風邪
作 PENPEN草
「なんやてぇ〜っ!?」
「そ・・・そんな大声ださなくても・・・。」
「これが大声出さずにいられるかっ!」
さてさて只今は学校の帰り道、
いつもはアスカ達と帰るシンジだが今日はケンスケの家で
ゲームをやることになったのでトウジ・ケンスケと一緒に帰路に
着くコトになった・・・・という設定である。
で、何故トウジが急に大声を出したかというと・・・
「別に、ミサトさんが仕事で家を
2〜3日空けるって言っただけじゃないか。」
というわけである。
・・・・そりゃぁ大声だすな。
「アホかぁ!ということはお前その間、惣流のヤツと
ひとつ屋根の下で二人っきりやないかぁ!」
「イヤ〜ンな感じぃ!」
「・・・なんで?」
「 ! それを俺達の口から言わせようって言うのか?」
「お前ホンマええ根性しとるなっ!」
「だから何でだよ?」
「二人っきりやぞ!二人っきり!」
「きっと新婚家庭みたいな光景が展開されるな。
例えば食事中・・・
『アスカ、料理できたよ』
『シンジィ、食べさせてぇ〜(ハァト)。』
『ええっ?でも・・・』
『大丈夫よ。今日は二人っきりなんだから(ハァト)』
『そうだね、じゃぁア〜ン。』
『ア〜ン』
パクッ
『どう?おいしい?』
『うんっ!じゃぁシンジにもしてあげる(ハァト)』
『あ、ありがとう・・・じゃぁ』
『ア〜ン』
パクッ
『おいしい?』
『アスカに食べさせてもらったからとってもおいしいよ』
『イヤン、シンジったら(ハァト)』
とかなって・・・うあぁぁぁぁなんてヤツだぁ!」
「なんてヤツって・・・ケンスケが勝手に想像してるだけじゃないか。」
あきれ顔のシンジ。
「きっとお風呂でもやなぁ・・・
『ア、アスカまだ僕、入ってるよ』
『シンジィ、背中流しっこしましょう(ハァト)』
『え?だ、だめだよそんなこと・・・』
『大丈夫よ。今日は二人っきりなんだから(ハァト)』
『そ、そうだね。じゃぁ』
ゴシゴシ
『気持ちイイよ、アスカ』
『シンジィ、今度はアタシの背中流してぇ(ハァト)』
『じゃぁ、背中こっちに向けて・・・』
『うん!』
ゴシゴシ
『アスカの肌ってスベスベしてて綺麗だ・・・』
『イヤン、シンジったら(ハァト)』
・・・お前もうすぐワシらと違う世界の住人になるんやな(しみじみ)」
「ち、違う世界の住人って・・・(絶句)」
「当たり前やろ!14歳の男女がひとつ屋根の下に住んでいたら・・・。」
「イヤ〜ンな感じぃ!」
「だぁかぁらぁ・・・・」
シンジの必死の抵抗も虚しくトウジ・ケンスケの妄想は
ますます増大するのだった。
§
ガション
「ただいま・・・? あれ?アスカ、電気もつけないでどうしたんだろう?
どこかに出かけてるのかな?」
シンジが居候させてもらっている葛城の家へたどり着いたときには
もう、6時を回っていた。
「でも、靴はある。と、いうことは自分の部屋で寝てんのかな?
・・・・じゃぁ、起こさないようにしないと。」
シンジはなるべく大きな音を立てないようにして台所へ向かった。
§
「よしっ、これで終わり!」
テーブルの上にはすでに夕飯の支度が整っていることが確認できた。
「アスカァ!ご飯だよ!」
・・・・シーン
「あ、あれ? アスカァ!?」
再び シーン
「??? ・・・仕方ないなぁ。」
シンジは渋々といった感じでアスカの部屋の前へ来た。
トントン
「アスカ?」
相変わらず返事はない。
シンジは部屋にはいるのをためらっていた。
理由は・・・言わずもがな。(笑)
しかし返事がない以上入らないわけには行かない。
シンジは『ブレーンバスターぐらいですむといいな』と
思いつつも遂に入る決心を固めた。
「ア、アスカ?入るよ。」
ガラガラ
アスカはベッドにうつぶせに寝ていた。
(ふぅ〜、しょうがないな)
ユッサ ユッサ
「アスカ!アスカってば!」
シンジはアスカを直接揺り動かし起こす作戦に出た。
「ねぇ、起きてよ・・・アスカ!」
・・・どっかでこの展開見たような?
