[diary]

ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して

「ふつうの木工家?のふつうの日々」

■2002/5

5/1
はやいもんで、もう5月である。
こんな調子だから、一年なんてあっという間に過ぎ去っていく。
ぼやぼや生きてると、なんもせん間に死んでいくんじゃないかと、ふと心配になる。
そんな事いっても始まらないので、さあ今月も頑張って参りましょ〜!!(おい、毎月書き出しはこれなのか!?)
「ちいさな木の工房だより」5月号も無事upし、とりあえずホッと一息。と言いたいところなのだが、そうはいかない。「優衣ちゃんの学習机」の制作を再開して、早く送ってあげないと、勉強する場所がないじゃないか!?へたをして、勉強しないのを、僕のせいにされてしまっては、たまらんからな!!(ここ一応笑うとこ。)
本体の部材は加工ができているので、仕上げをかけて、部分ごとに組み立てる。とそこで、トラブル発生!!カンナがかからない。さっき刃を研いだんだがな〜。と刃を見ると、またやってる、刃の角度が立ち過ぎていて、刃先が材に当っていないのだ。この理由を話すとかなり専門的になるので、ちょっと省略いたしますが、ようするにヘマをこいたってコト。しかたがないので、研ぎなおす。といっても刃の形をかえないといけないので、単に刃先をつけるのと違い、ちょっと手間がかかる。またそんなんで時間をくってしまった。日頃から、気を付けていればいい事なのに、ちょっとした油断が、「なにもこんな時に!!」って一番思う時に跳ね返ってくる。調子に乗るとこれだから、わかっているはずなのに、わかってない。これだから、いつもで経っても半人前なんだよ!!
ちっとは反省しろよ!!今日はそんなとこ。

5/2
「優衣ちゃんの学習机」本体の組み立て。
「風汰の椅子」4脚の座面をつくる。
昨日、組んでおいた部材を組み立てる。ホゾの数が多いので、これはとにかく時間との勝負。
テキパキとノリを付け、組み立てる。クランプで締めて、はみ出たノリを拭き取り、狂いを見る。
文章にすると、たったこれだけの作業なのだが、いろいろやって手を置くまで数十分かかる。まあ、でも取りあえず本体は組み上がった。
あとは天板と引き出しだ。連休中に仕上がるか?多分大丈夫でしょう。
合間に、先日つくっておいた「風汰の椅子」4脚に座面を仕込む。
今回は、2脚づつ違った座面にしてみた。
まず、2脚は、ちょっと贅沢にケヤキの一枚板(とは言っても、幅17cmの薄い板ですが…。)70cm位の板なのだが、あいだの30cm位の真ん中に腐りが入っているので、なかなか他の用途に使えないので、残りの部分から座面を取る事にした。いつものごとく、機械にかからないので、手削り。
あとの2脚は、この間、自宅に貼ったナラの無垢板のフローリング材が一枚残っていて厚みも丁度よかったので、それを使う事に。こういうのって中途半端に残っても、なかなか使い道がないものだけど、うまく流用すると、なかなか使える。もともと無垢板なんで、どうにでもなると言えばなるのだけど。実際にじゃあ、となるとそうそう使うもんじゃない。そういう視点では、これはなかなかうまく使ったと思う。(いや〜、いつもながら見事な自画自賛だ!!)
明日から、また連休なので、ゆっくり仕事ができる。(おいおい、仕事かよ!!)
今日はそんなとこ。

5/3
う〜、集中できない!!
なんだろう、休みの日って、休むつもりじゃないのに、気持ちが休んでいる。周りの空気が休みって雰囲気を醸し出している。
そんな事は言ってられないのだけど、集中していないと、とんだミスをするので、ちょっとペースを落として一日を過ごす。
「優衣ちゃんの学習机」天板の制作。
先日選んでおいたケヤキの板を木づくり。
今回は60cmの幅の板をつくるために、3枚の板を矧ぎあわせる。(剥ぎあわせるは、幅の広い板を幅の狭い板を横に引っ付けてつくること、簡単に言うと。)
真ん中に持ってくる板のねじれが予想以上に大きく、厚さ30mmで仕上げるつもりが26mmまで落としてしまった。4mmと言うと結構大きい、脚部の高さがもうできているので、それだけ低くなってしまう。先に天板つくっておけばよかった、ちょっと失敗!!ただ、椅子で高さをあわせれば、使っていても問題はないはず。(だろう!?、お友達のんでよかった。常深くん、絶対問題ないと思うからね!!…た・ぶ・ん)
とりあえず、天板は接着したので、一晩お休みさせておく。その間、抽き出しの材料を準備する。さあ、これが又問題!!前板になにを持ってくるかだ。これが決まらないと、前に進まない。(こういうの今頃決めるもんか?)なんせ、おおまかにはどうつくるか考えているが、(そうしないと、モノはつくれない)最終的には、その場のアレンジだからね。(おっ、なんかカッコいい事言ってんぞ!!)
あっち、こっち、ひっくり返してみる。取っ手はどうしよう!?付けるか、付けまいか?う〜ん、どうしよう!!ってな感じで、いろいろ考えるのだが、いまいちパッとしない、これもお休みモードのせいか?
あかん、今日はあかん。そういう時は、頭の中を切り替えよう。
このところ帰りも遅いし、チビ達の顔見てないから、もう帰ろう!!
ということで、キリのいいところでおしまい!!(おい!!ほんとうに完成するんか?)
今日はそんなとこ。

5/4
なんか今日もお休みモード。
「優衣ちゃんの学習机」昨日剥ぎあわせて、養生しておいた天板を加工する。
目違いを払い。(板と板の境目の段差をカンナで削ること)
角を取り、面取りし、割れに入ったところに千切り(チョウチョみたいなやつ)を入れる。
本体にのせて、調子を見てみる。隙間の空きそうなところを削りあわせていく。
本体と天板の接合には、木ゴマを用いる(木ゴマの説明はまたの機会に)ので、木ゴマをつくる。この間つくった「風汰の椅子」の端材を集めて加工する。親指ぐらいのちいさい部品なので、慎重になる。こういうちいさい部品のほうが、怪我をしやすいのだ。押さえるところが少ないので、刃物すれすれのことが多く、いかに安全に作業をするか段取りも大切になる。
木ゴマもできたとこで、天板と本体を取り付けてみる。
なかなか、それらしくなってきた。
あとは引き出しだ!!ちなみにまだ迷っている。
どうしよう、いっそのこと、引き出しなしで行くか!?
…ってなわけにはいかないか。てなところで、今日はそんなとこ。

