無理な節税は多くの場合損になります。
税金を減らすために、費用を使え、あるいは税金を払うぐらいなら給料を出せ、とよく言われます。果たして本当でしょうか?
費用が増えれば税金が減るのは事実ですが、それは一面の事実でしかありません。税金を減らしたいのはなぜでしょうか? それは、得をしたいからではないでしょうか? もし、費用を増やして税金を減らすことが得であるならば、そうした方がいいでしょう。しかし費用を増やして税金を減らすことが損であるならば、それはやめた方が良いと言わざるを得ません。
現在100儲けている会社があるとします。税金は40です。
この会社が100更に儲けたとします。税金は80になりますので、40税金が増加します。
| 現状 | 利益増加後 | 差額 | |||
| 利益 | 100 | 200 | 100 | ||
| 税金 | 40 | 80 | 40 | ||
| 税引後利益 | 60 | 120 | 60 |
こんなにたくさんの税金を払いたくないと考えたとします。
そこで経費を追加で50増やしたとしますと、次のようになります。
| 節税をした場合 | 節税しない場合 | 差額 | |||
| 利益 | 200 | 200 | 0 | ||
| 追加経費 | 50 | 0 | 50 | ||
| 税金 | 60 | 80 | -20 | ||
| 税引後利益 | 90 | 120 | -30 |
経費を50増やすと、何もしない場合と比べて税金を20減らすことができます。
見事、節税成功です。
やれやれ良かったと、さて、言えるでしょうか?
節税をして得をするのなら、税引き後の利益は増えていなければなりません。
しかし現実には、30も減少しています。
これでは節税は得だとは言えません。
どうしてこういう事になるのでしょうか?
それは、経費を50使ってしまったからです。50使ってますから、当然お金は50出て行きます。
この結果、税金は20得しますが、50損して、20の得ですから、差引では30の損です。
税金を減らすには、減らしたい税金以上のお金を使わなければなりません。
その結果、節税をすると、手元にお金が残らなくなるのです。
節税をしないと、税金も増えますが、手元に残るお金も増えます。
税金だけを見て動くと、損をする場合が多いので、十分な検討が必要です。