[diary]

ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して

「ふつうの木工家?のふつうの日々」

■2002/1/1〜31

1/1
明けましておめでとうございます。
さあ、新しい一年が始まりました。張り切ってまいりましょう!!

2〜3日前に、上のチビがなにを思ったのか、急に凧上げをしたいなんていいだした。安易にモノを買い与えないのが僕の方針なので、ここは自分でつくることにした。
とはいえ、僕達はゲイラカイトの世代だから、凧なんて小学校の時一回つくったことがあるだけで、ちゃんとしたつくりかたがわからない。わからなければ検索しちゃえ!!ということでネットで検索してみると、ありました凧のつくりかた。早速ページをプリントして、材料買ってつくってみた。それなりに凧らしく出来上がった。
近くのグラウンドへ上げに行く、冬らしい風が吹いていて、凧上げにはよさそう(よく知らないけど…)。
早速上げてみる、ちょっと上がるが風には乗らない、何度か挑戦するがいっこうに風に乗る気配がない。無い知恵を絞ってみる。つくりかたに重心がどうたらって書いてあったのを思い出し、糸の位置をいろいろ替えて試してみる。上がったと思ったらぐるぐる廻ったりなかなかうまくいかないが、ある一点を押さえた時、嘘のように風に乗った。やった!!また久々に感動した。ぐんぐん上がる。まさに風に乗るとはこのこと。もろに風を受けた凧の重いこと、どこまでも上がっていく。と調子がいいのはここまでで、ぷつん(ホントにこんな感じ)と急に糸が軽くなり、凧が自由になってしまった。風に舞う凧、どこへ行くのか?なんかどっかで見たマンガみたいな光景だった。いや、そんなのんきなことをいってられない、せっかく苦労(?)してつくった凧、失ってたまるものか!! 必死であとを追い掛けた。「電線にだけは引っ掛からないで、あとが面倒だから。」なんて事を思いながら、凧が舞い降りたであろうところに辿り着いた。あった、住宅地の中の道ばたに発見!! 幸い、つくりがよかったのか(?)こわれたところは無かった。
気を取り直して、糸も頑丈に結びなおして、再度挑戦。一度上がればこっちのもの、面白いように上がっていく。結構上がったところで、カミさんに電話をした、うちから500メートルぐらいの所だから上がっているのを見せたかった。あれこれ目印を説明して、どうやら彼女にも見えたらしい。う〜ん感動!! 悦に浸って凧を上げている僕。その傍らで見ていたうちのチビ「パパ、もう寒いから帰ろうよ。」あっ、忘れてた誰の凧上げやったっけ。
元旦早々、なにをやってるのやら…。今日はそんなとこ。

1/2
正月二日目って、なんか地味ですよね。
すっかりお正月ボケ始まっちゃっています。
カミさんが、いただいたお年玉で、チビに新しい服を買いたいらしくって、近くの「り○くうアウトレットモール」にいったのだけど、ビックリするぐらいヒトがいてた。おいおい、正月二日目だぜ!! しかも風がきつくって、結構寒い日なのに…。しかし考えてみれば、自分達だって類にもれずだよな〜。でも、僕がちっちゃかったころ(昭和50年代)はお正月ってもっと厳粛な雰囲気だった気がする。お店だって三元日はお休みで、町もヒトも、もっと落ち着いていたきがするし。大晦日なんて、わくわくしながら紅白歌合戦見てたよな〜。子供だったからそう感じていたのかな〜?
そんなお正月って、もう「サザエさん」の世界にしか残っていないのか? ほんと「サザエさん」って今や大衆文化の伝道師だね。「サザエさん」フォーエバーだよ!!
ホント正月ぼけ。落ちりゃしないよ!! 今日はそんなとこ。