5/5
今日は子供の日(だからなんだってんだ!!)
日曜なので、いつものとおり一応休み。
午前中、家族みんなで犬の世話をしに事務所に。
「優衣ちゃんの学習机」を天板仮組してあったので、カミさんに見てもらった。パッと見は好印象だったのだが、細かいところをチェックしだす。
「ええネン細かいところは見んでも!!」細かいところは、デザイン的な要素とか、工学的なこととか、僕のこだわりとかのところで、ひとつひとつ理由があるんだから、そういう所は口を挟む必要はないの。それより雰囲気とか、イメージとかの全体の印象を捉えてコメントしてくれればそれでいいのだ。そういうところの第三者の眼が必要なんだから。
例えば、引き出しひとつにだって理由があるんだから。
最初、徹底してシンプルにするために引き出しを付ける気はなかったのだけど、デザインの段階で机の一番上の薄いちいさい引き出しの用途についてちょっと考えてみたんだ。
これって、薄くてたいした収納力はないじゃない。でも、ついてるんだよね。
で、自分は何に使っていたかっていうと、シールとか、カードとか、スーパーカー消しゴムとか、勉強とはまったく関係のないけど、チャイルドライフにとっては、すごく重要なアイテム(ジャンクアイテム、要するに宝物)を入れていたような気がするんだよね。
そう、宝箱なんだよ!!ドラエもんだって、一番上の引き出しからタイムマシンででてきたじゃない。(これはあんまり関係ないか?)
女の子だったら、日記帳を入れたり、なんか、この一番上の薄い引き出しって、秘密めいたものを感じさせるでしょ!?で、やっぱりこの引き出しだけは、つくろうと思ったわけ。しかも、とびっきりこだわって。
あんまり広くし過ぎると、ごちゃごちゃしそうだし。こう、より秘密めいた雰囲気を感じさせるようなのを。だから、ちいさいのがひとつ付いてるの、スペースがあるからって、3つも4つも付けないの!!モノを入れるのは、収納用の引き出し箱を使えばいいんだから。
引き出しひとつとったって、こういう哲学的な要素が含まれているわけですよ。で、それが集まった時にきちんと全体としてバランスがとれているか?そこを見てもらうには、第一印象、パッと見なんですね。
確かに自分でそのバランスがとれているようにデザインするんだけど、それを再確認するために、本当の第三者の眼って欲しいわけです。
あ〜っ、何の話をしているのかわからなくなってきた!!
もういいや、そういう事なのです。今日はそんなとこ。

5/6
ゴールデンウィークも今日で終わり。
ありがたいことに、どこにも出かけず、たいした出費もなく無事に過ごす事ができました。(というコトは、家族のみなさまには、フラストレーションを溜めてしまう結果になったのでは…)
ちょっと総括してみると、
休みの間の仕事は、気持ち的にお休みモードなので、かえって効率が悪い。
=実は休んでいても仕事の進行はたいしてかわらなかった。
=いっそのコト休んでしまえばよかったんじゃないのか!?
=でも、ずっとうちにいるわけにはいかないから、出かけて、余計な出費をしてしまう。
=これでよかったのだ!!
という、いつものとおり自己弁護の結論がでた。
「優衣ちゃんの学習机」も引き出しが納まり、取っ手を付けてあとは細かい仕上げと、塗装というところまで到着。毎度のコトながら、これだけのモノをつくるのに時間がかかり過ぎだ。
さて、次の問題は、これをどうやって届けるかだ!!
宅配便の大きさは優に超えているし、いっそのコト自分で届けるか!?
関東方面もしばらくごぶさたしているし、いったらなにかとやりたい事もあるので、ついでの用事をいっぱいつくれば、旅費の元もとれるか?
う〜ん、どうしよう…!?
いきたい!!でも、クルマ何時間も運転する気力もないし、でも行きたい!!
誰か運転して僕を連れていってくれ〜!!と、今日はそんなとこ。

5/7
休んでもないのに、休みぼけ?
いまいましいゴールデンウィークも終わりまた、普通の日常がはじまる。(まだ、ゴールデンウィークネタを引きずってンのか?)
「優衣ちゃんの学習机」も大詰めである。把手は、節を磨いた「木の工房KAKUオリジナルスペシャルバージョンNo.1」である。(本当はそんな名前ではない、そもそも名前なんてない…)要するに、木の節を磨いたらきれいで変わっていたので、把手にしてみたらとってもよかったので、(はいはい、流して流して!!)ワンポイント引き出しなんかには差別化の為にこれを使っている。実際、これひとつ付いてる事で、僕がつくったってコトがわかる大変貴重な(おい、自分でいうな!!)アイテムなのでちょっと重宝している。ただ、把手のわりに磨くのに手間がかかり過ぎるのが、たまに傷か!?
把手も付いたところで、お湯引きして毛羽を立たせてから、素地仕上げの毛羽取りをして、塗装に入る。
ついでに、(ついでにといっちゃ失礼だが、事情を説明いたしますとまただらだらと長くなるので、言葉のあやという事で…)「風汰の椅子」四脚と、この間のカウプレのミニスツールも一緒に塗ろう。
と、塗料の缶を持ち上げた瞬間にハッとした。「ちょっと、軽いンちゃうん!?」しまった、この間塗装した時に「そろそろ買い足さなアカンナ〜。」なんて思っていてすっかり忘れていた。すぐにはなくなるような量ではなかったのだが、いろいろ塗るには、余裕が無さそう。なんとも、心もとない。いつものコトで我ながら悲しくなる。
ヒヤヒヤしながらも、塗り終われば、まだもう一回分ぐらい残ったのだが、こういうのは精神衛生上よろしくない!!お金はないが、すぐに発注しておこう。
う〜ん、しかしどうやって届けよう?まだ悩んでいる…完成間近、結論は出るのか?今日はそんなとこ。

