がするのですけど、そのあたりをどんな風にまとめ上げるのか、ってのはありますが…ですけど、いろんな部分でUNIXとMacOSの整合性をどう取るのかな、というところには興味がありますね。
まあ、いままでのMacOSのように、「System」ファイルと「Finder」ファイルが入っているフォルダは、自動的にシステムフォルダになって、そのシステムフォルダがあるボリュームからブートが出来る、みたいな単純な構造、というわけにはやっぱり行かないのかな?
とにかく、わざわざiMacまで買って準備しているわけなんですけど、Public Betaは入れてみたいなあ、でもお金を出してまでベータ版を買うってのには抵抗があるなあ、という葛藤があったりするわけですが…どこか道端にでも「MacOS Public Beta」、落ちてないかなあ。

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