1/3
久々に楽しく酒を飲んだ。
おもちゃメーカーにいたときの同期で関西出身の仲間がお正月で帰省しているので、家族でうちに集まって新年会をした。
東京のころは、ちょくちょく集まっていたのだけど、こっちにきてからは、個々には会ったりはしていたが、みんなで会う機会と場所がなかったのだが、うちの自宅ショールームができて、みんなで集まれるようになったので、久しぶりに声をかけてみたら、どんどん人数が増え、5家族で子供含めて18人になり、うれしいことに迎える側としてはひと騒動となった。
同期結婚のカップルもふた組いて、何年ぶりっていう顔が揃った。久しぶりに会っても違和感なく話が弾む、仲間っていいよね〜。酒も進む、すすむ。みんな貴重な時間割いて集まってくれたので、長い時間ではなかったけど楽しかった。
みんな帰るころには、すっかり記憶もおぼろげになってしまって、心地よかった。また来年ここに集う約束をしてそれぞれの場所に…。
来春、小学校入学だって子もいて、そりゃ、僕達もオッサンになるわな!! 今日はそんなとこ。

1/4
本日、このホームページもおかげさまを持ちまして、オープン2周年を迎えることができました。思い起こせば2年前、何もわからず表紙1枚だけのページを立ち上げた事から始まりました。それ以来、ちょっとずつ手を加えながら、すこしでも多くの皆様に木のある暮らしを良さをお伝えできるように進化を続けてきたつもりでいます。これからも、そのちょっとずつの進化をし続けられるように、毎日、まいにちを大切に、感謝の気持ちを忘れずにがんばっていきたいと思っています。いつもご愛読いただいている皆様、これから出会うかもしれない皆様、ありがとうございます。
ほんと、今考えると表紙1枚でホームページ立ち上げましたなんて案内のメールを送るなんて、厚顔無恥。今日はそんなとこ。

1/5
もうそろそろお屠蘇気分を抜かないかんのに、また酒を飲んでしまった。中学、高校のクラブの友人なんだが、同じ町内に住んでいるのに、なかなか会う機会がなく(というより、近くにいるといつでも会えると思い、結構疎遠になるもんみたい。)忘年会の約束が新年会になってようやく実現した。一昨日の同期連中との新年会もそうなんだけど、盆や正月の節目って 酒飲み過ぎるっていうデメリットもあるけど、久しぶりのヒトと会う口実になって、普段ヒトと疎遠になりがちな僕にとってはいい機会だ。
コラッ!! いつまでも、酒飲んだ話ばっかりしてたらアカン。今日はそんなとこ。

1/6
うっかり休みすぎた。気付けばもう六日も終わりやないか!!
ちょっと言い訳させていただくと、チビ達の顔を見ると、普段なかなかゆっくりと一緒に過ごしてやれないので、ついつい遊んでしまう。カミさんにもいつもお世話になっているので、ちょっと連れてってのひとことにもついつい応えてしまう。そんなことで今日は午前中に犬の世話をしにアトリエへいき、メールのチェックとお返事をだしたあと、昼から隣町の貝塚市にある、ウルトラマンの円谷プロダクション直営の近郊型テーマパーク(?)「円谷ジャングル」のあるショッピングモールへ上のチビのリクエストで遊びに行った。どうも1週間前に連れていく約束をしていたらしい。らしいというのは、僕はその場しのぎで次の日曜とうっかり言ってしまっていたらしく、実はお恥ずかしいことにそのことを覚えていなかったのだ。ちょっと反省した、子供を相手にその場しのぎの二つ返事なんてしてしまったことを、子供だってひとりの人間だ、子供だましなんて通用しないし、そんなつもりで扱ってはいけない、大人のしたこと、言ったこと、ちゃんと見てるし、覚えてる。「子は親の鏡」よく言ったものだ。
子育てしてるのか?育てられてるのか? 今日はそんなとこ。

1/7
実務上、仕事始め。
フォークリフト動かすとエンジンかからん。配達行こうと、軽トラのエンジンかけたらバッテリー上がってる。
電話は原因不明で不通になってる。で、もう朝からてんやわんや。(てんやわんやって…)
もともと、年期が入っているから、何日も動かさないともう機嫌が悪い。業者さん呼んだり、なんだかんだしてたら、結局、午前中それだけで過ぎてしまった。
オイオイ、いつから仕事始めんねん!! 今日はそんなとこ。