5/8
「優衣ちゃんの学習机」やっとこさ完成!!
塗装がすんだので、本体に天板を組み付ける。
引き出しの側板にロウを塗って滑りをよくして納める。
これで完成!!おっ、なかなかいい感じですよ。(これで椅子もいっしょだったらナ〜)
このまま送ってしまうのもなんだし、しばらく借りておこうかな!?
もうすぐ、オープンルームだし、その時にお披露目させてもらおうか?
ここまで引っ張ったコトだし、そう慌てて送らなくてもいいでしょう。(お前が判断すんな!!)
常深君には事後報告という事で、そうさせてもらおう、決まり!!(おいおい、決まりって…)
ということで、今月のオープンルームにて、この新作(新作って?)「優衣ちゃんの学習机」を展示いたしま〜す。(展示ってほどでもな〜)来年に入学を控えたお子様をお持ちのみなさま、孫の代まで使える(はずの?)学習机はいかがですか?(おい、急に宣伝しだすな!!)
お早めのご予約をいただきませんと、確実にご入学には間に合いません!!(今回のように…)
ということで、次の仕事、次の仕事…(おっ、珍しい)
で、今日はそんなとこ。

5/9
ずいぶん前にプレゼントサイトに掲載してもらっていたプレゼントの「ケータイストラップ」にようやく手をつける。
ケータイといえば、僕の使っている電話、最近ダイヤルボタンがきかなくなり、着信専用になってしまっている。メモリーからは一応かけられるが、そういうことにはマメではないので、ろくろく登録されていないのであまり意味がない。で、ド○モへいってみたら、機種交換になり、電話器も最新のモノになってしまい、それが結構値段も高いのだ。僕としては、今使っているノキア社のやつが結構気に入っているので、同じものがないのか聞いてみたら、そんな古いのはもうないそうだ。(古いも何も、1年そこいらの話じゃねえか!?どうなってるんだ、この国は!!)ここでは話にならんと思い、ネットで検索してみたが、なかなか見つからない。やっぱりそういう国なんだ、と思ったところ、売っているところを発見!!しかも吹田市なんで、登録手続きも一緒にしてもらえるそうだ。早速、メールで問い合わせたら、さすがに在庫はなく取り寄せになり時間もかかるのだが、値段も安くすみそうなので、取りあえず着信できるから時間かかってもいいや、と思いお願いする事にした。色はブルーになるが、そこはそこ、まあ妥協しておこう!!
いや〜、探してみるもんだね!!
どこかに電話器だけで売ってないかな?余分に何台か買っておきたいな〜。
だって、1年ぐらい経ったら、また壊れるんだろ?(そういうふうにできてんだろ、どうせ!!)
また探してみよう、今日はそんなとこ。(仕事の話はどうなんだ!?)

5/10
次の仕事は「引き出しダンス(チェストかな?辞書によると[a chest of drawers] または[drawers]らしい)」
サイズは幅800mm×高さ1100mm×奥行き450mmと中型で引き出しのサイズで数も決まってくるので、それをベースにデザインと図面を起こす。こういう箱モノの場合、(こういう収納用の箱型家具のコトを用語で箱モノと呼ぶ)ある程度、機能に形が制約されてくるデザインになる、こういってしまうと物凄く保守的に聞こえてくるが、僕としては、あえてそれに逆らわずに、そこに素材感や、構成する部材のバランスなどの要素でデザイン的な印象を与えてみたいと思っている。
構造は框組で何を使うか?鏡板にはあれを使おう。などと引き出しのレイアウトの図面を先に起こし、それを見ながらデザインを考える。
だいたい固まったところで、スケッチにして、スキャナーで取り込みメールでお客さまの元にお送りした。
で、その後この日曜に木工教室があるので、その部材の打ち合わせにでかけ、戻ってメールチェックをすると、お返事のメールが早速届いていた。お気に入りいただけたご様子、う、うれしい!!
さあ、図面を仕上げて、木取り表をつくって、制作開始。
ここからがまた長い道のり、どうぞおつき合いください。
今日はそんなとこ。

5/11
きょうは、ぼやぼやしてる間に一日終わってしまった。
え〜っと午前中メールの返事とか書いてて、昼前に明日の木工教室の打合せに(株)木匠の社長のところへいって、帰り道ちょっと本屋さんに寄り道して、もどったら1時半頃でそれからお昼食べて…。なんだかな〜、する事いっぱいあるはずなのに、なんにも進んでいない気がする。
結構こういう仕事の挟間のときって、気が弛んじゃうんだよね〜。
そんなコトもいってられないよ、みなさん首を長くして待ってくださっているんだから。
さあさあ、頑張らなくっちゃね!!今日はそんなとこ。

5/12
「木の暮らし研究会」の木工教室でした。
12名のかたにご参加いただきました。
みなさん、お楽しみいただけたのでしょうか?なんか気持ちがはれない。
今の木工教室はキットになったモノを組み立てる極初歩的なものなのだが、だんだんと回数を重ねていくと、ご参加の中にはこのレベルでは飽き足らなくなってきている方もいるような気がしている。
もう少し、突っ込んだ事をするなにか新しい企画も必要だろうな〜。
たとえば、数回に分けて、ある程度決まった部材を組合わせて、デザインして、簡単な加工と組み立て仕上げをする。みたいな感じかな?
ちょっとやってみるか?一回やってみてダメだったらまた考えるか!?
この頃プランナーみたいな仕事が多くて、手を動かす時間が相当圧迫されてしまっている。メソッドを構築して誰かに伝えていくためには、仕方がないのだろう。仕方がない事とはいえ、フラストレーションもたまる。
仕事にするのはなかなか、難しい!!
ちょっと愚痴ってみました、ごめんなさい。
今日はそんなとこ。

5/13
うわ〜、なにやってたんだ〜、きょういちにち〜!!
木工教室にご参加のみなさまへ、お礼と次のイベントの案内のちらしをつくり、ついでにホームページにも木工教室の実施報告をUPして、新しい木工教室の企画を考えたりしてたら、なんだかんだしてる間に日付けがかわりかけていた。
も〜、なにやってんだかな〜!!
ここんところ、ほとんど手が動いていない。
大丈夫なのか?他人事のように心配になる。
たぶん大丈夫じゃないだろうな〜。
なんらかの対策を講じよう!!(ほんとうか?)今日はそんなとこ。