「アスカァ!」
バサッ
シンジはアスカの肩を力一杯引っぱり仰向けにした。
ま、まさか・・・(汗)
「!」
ああ!?やっぱり!?
「・・・・ハァ ハァ ハァ ハァ」
シ、シンジ君!それはマズイって!
「アスカ・・・?」
あれ?
シンジはアスカの額に手を置いていた。
「・・・やっぱり・・・熱い。」
アスカの顔は赤く「ハァハァ」と苦しそうに息をしていた。
・・・なーんだ、R指定にしなきゃいけないかと思って損した。(笑)
どうやらアスカ嬢は風邪を引いてしまったようだ。
シンジはどこから取り出したのか体温計をアスカの口へくわえさせた。
待つこと数分・・・
ピッ ピッ ピッ
「39.5度!?すごい熱だ。
早く・・・氷嚢か何かで冷やさなきゃ。」
シンジは急いでキッチンへと走る。
「氷、氷・・・・って、ああ!?」
彼は重大なことに気付いた。
今日の夕食は「冷しゃぶ」だった。
つまり氷は
「・・・ない。
どーしよう!? あっ!コンビニへ氷か、冷却シートを買ってこよう!」
§
このミサトのマンションの周りは繁華街から少し離れた場所にあるので
コンビニは1件しかない。
シンジはお金を持って走る。
ハァ ハァ ハァ
(速く・・・・!速く・・・・!速くっ!)
しかし、コンビニに着いたシンジが見たものは次の張り紙だった。
――店内改装中につき休業中――
「な、なんでだぁぁぁぁぁぁ・・・・。」
シンジの叫びは遠くの山へと消えていった・・・・。
§
「は〜、しょうがない・・・濡れタオルで冷やすしかないか・・・。」
たらいとタオルを用意しアスカの部屋へとシンジは入っていった。
そしてシンジはその夜、アスカの部屋から出てこなかった。
§
「・・・ふぁ〜ぁ。ん?」
アスカ嬢が目を覚ますとシンジが自分のベッドにもたれかかって寝ていた。
「きゃっ!? な、何でシンジがこんな所に・・・?」
アスカがふと手を額にやるとまだわずかに湿り気のあるタオルがあった。
(そっか。アタシ昨日学校から帰ってきてから気分が悪くなって・・・)
タオルの湿り具合からするとほぼシンジは徹夜で
タオルの交換を行っていたらしい。
(フフッ、バ〜カ、無理しちゃって)
「・・・う〜ん、あ、アスカ? 大丈夫?」
「おかげさまでね。」
「よかった・・・。」
「アンタこそ大丈夫?顔色悪いわよ?」
「う、うん・・・大丈夫・・・。
疲れたから・・・少し自分の部屋に戻って休むよ。」
「そう。」
ガラッ
「じゃぁ・・・・。」
「・・・・・。」
§
(身体が・・・熱い・・・意識が・・・ボーっとする・・・。
今5時・・・1時間だけ寝たら・・・お弁当・・・作らなきゃな)
シンジはそんなことをぼんやり考えながらベッドへ倒れ込んだ。
§
「・・・ン・・・ハッ!」
シンジはガバッと起きあがった。
「ダメよ、寝てないと。」
「ア、アスカ?」
何故か部屋にはアスカがいた。
自分の頭に氷嚢があてがわれていたことに気付いた。
「熱が40度近くあるわ・・・今日は1日寝てないと。」
「今・・・何時・・・?」
ガンガンする頭を押さえながらシンジはそう聞いた。
アスカは近くにあった目覚まし時計を示した。
時計を見ると・・・
「12時10分!?
ア、アスカ! 学校は!?」
「休んだわよ。」
「休んだって、何で!?」
「アンタ、バカァ?
借りを作ったままだと気持ち悪いでしょ。」
終劇
作者の後書き・・・めちゃくちゃ久しぶりにSS書いてみました。
ど〜も短く押さえた話が苦手で、
書けなかったんですけど、さすがに開設して
何も小説がないのはマズイと思い、
何とか、かんとか書いてみました。
ま、その他詳しいこと(?)は裏話の方に
書いてありますのでそちらを参照にして下さい。
もっとも裏話にも大したことは書いてないので
読まなきゃ良かったと思うかも知れませんが・・・。
PENPEN草でした。
さぁ、アナタも3行で良いから感想・苦情メールを書いてみよう!
koinuma_173@amy.hi-ho.ne.jp
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