1/8
夕飯食べながら、カミさんとした話。
下のチビの立樹(約1歳10ヶ月)が最近絵本の動物等の挿絵を指差して「アー、アー」と声を出す。答えてあげると納得したような顔(これがホントに納得したような顔をするのだ)をするので、たぶん「これなんや?」という自分の問いかけに対して相手が答えてくれる初期のコミュニケーションを楽しんでいるのだと思うが、よっぽどうれしいのか一度始まると延々とそれが続く。親としては、子供の成長の過程として喜んでおつきあいするのだが、時に、忙しかったりすると、悪いことなんだけどついしつこく感じてしまうことがある。今日の昼、カミさんがその相手をしていて、冗談で「アー、アー、だけじゃわかんないよ?」みたいなことをいったら、それを聞いた立樹が、突然、怒りだした、「俺だって、アー、アー、言いとうて言うとるんやない!!」みたいな感じだったらしい。
その話を聞いて、彼には失礼なんだけどつい笑ってしまった。多分、ヒトが言ってることは何となくわかるんだけど、自分で話すことはできないもどかしさみたいなものがあるのかもしれない。そう思うと、「アー、アー、」にちゃんと付き合ってあげるのも親の役目か。
それにしてもつくづく感じる、子供って奥が深い。
それでも、まだ冗談は通じないらしい。今日はそんなとこ。

1/9
見ました?新しいiMac、かっこいいですよね〜。前のモデルが発表されたのが4年前、あのときはスケルトンが衝撃的でしたが、今ではすっかりMacのスケルトンはあたりまえのようになりましたよね。今回はディスプレイが液晶に変わり、無駄なスペースをこそぎおとしながら、近未来的なスタイル、SF映画にでてくるようなイメージで、コンピュータが日常に普通にあるちょっと先の生活のイメージをみごとに具現化している様に感じました。今までのパソコンに見なれた目で見ると、ちょっと奇抜に見えるかもしれないが、モノとしてみると、ものすごくシンプルでコンピューターを感じさせないところが、家のどこに置いてもよさそう。
ただ、キーボードは現行のキーボード、カッコはいいが、フルサイズ、使い勝手を考えるとしかたがないが、今のパソコンがユニバーサルに家庭に受け入れられる為には、キーボード以外の操作、入力方法は必要かも、あと不親切なアラートとかも、僕らの親の世代はあのアラートを見ると、もうどうしていいかわからなくなるみたい、慣れもあるけどね。あの本体だけで、タッチパネルとかでキーボードもなかったら、ホントに場所とらなくて、キッチンとかに置いても不自然さ感じないのだけど…、もうちょっとしたらそんなんになるンやろな〜。
CPUもG4/700とか積んでるし、ついこないだ材木屋に導入したPM.G4がG4/466だからすごいよな〜。
アカンだんだんマニアックな話になってくる。ここは木工家のホームページ、しかも業務日記じゃないか!! 
Macは僕がはじめて自分で買って本格的に触ったコンピュータなので、つい思いがこもってしまう。あれは7〜8年前、初代Power Mac 6100だった。ボーナスはたいて、カミさんの反対を押し切り、思い込んで買った。それ以来の付き合いだ。
ああ〜、話だすとキリがない。だから、ここは木工家のホームページなんヤって!!
Macの話はここまで、また機会がございましたら…。今日はそんなとこ。

1/10
お年玉プレゼントの賞品を制作して、順次発送している。
せっかくお年玉なので、当選者の方々から使う木のリクエストを聞いてから制作している。こちらも賞品とはいえ、僕がつくったモノをお贈りする訳で、できれば大切にしてもらいたいし、別注感覚も味わって今回はこのようなか感覚も味わっていただけると思い、今回はこのようなかたちにしてみた。
スツールをご当選の郡山さんとの制作過程は順次、このホームページで公開していきたいと思ってる。
昨年末にお問い合わせいただいていたお客さまの写真用の額にも取りかかっている。このお客さまは、半年程前に木工教室のお問い合わせをいただいたのだけれど、ちょっと遠方でお車をお持ちでなく、うちには通えないので、大阪市のクラフトパークの教室をご案内させていただいたことのある方だった。年末にお電話いただき、お話をうかがうと、あれからクラフトパークの教室に通われてよかったこと、それと昨年お亡くなりになったご主人の遺影を飾られる額の制作のご依頼をいただいた。
こういった思い入れのあるものを飾る額なので、小さなモノといえど、やりがいがある。今日はそんなとこ。