5/14
子供は知らん間に成長しているというお話。
うちに帰って、カミさんと話していると、夕方、上のチビの風汰が少し離れた(1kmはないかな?)ところにすんでいる幼稚園のお友達のうちに遊びに行きたがったそうなのだが、時間的にも遅かったので行かなかったらしい、そのまましばらくほっておくと、何やら自分で自転車をだして、乗っていってしまったらしい。
カミさんも、まさかあそこまで一人で行かないだろうと高をくくっていたらしいのだが、さすがに心配で後を追ってみたら、もうすでに姿が見えなくなっていた。「うちから通りに出るまで、上り坂だから、彼は自転車を押していくはず。だから、まだそんなに遠くまで行ってないはずだ!!」という彼女の計算をみごとにうらぎったのだ。
まさかと思い、そのお友達のお家を訪ねてみると、なんと、風汰の自転車があったのだそうだ。(ちなみに、うちのカミさんは、自転車にも乗らず、ましてやクルマなんぞもってのほかだから、そう!!歩いていったのだ、しかも下のチビをベビーカーにのせてだろう。ご苦労な事だ!!)
いままで、自転車なんて家の周りか、近くのスーパーに買い物に行くぐらいで、坂道もろくすっぽ登れないし、道順だって途中までは、ほとんど一本道だけど、家まではちょっと入り組んでたりするから、まさかそんなだいそれた事をしないだろうと思っていた。
まあ、道中ほとんど下り坂なので、乗っているだけで勝手に走っていくが、一回しかいった事のないうちへの道順を覚えていたのには、感心した。道は飛び出したらダメだとか、信号は守れだとかは、普段からちゃんとお話しているので、そのへんは大丈夫だとは思うが、最近はクルマを運転している大人のほうが、信用いかないところがあるから心配ではあるが!!
その話を聞いて、僕は正直嬉しかった。「あっぱれ!!」と彼を抱きしめてやりたかった。
うんうんと、嬉しそうにカミさんの話を聞いている僕に釘をさすように一言、「パパからちゃんと注意してね!!」
え〜っ、注意しなあかんの〜、冒険やん、冒険!!
「行った事が悪いんじゃなくて、独りで勝手に行ったら危ない!!」ってことを注意しなくてはいけないらしい。まあ、確かにそうだ。
そこはそこ、僕も一応、父親なので、威厳を持って接する事にしよう!!
う〜、それでも、ちゃんとちゅういできるかな〜!?なんか、彼の顔をみると嬉しくッて、にやにやしちゃいそう。(そんなんで、父親勤まるんかい?)
親ばかチャンリンで、今日はそんなとこ。

5/15
午前中、とあるガーデニングクラブの木工教室に木の暮らし研究会の講師(これまた大袈裟な!)という事でいってきた。
本番は、来週なのだが、参加人数が30人と結構多いため、ガーデニングクラブの世話役のみなさんに当日助手をしていただく事になり、今回は、その方々に手順を覚えていただくための木工教室という名目。
テーマは先方のご希望で植木鉢カバーで、まったく初めての方を対象としているので、木ネジ締めるだけで組み立つ極簡単なモノである。
こちらとしては、それだけのことを木工教室と言ってしまうのも抵抗があるような事なのだが、日常生活で、モノを組み立てる機会の少ない主婦のみなさまにとっては、それだけのことでも、ひとつモノが完成するその事が嬉しいようだ。まあ、あれこれとお話しながら、和気あいあいと作業するには、丁度いいのかも知れないね。
来週は約30人の主婦の方々のお相手、どうなることやら、想像すらできない。
夜から、お客さま。
近くの小学校の校務員(僕らがガキの頃は用務員さんといっていたな〜)をされているかたで、この間メールをいただき、今日遊びにみえるお約束をしていた。
「お仕事柄、木工をする機会があり…」なんて、メールで書いてあったので、「趣味でされているんだ。」程度の認識でいたのだが、「お恥ずかしい。」と言いながら、堂々と(僕にはそのように見えたのだよ〜ん。)お出しになったアルバムを見せていただくと、なんとも凄い作品の数々、「お恥ずかしいのはこっちのほう」って感じである。なんと「ドゥーパ」というDIYの雑誌にも数回載った事がある兵(つわもの)なのであった。
家具なんか、つくりも本格、道具も本格、材料も本格的で、へたをすると僕がつくるモノより数倍凝っているのだ。
こういうヒトとは話が弾む、道具談義に花が咲きいつまで経ってもキリがない。
それにしても、趣味のヒトっていうのは侮れない。この間あそびにきてくれた、京都のどんどこさんも相当なつわものだったしな〜。
そんなところで一日が終わる、今日はそんなとこ。(それで、今日の仕事はどうした!!オイ、オマエ!!)

5/16
午前中、新築の家に入れるテーブルの打合せを住宅会社の設計のヒトとするために泉佐野にある古谷木材さんへ。
今回は、納期と予算がいっぱいいっぱいなので、天板を僕が受けて、脚の部分を僕がデザインして大工さんにつくってもらうことになっている。
天板の材も、住宅会社のほうで探していたので、今日はその木を見に材木屋さんでの打合せと相成った。
塩地(シオジ)の幅が800mmで長さが2100mm、厚さが60mmのなかなか立派な一枚板だったが、反りとねじれがあり、それを正直に落としてしまうと、ちょっと薄くなってしまい、せっかくの板が勿体無い気がする。
そこで今回、掟やぶりをすることに。表はとりあえず、使うに困らない程度の面にし、裏はそれにあわせて落とし過ぎないようにし、脚との接点はアジャスターを付けバランスをとって、上に置くだけにする。この方法でも板自体の重量があるので、接合しなくてもめったな事では動かない。しかし時間があまりになさ過ぎるのが最大のネックだ!!
午後から、次の仕事に向けて、機械の刃物を交換した。
うちの機械は、古い(僕より年輩の機械がざら)もので、刃物の交換も手間がかかる、めんどくさいと言いたいぐらいなので、なにかの節目に覚悟を決めてエイヤってやらないと、いつまで経っても切れない刃物でずるずるなんてことになりかねない。
切れる刃物に交換したことだし、さっさと次の仕事に取りかかろう。
(おい、まだ取りかかってなかったんか!?いやいや、そんなことはないんです。)
今日はそんなとこ。

5/17
急ぎの仕事をひとつ片付ける。
僕のつくっている小物雑貨類なんだけど、山形県の金山町森林組合で取り扱ってもらっている。販売については制作できる量のこともあり基本的に直販しかしていないんだけど、以前働いていたときの同僚(友人)の好意で、金山町内の3セクのホテルで販売してもらっている。その金山町でこの6月のはじめに天皇陛下がお越しになる植樹祭が行なわれるということで、その日に売店で販売する分を、急遽、制作しなくてはいけなくなった。本当なら、そんなこと、もう少し早く言ってくれよ!!と言いたいところなのだが、いろいろと、そうも言えない事情があり、何とかすべくお引き受けした。
そのうちのひとつ「印鑑スタンド」をつくる。
これは、角材にシャチハタ印の普通サイズと、ちいさいサイズの2本分の穴を開け、3Rの角丸を取り、底を斜にカットすると言う単純なモノなのだ。(先月の「今月のアイテム」のコーナーに写真が載っています。)
納期のこともあり、できれば一日で終わらせようと思ったのだが、なんだかんだとしているうちに、制作にかかれたのはお昼をかなり過ぎてからだった。やりはじめたら、終わらせてしまいたいと思い、作業を進めた。途中コンビニで、パンを買って食べ、ちょっとお腹が膨らんだもんだから、うとうととしてしまったりしたが、塗装がおわってひと段落した時には、外は薄ら明るくなっていた。
そんなことで、もう明日が始まってしまっている。家に帰ってもシャワーを浴びて、朝食を食べる時間しかない。
今日はそんなとこ。(いつの今日や!!)