1/11
1月も10日過ぎ、もう鏡開きも終わっているというのに、なぜか今年はお正月気分が抜けない。もともとお正月気分でも無いのだけど、なんか本調子でない、いかんいかん。めずらしく、お仕事が何件かあるというのに…。そんなこといってると見てる間に1月終わっちゃう。
なんとかしないと、どうしよう。
「ええ歳して、自己管理ぐらいちゃんとせいよ!!」 という声が、頭の中をぐるぐる廻っている。自己管理という言葉が、だんだんと自己嫌悪にモーフィングしていく。モーニングではない。
ああ、どうしよう、どうしよう…。

明日になれば、どうにかなるか?今日はそんなとこ。

1/12
今日は一日、小丸太の皮剥きでおわった。
材木屋の仕事で工務店さんからの依頼、家の外構に使うらしい。
ジャガイモの皮を剥くやつの親玉みたいなのを使って、一本ずつ手で剥いていく。結構な手間である。
唐松の皮は結構硬くて、杉なんかと較べるとちょっと剥きにくい。
1本、2本だといいが、20本となると剥き終わったときには、腕と腰が痛くなる。あとは、飯食って、風呂はいって、寝たいって感じだ。
小丸太って、径100mm×長2mぐらいの大きさ。
今日はそんなとこ。

1/13
半年程前に、犬小屋をつくらせていただいたお客さまが犬小屋のバージョンアップの為にお見えになった。犬小屋といっても一般に想像する三角屋根のあれではなくて、Dog Crateといって、移動なんかにも使う四角い箱状のモノで北米ではよく使われているモノだそうだ。多分、現時点でご理解いただけた方は、相当な犬好きか、もの知りの方じゃないかと思います。僕も最初お電話でお話を伺ったときは、三角屋根を想像したのですが、どうも話が噛み合わなくて、メールでカナダ製の既製品の写真をみせていただいてようやくどんなモノか分かった。
オールド・イングランド・シープドッグ(アニーっていうミュージカルにでてくる犬と言えばご存知の方いるのでは?)のブリーダーをされていて(お医者さんが本業…、副業?)、ドッグショー等への移動やショーでのグルーミングの台に使われるそうです。国内ではつくっているところがなく、家具工房ならつくれるだろうと、ネットで調べていて僕とこがたまたま近くだったので、ご依頼をいただきました。
そのときは、実物が犬と一緒にカナダへいっていたので、写真とお客さまからのご希望をもとに僕なりにアレンジしてつくりました。
家具には使わない部材等もあり、いろいろ探して手配したりしましたが、金網に今使っているものに、よりいいものが見つかったそうで、今回、交換してバージョンアップします。
まだ、どんなものか想像できない方のほうが多いと思います。パージョンアップ終了後に写真を掲載する予定ですのでお楽しみに!!
ご興味ない方には、お楽しみにも何もありませんが…。

1/14
案の定、一日中腰が痛かった、一昨日の作業の疲れがでた。よく、「若いうちは疲れが翌日にでたもんや!!」というはなしをおじさん達から聞いていたが、疲労の出るのが一日開くということは、僕もおっさんになってきたってことか…。この3月がきたら、34歳やもんな〜、30過ぎたらあっと言う間ってよく言うもんな〜。ニュース見てて、成人式なんてこないだやん!! って思ったけど、よくよく思い出してみると、あんまり詳しく覚えてない、結構遠い思い出になりつつある。13年ちょっとって、産まれた子が中学生になってるって!!
成人を迎えるヒトに「あなたは大人(成人だったか?)ですか?」ってアンケートの答えで80%ぐらいがNoと答えていた。理由のトップが「経済的自立ができていない。」ということだけど、「けいざいてきじりつ」って何の基準だろう?僕なんかも親父に「自分で喰えもしないのに、偉そうなことを言うな!!」とよく言われた。(今でも本業で喰えてないから、口にはしないが思われているはず) 例えば、現代社会において二十歳前後といえば、半数ぐらいは経済的自立のできない(できていない)学生なのでは? この「経済的自立」という大人と子供をわける暗黙の基準を社会がもっていて、いわゆる新成人もその基準を暗に受け入れて、自らを大人と自覚せずにいるということか? 例えば、金が有る無しと、自分の意見を言う、言わないは同じ基準か?
そう思ってみると成人式なんてイベント、主催している経済的自立を保証されている各地方自治体の公務員の大人達が経済的自立のできていないガキどもを招いてやっているという意識がどこかに感じられてしまうのは僕だけか?
最近やたらとこの時期になると成人式で成人と呼ばれる子供達が大騒ぎしているニュースが取り上げられて、今の子供達、どうしてこうなったか?っていわれるが、やはりこの社会が育てたわけだから、そのことに蓋をしていては、あんまり問題解決にはならないと思う…。
子育てしてると、なんかそんなことを考えてしまう。やっぱオッサンになってきたのか…。今日はそんなとこ。

1/15
Guarantee Card(制作証明)なるモノの発行を考えている。
僕のつくったモノって、焼き印とかネームとか入っていない。工房はじめた頃は不勉強のうえ、なんかいいカッコして、「作家の先生じゃないんだから、自分のつくったモノにこれ見よがしにネーム入れるのって意味ないジャン!!」って、予算の関係上、焼き印がつくれないのをごまかしていて、それがそのまま惰性でつづいている。
最近、思ったのは、「将来、僕のつくったモノ達に資産価値がついたときに、初期につくったモノ達は、僕がつくったということを僕と直接ご依頼いただいたお客さま以外は知らないという事態になってしまい、日本史にとって大変な損害になってしまうのではないだろうか?」ということだ。…まあそれは、僕の大変勘違いな思い込みとしても、例えば世代が移って、所有者がかわったりする可能性は考えられる、誰がつくったか、どういう経緯でここにあるのか、ということが明確な方が、所有される方も、メンテナンスなんかのこともあって安心だし、大切に使っていただけるのではないかな?
ネームを入れればいいじゃないか?と思われるかもしれないが、やっぱり、入れないことを惰性の意地(意地の惰性?)で続けていきたい。
そんなことで、Guarantee Card(制作証明)にしてみた。手前味噌なのかもしれないけど。
もうすぐ、皆様のお手元へお届けいたします。今日はそんなとこ。

1/16
何もせん間に一日終わった。
実際には、何かしているんだけど、なんか、何もできていない。
年明けてから、仕事がたまっている。
平行して細かいモノをつくっているので、段取りよく進行していない証拠だ。目に見える業務管理を心掛けているのだが、細かいことが多いと頭の中がついてきていない。
あれも、これも、と思っているうちに一日終わり。
デキル男への道は、まだまだ遠い。今日はそんなとこ。

1/17
阪神淡路大震災から7年、当時、僕は東京のおもちゃメーカーに勤務しており、千葉県鎌ヶ谷市に住んでいた。あの日、なぜかいつもより早く起きていたカミさんに起こされてTVのニュース速報で大きな地震が神戸のほうで広域に起きたらしいということを知った。詳しい状況がまだ報道されておらず、心配なので大阪の家に電話してみた。うちは泉南郡熊取町といって大阪府でもすごい南のほうなので、揺れは今までにない程だったが直接の被害はなかったらしい。段々と災害の様子が映像で流れてくるが、その被害の大きさがあまりに凄まじすぎて、現実に起こっているというリアリティーを自分の中で喪失してしまっていたのを覚えている。
2年前の冬、神戸にルミナリエを見にいった、そのとき初めて神戸の町を歩いたが、あのTVの画面で見たのと同じ場所だなんて思えない程、普通の街だった。あれだけの事からここまで復旧してしまうなんて、ヒトの力ってすごいと思った。しかし、まだ、心の傷が癒えていない方々、もとの生活に戻れない方々も大勢おられるという話もまだまだ耳にする。
時が経ち、表に見えるものは普通になっていき、「あんなこともあった。」という話になる中で、現在もまだあの震災と闘っている方々がいることを忘れないように、そして、あのような災害はいつ誰の身に起こるかわからないという事を忘れないように、自然の力の大きさへの敬意を忘れないように、あの日のことを思い出してみた。<close>