5/18
ネットがつながらない。
ここの回線はNTTのADSLなんだけど、ここ2、3日まえから、繋がりにくくなっていて、今日はついに、ほとんど繋がらなくなってしまった。
この辺りは、岸和田でも山手のほうなので局から遠く、速度はあんまり出ていないけど、回線は安定していた。まあ、業務で使うのがほとんどなので、常時接続していれば、ブラウジングの速度のほうはそこそこでも不満なく使っていたのだけど、繋がらないんじゃ話は別だ。NTTに連絡し、見にきてもらったのだが、原因不明らしい。やはり、局からかなり遠いので回線的には、いっぱいいっぱいではあるらしい。要するに、今まで安定していたのが、偶然じゃないか?ってことらしい。この場では対処できないので、後日局から連絡が入りますと言い残して、NTTのヒトは帰っていった。
おいおい、それはないんじゃねえの!!って突っかかりたくもなったが、睡眠不足の為、自制心が押さえ切れなくなると困るので、口火を切るのを頑張って押さえた。(というより、そもそも大人なんだから、そういうトラブルを起こすもんじゃアリマセン。)
使えなくなったら、どうしよう!?遅いといっても、ISDNよりは全然早いからな〜。それはこまるな〜!!(…続報を待て!!)
明日のオープンルームもほとんど人が来ないだろうから、井本さん一家とお好み焼きパーティーだ、彼はお酒を飲まないが、僕はじぶんちなんで気兼ねなし、久しぶりに、昼からビールでも飲むか!?(たまには勘弁してちょーだい。)
と、そんなところで、今日はそんなとこ。
し〜ごと〜は、どお〜した〜♪(キテレツの「コロッケの歌」風に。知らんか?そんな事)

5/19
オープンルームとは名ばかりで、久し振りの休日をエンジョイしてしまった。
昼から、井本さん一家が遊びにきてくれて、お好み焼きパーティ。お好み焼きには、やっぱりビールということで、僕ひとりだけビールを飲ませていただいた。昼からビールを飲むなんて、何ヶ月振りだろう。
ほろ酔い気分で、独り勝手にお昼寝、今度のイベントの「積み木遊びの会」の話をしながら、子供達と積み木で遊び、おやつにお土産に持ってきてくれたケーキを食べて、腹ごなしに近くの公園までお散歩。そこで又、子供達とひとしきり遊んだ。
そろそろお開きか?ってときに、時計を見ると7時前、日が長くなったので、気付かなかった。「それじゃあ、ついでに晩飯も」ってことになり、結局見送ったのが、10時過ぎていたのかな?
あ〜、こ〜んなにのんびり一日を過ごしたのも、なんだか久しぶりのような気がする。申し訳ない気分だ!!
そのかわり、何も進行していない現実は、目の前に広がっている。
(う〜ん)今日はそんなとこ。

5/20
それにしても、仕事がはかどらん!!
こんな時に限って、いろんな事に時間を取られる。
図面をプリントアウトしようとしたら、カミ詰まり。何度やっても、カミ詰まり。どうしようもなくなって、メーカーに連絡するも、電話が繋がらない。近くの販社に連絡したら、メーカーのサービスに連絡してみるとのコト、しばらくして、サービスセンターから連絡があり、状況を話すと、販社に連絡して、メンテナンスにきてもらえとのこと。
おいおい、どうなってるんだァ〜!!R○C○Hさんよ〜。
しかも、保守契約していないから、サービス料がかかりますだと!?
高い金だして、お宅のプリンターを購入して、一年もせん間に何度もトラブッて、ホトホト困り果てているという現実が理解できないのかね?
こういうのを大企業病っていうんだろうな。
あんまりゴネてもしょうがないので、また販社に電話をしてメンテナンスにきてもらったのだが、担当で来たのがヒトのよさそうな方で、テキパキと作業をするもんだから、こっちの腹のムシもうまく抑えられてしまいそうになった。ところが作業が終わり、プリンターの調子の悪い理由を聞いて、彼のヒトのよさそうな態度では、もう僕を抑え切れなくなっていた。
部品をマイナーチェンジしていたそうだ。要するに、同じ問題がよく起こるから、その部品を変更しているのだが、その事は、今回みたいにメーカーに連絡して、メンテナンスや、修理にださないとわからないことだったのだ。たまたま調子が悪い事が続いたから、部品を替えてもらえたが、ちょっと調子悪いな〜。程度で無理して使っていたら、ずっとそのままだったのだ!!え〜、それでいいのか!?R○C○Hさんよ〜。
ほんと、もうどういっていいのかわからなかった。取りあえず思い付いた事をすべて彼に話したが、今にして思えば、無駄なエネルギーを使ったもんだ。そんな会社じゃ、いちユーザーの声なんか、蚊の鳴く声に等しいもんな!!あ〜あ、もう少し考えてプリンターをセレクトするべきだった、営業マンはメリットしか言わんもんな〜。あの時はいろいろと親切だったのに、契約がすんだら、はたと姿を見せないもんね。
愚痴っていても仕方がないけど。そんなことで、僕の時間を奪ってくれるなよ!!
なんだか、いろいろ便利なんだけど、難しい時代になっているね。
もういいや、今日はそんなとこ。(仕事の話は、次の機会となりました。)

5/21
眼が廻っちゃう!!(というか、もう廻っている。)
金山に送る、「木っ端のチョーカー」と「木っ端のケータイストラップ」を各10個ずつ制作。
「20個ぐらいなんだ!!」と思われるかも知れませんが、何が大変って、もう、細かいのよ作業が。ペンダントヘッドに当る部分はひとつひとつみんな形を変えて(微妙に似ているものもあるが…)加工して、それをまた、ひとつずつ手で磨いていくのだからさあ大変。ちいさいモノ(ホントにちいさい)をサンディングする機械があれば、楽なんだろうけど、そんなたまに少しつくるモノのために機械買える身分でもないので、せこせこと手で磨く。なんだか爪や指先までサンドペーパーで削れてきてしまった。
一通り磨いたら、仕上げに、汚れ止の表面保護と艶だしの為に、湯煎したイボタ蝋に漬けて浸透させる。途中、なんと新しい裏技発見!!作業効率少しアップ、しかも仕上がり感もアップ!!う、うれしい。ヒントは電子レンジ。(日常生活とは関係ないから、興味ないか!?)
ヘッドの部分まで、出来上がったところで、タイムオーバー。(って、誰が決めんねん!!)ここまでの作業で、実はもう明け方。途中眠気に勝てず、椅子で仮眠を少しとったが、如何せん納期が迫っているし、スケジュールはつまっているので、捻出できる時間は、ここしかない。朝食とシャワーを浴びにうちへ帰ろう。ふとんは見たくないな〜。
まだ、アクセントのウッドビーズの仕上げが残っている。明日(今日!?)は午前中は木工教室だし、昼から、皮ひも買いに大阪市内までいかないかん。どこで時間をつくろう!?
う〜、誰か時間を売ってください。お安く買います!!今日はそんなとこ。

5/22
午前中、ガーデニングサークルのご婦人方をお相手に木の暮らし研究会の木工教室
ご婦人のサークルなので、活動は平日の午前中が主らしい。
こちらもそれにあわせて、通常業務を返上でお相手と相成った。
総勢約30名の大阪のおばはん(失礼!?誤解なく、愛を込めてこう呼ばせていただいております。)である。しかも泉州岸和田となると、ただの大阪のおばはんの常識をはるかに撃ち破る勢いである。ほとんどの皆さんには、これがどういうことか、ご想像できないと思いますが、よくテレビの街頭インタビューなんかででてくる、あの奥様方がパワーアップした状態で、30人近く集まっているのである。もう、眠気もどこかにいってしまう。
植木鉢のカバーを組み立てるだけ(ドライバーで木ネジを揉むだけ)のことなんだが、なんでそんなに〜!?というぐらい、にぎやかなのである。(多分想像できないでしょう?今想像している状態を数倍にパワーアップしたぐらいですよ、きっと。)
睡眠不足の身には、あまりにもヘビーすぎる。その場にいるだけでへたり込んでしまいたい気分だった。
まあ、それでも皆さん楽しんでおられたようなので、よかったのか!?
なんだか、次の機会もありそうな雰囲気、次の時には、体力万全でことに向おう!!
う〜、それでも、一日分以上は疲れたな、そっから先のことはあまり記憶にない。
なもんで、今日はそんなとこ。

5/2
やっとおわった!!
金山に送る小物達も無事に発送。箱に詰めてしまうとなんともコンパクトになってしまう。これだけみたら、こんなに手間と時間と僕の人生(なにを突然大袈裟な!!)
がかかっているなんて、わからんだろうな。時々わからなくなる、モノを売っているのか、手間を売っているのか?確かに、結果としてできあがったモノに対しお客さまから対価というかたちでお金をいただいているわけだから、モノを売っているんだろ!!といわれてしまえば、否定はできない。
この小物達も現地へいって、テントの下にざっと並べば、ちょっと良くできた(手前味噌だが、)木工品として売られる訳だから、そういうことになる。
僕が、お客さまと(この場合は、実際にお使いになるみなさま)の直販にこだわるのは、僕のつくったものの金額をお客さまにご納得していただく為には、いろんな説明が必要だから。僕自身のこと、使っている材料のこと、加工の方法、デザインについて、などなどのバックストーリー(舞台裏)を商品に対する付加価値として、そこにも対価をいただいていることをご理解いただく為に。
これがメジャーブランドの場合、こういったバックストーリーがすでに浸透しているから、めん玉飛び出るような金額もなんら疑問を感じずにお財布の中からでてくるのだけど、僕らのようなマイナーブランドの場合は、そこまで行くには、遠く険しい道のりがある、しかも、たどり着けるかどうかもわからない。
神話にまではならなくても、せめて、アジア諸国で現地の物価で製造されていたり、量産工場で一日に何十、何百と合板をつかって製造されていて、ホームセンターや、家具屋のチラシに激安とか書かれているものと、単純に値段だけを比較されずに済むぐらいにまでは、なんとか辿り着きたいものだと思う。
「冗談でしょ!?」って思うことをなんら平然といわれることが多すぎる。

なんでも完成品で買ってしまう今の時代は、使うところと、つくるところが、離れ過ぎているから、つくるという行為に対しての評価がきちんとなされていないような気がする。過大に評価してくれとは思わない。ただ、なんでも安くできればいいというものでなく、その時の金額でない、長く使って元をとるというコストパフォーマンス的なことをもっと普通に考えてほしい。
まあ、つくったモノの完成度のレベルが低ければ、そんなことを言ってられないのが現実だが…。
ちょっと思うことがあり長々とお話してしまいました。今日はそんなとこ。

5/24
ただいま、横浜です!!
「優衣ちゃんの学習机」は、やはり自分で運ぶことにしました。
モノがモノなので、混載便にゆだねる気がどうしてもしなかった。
組み上がっているので、結構なかさだし、絶対大丈夫という梱包をして、ナンダカンダ神経使うんだったら、自分で運んじゃえ!!と、ことの後先考えないで、クルマを走らせてしまいました。
チャーター便もあったのだが見積もりをしたら、自分で行った方がはるかに安い。
時給換算すると、僕の時給は、どこの誰より遥かに安いのだ。
往復約14時間を別のことに当てれば、もっと他の仕事ができるんじゃないの?という声も聞こえてきそうですが、これはやっぱり、自分で運びたいという気持ちに勝てなかったのです。ついでに家族みんなでカミさんの実家に遊びに行くという口実もできるし、ゴールデンウィークにどこにも行かなかったからということで…(そんなんで、行き来14時間もクルマに乗せられているチビ達もいい迷惑なんだが。)
とりあえず、他にも用事をつくって、久しぶりに逢う人もいるし。
せっかくの時間を有意義に過ごすことにしましょう!!
ってことで、今日はそんなとこ。