1/18
ちょっと細かい仕事達が、ひと段落した。
なんと珍しく後の仕事がつまっている。正月に新年会をした同級生のお母さまより、ちょっとまとめてご注文をいただいている。実は、大阪にきて工房を開く前、偶然、バスでお母さまと乗り合わせたことがあり。そのときに、これからこんなことを始めるような話をしていて、昨年、お宅をその友人と同居する為に二世帯住宅に建て替えをしたときに、僕になんかつくってもらいたい(ほんとはつくらせてあげようなんだけど、気を使ってこう云っていただいた。)と思ってくれていたそうである。まったくありがたいことだ、持つべきものは友の母である。
お母さまのお気持ちに報いるように、頑張っていいモノをつくりますよ〜!! 今日はそんなとこ。

1/19
今日は一日じゅうMacの前に座っていた。材木屋の販売管理に使っているソフトにバグがあって、見積書がつくれないので、自分でファイルメーカーをつかって見積り用のデータベースをつくった。前にいた僕の先生の事務所で販売管理、顧客管理の小規模のシステムをファイルメーカーで組み立てたことがあり、ファイルメーカーの扱いには慣れているつもりだったが、なにぶん久しぶりだったので、いちいち考えながら、思い出しながらになってしまい、簡単なデータベース組み立てるのにずいぶん時間を喰ってしまった。ホームページの更新で毎日Macとは向き合っているけど、そんなに長い時間ではない。今日は一日モニターと向かい合っていたせいか、異常に疲れた。体動かすのと違う疲れ、倦怠感のある疲れかただ。思い出した!! むかし、ドラゴンクエストにはまって、休みの日に一日中やっていて、気がつくと夜中だったりしたときのあの疲れに似ている。
いまの世の中って、一日中モニターに向かい合ったいるヒトって、結構いるのでは?最近疲れて、イライラしているヒトが多いのはこのせいか?子供がキレやすいのも、ゲームの画面を見ている時間が長いからか?
みなさん、すこしモニターの前から離れて、体を動かしましょう!! 手を動かしましょう!! 今日はそんなとこ。

1/20
下のチビの立樹の話。
このごろ買い物にいったとき、ちょっとアイスクリームでも食べようと思うと、2人分買わないけなくなってきた。ちょっと前までは、ひとつ買って4人で慎ましくわけあっていたのだけど、もうその手は使えなくなってきた。立樹が、独りで手に持ちたがり、お兄ちゃんの風汰と取り合ってどうしょうもなくなってしまう。今日はしかたがないから、僕と立樹と二人で食べようと思い、ひとつ手にもてせてあげたのだが、ちょっと分けてもらおうと、手からはなすと、泣き出してしまって、もう大変。そのうえ、手に持っていることに満足してしまい、食べずにいるから、どんどんアイスが溶けてもうドロドロになってしまっている。しかたがないので、無理矢理手放させたら、狂ったように泣きわめく始末。
そういえば、風汰の時にも、似たようなことがあった。みたらしだんごを食べていたとき、串のままだと量が多く食べにくいだろうと、わざわざ気を利かせて、串から抜いてお皿にとってあげた。なんかすごく当たり前の事をしたのだけど、そのとき、風汰が狂ったように泣き出した。何をしても泣き止まない、あやそうが何をしようが。ホントに困った。そのとき、ふと僕が思いついて、串に刺さった残りのだんごのほうを手渡したら、何もなかったようにぴたっと泣き止んだ。こっちは、当たり前の事をしたつもりだから、そんなことも思いつかなかった、みたらしだんごは串についている方がみたらしだんごなのだ。大人達が、串に刺さっただんごを食べているのをちゃんと見ていて、自分も串に刺さったものを食べてかったのだ。「子供扱いスンナ!!」ということだろう。
なんとも、2歳前の子供は「僕もう一人前」という意識をもっているんだね。あなどれないぜ!! 今日はそんなとこ。