5/25
ほっと一息。
「優衣ちゃんの学習机」ようやく置くべきところに置かれました。
お待ちかねの机がやってきて、みんなうれしそう。
机の前で記念撮影、近所に住んでる仲間も一緒に半年振りの再開と無事納品を祝し酒盛り、机(と、この日記)を
肴に盛上がる。
早速、机でお絵書きしていた優衣ちゃん。こういう姿を見ると長距離ドライブの疲れも吹っ飛ぶ。走ってきてよかった!!
あとから合流した旧友に引出しを見せた時に、早速秘密の場所にシールが入っているのを発見、ちょっとうれしい。
いつものことだが、置いて帰るのが、ちょっと寂しい気分であるが、これから彼女といろんな時間を共有していくのだ。進級、卒業、初恋、失恋、出合いに別れ、いろんなことが待っている、いろんな思い出がこの机の上で綴られていくことだろう。
ヒトの歴史の一部になる。この仕事の醍醐味のひとつだと思う。
またひとついい仕事をさせていただきました、常深くん、仁美さん、優衣ちゃんありがとう。宗一郎も大きくなったらつくってもらいな!!(いろいろとごちそうさまでした。)
来週から、また急ぎの仕事が待っている、明日はまたクルマを走らせて帰途につく。
考えるだけで疲れちゃう、もうそのことは考えないことにしょう。
まあそれでもよかった、よかった!!よかったところで今日はそんなとこ。
(あの机に見合った椅子が欲しいところではあるが…。)

5/26
無事(?)に到着!!
日付け変わらん間にうちに帰りたかったので、昼過ぎには、横浜をあとにした。
非常に短い滞在で、カミさんのご両親(チビ達のおじいちゃん、おばあちゃん)、祖母(ひいばあちゃん)には、孫(ひ孫)の顔を見たとたんにお別れという、まったく手前勝手なご迷惑をおかけしてしまいました。(幼稚園の夏休みには、僕を省いてゆっくりと遊びに伺いますので、その時までのお楽しみということで…。)
せっかくの都会も、何もできずに後ろ髪ひかれる思いだが、そうのんびりもしてられない(まさに貧乏暇ナシなのだ!!)、とっとと帰途につく。
カミさんのお姉さん(義姉というんだよ、普通は!!)にいただいた、ユ○ケルを飲み、東名高速を一路大阪の片田舎へ!!
途中、ワイパーが効かない程の豪雨に見舞われたり、いうことを聞かないチビに切れて怒鳴ってしまったり、という数々のトラブルを克服し、夜の11時過ぎに無事にうちに着いた。
缶ビールを一本のんで、さあ、寝ようか、と思うが、長時間の運転のせいか、神経が高ぶってしまって眠れない。
おまけにチビが騒ぎだし、その物音が、敏感になってしまっている神経を逆なでし、よけいに眠れない。もうどうしょうもない衝動にかられてしまい、布団をひっくり返し大暴れしてしまった。我ながらなんともみっともない光景だっただろう、上のチビはかなりショックだった様子だが、下のチビは怪獣ごっこのように見えたらしく、喜んで笑っていた。子供の教育上、あまりにもよろしくない、トラウマにでもなってしまったらどうしよう!?まったく要反省である。
なんとも説明できないのだが、本当にギンギンって感じだった、体中の感覚がトンガっているような、ほんとに気持ちが悪かった。
あんまり無理もするもんじゃないね。無事でなによりだった、まあ今日はそんなとこ。

5/27
昨日の疲れがやってきた。
でも、仕事は続く。今週末に納品のテーブルの天板にかかる。
今週は、月末で、ホームページの編集もしないといけないので、これまたイッパイ、イッパイ。
この天板も微妙な厚み(約60mm)で、そのくせ結構な反り(幅、長さとも全部落とすと20mm近く厚みを損なう)なので、無理に平面をださずに、反ったなりに使う訳だから、この仕事、手カンナの出番がほとんどない(表面を撲ったり、反り台、やりでマチエールをつけたりは今回しない)。スケジュールもギリギリの頼まれ仕事で、ヒトのいい僕はこういうのを無下に断る術をもっておらず、二つ返事で引き受けてしまう。
電動ベルト
サンダーでガンガン削ってノコ目を取り、面にしていく。割れ止めに表面に塗ってあるボンドが、サンダーでは摩擦で溶けてしまい、目詰まりをおこして難義する。電動カンナがかかれば無理ムリ削りとれるのだが、凹面なのでそれもできず、グラインダーでこそぎ落とす。半日、電動工具を握っていると振動で手がしびれる。
しかも、仕上まですべて電動サンダーだから、なんとなく気持ち的にも納得できない。
まあ、木の厚みを無駄にすることを思うと、反ったまま使うことを僕自身提案したことだから、変にこだわり過ぎず臨機応変に考えることも大切か?塗装の時間も含めスケジュール的にも、あまり手仕事にもこだわっていられない現実があるのだから…。
制約の中で、自分の持っている手段を使い、できることを最大限やって、満足していただける結果をだす。それがプロってもんか!?
プロってもんか…、プロになるといろいろ難しい。
さすがに今日は眠い。で、今日はそんなとこ。

5/28
それでも気持ちは晴れない。
天板の続き。大きな割れがあるので、千切り(契、ちぎり、ちきり、どれなんだろう?)を入れておく。製材の時点で割れ止めの「かすがい」を打ってあったが、これだけの反りが出る程動いた木には、利き目がないのだろう。見事に割れていた、木の力はヒトの理解を越えている。(そもそもムリに押さえ付けようとする方が悪いと思うが…。)
木口の近くに大きめのものを板厚3分の2強の深さで埋め込み、補助的に、ひとまわり小さいのを手前に埋め込む。板が反っているので、目違いを払うのが厄介だった。
とりあえず今日中に裏面の塗装まで仕上げておかないと、乾燥時間を含めスケジュールが間に合わないので、裏面にかかる。裏にも割れ止めボンドが塗ってある。これは今回最大のネックだった、予想外にとれない。グラインダーのディスクが一枚お釈迦になった。(「フラップディスクだったかな?」といって、結構高いのだ!!)どなたか、よい方法をご存知でしたらご教授ください。
あとは、電動ベルトサンダー(あらためて読むと、なんか強そうな名前だ。)で、ノコ目を取り、順に細かくして、磨いていく。
耳のかたちを整え、面を取り、手触りよく磨く。
テーブルや椅子の場合、目に見えない裏の部分の、手の届く範囲の手触り感って結構重要なのだ!!
皆さん身に覚えがありませんか?木の椅子に腰をかけた時、テーブルの前に座った時、無意識に、なで回していることって。その時必ず、天板や座面の裏にも手がまわっているんです。目に見えないところを触る時って、触覚が最大限敏感になっています。そんな時にちょっとでもいやな引っ掛かりかたすると、ものすごく印象が悪くなります。
というわけで、裏だからどうでもいいやっていう仕事をしてはいけないのです。余談でした。
そんなこんなで、やっとこさ塗装までこぎ着けたときには、いつものごとし。
それでも段取りどおりに進んでよかった!!今日はそんなとこ。

5/29
きれいな杢目を見るとなんか吹っ切れた。
表を仕上げると老木らしいきれいなタモ杢が表われた。この木、片方の樹皮だけにしわがあり、そのしわのとおりに縮みが入り、それもまた味わい深い(なんだか年寄り臭い表現だな〜)両方にあればいうことないのだが、そうなるとそもそもこんなところには、やってこないだろう。(銘木と呼ばれ、僕達の手の届かない存在になってしまうのだ。)
こういうのを見ると、がぜん張り切ってしまう。(普段手を抜いている訳ではございません。こういう木にはそれなりの仕上かたをして差し上げるって〜のが江戸っ子の礼儀ってもんで…。)ほ〜、江戸っ子だったんだ!?ぐだぐだ言ってもいられない、サンディング仕上げ的にこだわってみましょう。(別にこだわるなんて言う程のコトではないが…。)
まずはサンディングペーパーの番手を細かくするごとに水引きをして毛羽だたせるだけのことなのだが、乾かす待ち時間がたんびにあるので、仕上研磨まで以外に時間がかかる。
サンディングの時には
前の番手のあとが残らないように目をこらしながら慎重にサンダーを送る。(当たり前なんだけど、機械でやってると意外に見落としがちになるのです。)
こだわるというより、ちょっといつもより慎重に作業を進めるといった方がいいだろう。
そんな感じで木地ができあがり、面取りと、補修、などなど、細かいところも仕上げて、塗装に入る。
天板の上面は、水はじきの為に基本的に2度塗りしている。
テーブルの天場はどうしても食べこぼしなどがあるので、ワックス分の効いた「オスモノーマルクリア」を上塗りして、少し表面保護を強くしておく。
まずは下塗り、これで一晩養生。
ちょっと眠すぎるので、ここまでで帰ることにしましよう。では、今日はそんなとこ。

5/30
いよいよワールドカップ開幕ですね。(ってことはもう5がつもおわりじゃね〜か!!しかも、ネタ振ってるわりにサッカー見ないじゃね〜か!!)
毎月のごとく、月末はやってくる。(だから月末っていうの。)
さあ、さあ、大変「ちいさな木の工房だより6月号」の編集、へんしゅう!!
ネタはどうしょう?(ッて毎月いうてるやないか〜!!)
う〜、頭が痛い。明日は、天板納めに和歌山まで走らなアカンから、時間があんまりナイじゃないか〜!!
木はなんにしょう!?アイテムはなんにしょう!?イベントは決まっているから大丈夫(本当か?)。
今日と明日は、この調子だとお泊まりだな、仮眠は取るけど。
こんな時、家が
近いのはまだましなほうだ、とりあえず朝だけでもちょっとシャワーを浴びに帰って、カミさんとちょっとでも話す時間がとれるし、チビ達の顔も見れるからな〜。
そんなことなので、このへんで失礼いたしま〜す。(じゃん・けん・ぽ〜ん!!短くッてゴメンナサイ。)
今日はそんなとこ。

5/31
う〜、なんとか終わった。(本当か?)
朝から、天板の依頼先の担当のかたから連絡があり、脚部の上がりが遅れているから、納品が来週になるということになって、編集の段取りもあり内心ほっとしていたのだが、午後になり、急に脚が完成したという連絡が入った。これから和歌山の工務店まで高速を使ったとして約一時間、脚の塗装を済ませ、そこからまた別の場所のお家に納めにいって、ここへ戻ると少なくとも夕方以降になってしまい、すべての予定が狂ってしまう。どうしようかと思ったが、明日の住宅完成見学会を目標にテーブルを仕上げていたことと、この大きな天板をどこに保管するか?ということなどなど脳みその中にほうり込んで、グチャグチャかき回して、結局、和歌山へ向かうことにした。
軽トラの荷台に養生をした天板を載せ、とりあえず時間の節約の為高速を使い、一路、和歌山まで走った。
工務店への途中、担当のかたと合流する。

作業場に着くと誰もいなかったが、完成した脚が置いてあった。
ほぼ、イメージどおりなんだが、微妙に面の取りかたが気になったりしたが、僕も直接大工さんと話せなかったので、そこまで伝わっていなかったのだろう仕方がない。なんせ、僕と担当さんと監督さんがいて施行する大工さんなんだから。間にヒトが入り過ぎる仕事はこれだからやりにくい。そもそもこのテーブルを使う施主さんとも接触させてもらえないのだ。そういう方針なんだろうけど、それでは僕がつくる意味がない。この仕事をやっていてフに落ちなかった訳がようやくわかった。そもそも僕がつくらなくてもいいような仕事だったのかもしれない。新築するから一枚板のテーブルが欲しかっただけで、たまたまそこに僕がいて、予算も安く納まるからつくれただけなのかもしれない。
はたして、この天板は愛着を持って大切にしてもらえるのだろうか?
きれいに磨いただけのただの木の板になってしまわないだろうか?
この板を見て、僕という存在をすこしでも感じてもらえるのだろうか?
ただの板をテーブルとして使う為に、全霊を傾けたという事実があることを。
「モノがきちんとできていれば、そんなことどうでもいいじゃないか。」確かに一理ある。「つくり手の意向をモノを通じて伝えるだけの技量がないだけなのかもしれない。」
それでもやっぱり、相手の見える仕事がいい。
これは未熟さをごまかす言い訳なんだろうか?

わからない、明日、このテーブルを見た施主さんはなにかを感じてくれるだろうか…。
つくり手の見えない大量生産のあとに残るのは、大量のゴミであるという現実。
感情的になってきた、もうきりがないやめておこう。今日はそんなとこ。<close>


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