1/21
材木屋の締め日で請求書発行の事務仕事、パソコン導入半年で、まだちょっと入力ミスが発見される。どんなに機械が有能でも人為的ミスをカバーしてくれない。
写真用の額をお送りしたかたに、着荷の確認のお電話をした。無事お手元に届いていて、お喜びいただけた様子で、よかった。
ネットで、FAX台のお問い合わせいただいているかたのプランもほぼ固まった。ラフ描いて確認しょう。
なんか、ぼやぼやしてると1月終わっちゃう!! 今日はそんなとこ。

1/22
同級生のお母さまよりのご注文第一弾、玄関の式台を制作中。
いい板があったので、木づくりして、現場に持っていく。
両方に耳がついている板なので、そのまま使うか、片側を直線にカットして、壁面と納まるようにするか?僕的には、そのまま使った方が面白いと思ったが、形式的に見ると納まらないので、実際に置いてみて雰囲気を見たかったのと、お母さまのご意見も参考にお伺いしたかったからだ。実際置いてみると、そのまま置いても納まりがよく、お母さまにも気に入っていただけたので、カットしないで進行する。
ついでに高さもあわせてみたが、土間がタイルばりで微妙なスロープがかかっており、場所によって高さも微妙に違っていて、図面通りにはいかない、最終的には現場で削りあわせることになる。
これと、飾り台に写真を飾る額をつくって、玄関をコーディネートする。メーカーハウスの家の玄関なので、どうも味気なく感じていたみたいで、板を仮に置いただけでも雰囲気が変わり、完成を楽しみにしていただけた様子。頑張らねば…。今日はそんなとこ。

1/23
今朝は雪が降った。ちょっと積もった。多分、この冬初めてじゃないかな?積もったのは。
ここ2、3日結構冷える、僕とこのアトリエは仮設用のプレハブなので、夏は暑くて、冬は寒い。朝晩は特に冷える。狭い中に機械やら材料やら詰め込んでいて、年々モノが増えていってどんどん狭くなり、もうストーブも恐くて焚けない。昇降盤を使っていると、ノコの回転で起こる風すら寒い。そのうえ鉄の定盤に触れると一瞬に熱を奪われてしまう。
手がんな使うような作業をすると、体を使ってあったまるのでHotする(「ほっと」と「Hot」をかけてみました。ベタベタやな〜。)が、あったまって汗かいた分、冷えも厳しい。
でもまあ、僕らぐらいの規模でやってるところは、どこでもこんなんだろうな。
泣き言いってないで、仕事しろ!! 今日はそんなとこ。

1/24
玄関式台の脚の加工。4本脚にして板に直接二枚ホゾで取り付けることに。ホゾ穴は、トリマーという電動工具に習い加工用のベアリング付き刃径10mmのビットをつけて、テンプレート(型板)を使って習い加工で掘る。まず、穴の位置を決め、テンプレートで墨をつける、次にビットへの負担を減らす為に、ドリルガイドを付けたハンドドリルで下穴を開ける。下穴は墨線ギリギリ、深さもホゾ穴の深さにあわせて、取れるだけ取ってしまう。これは平ノミでホゾ穴を掘る場合にも使える。本格的に向待ちノミで掘る場合は、あまり下穴をあけない方がノミが逃げない(と思う)。あとはテンプレートをあわせてトリマーで順次掘っていく。トリマーの刃は丸いのでコーナーにRが残るので、そこはノミで取っておく。
ホゾは昇降丸ノコ盤でホゾ穴合わせで加工する。
あとは仮組しながら、手作業で納まるまで微調整。
この文読んでも、普通のヒトには何をやってるのか想像できないよな〜。かといって、ひとつひとつをここで解説するようなことでもないし、まあ、もともと独り言みたいなもんだからいっか!! 今日はそんなとこ。

1/25
以前、お話しした犬小屋の作業。
金網をカットして、取り替えるのだが、この金網というのが、エキスパンドメタルといって、ステンレスの板に切り目をいれて延ばしたもので、しいていえば、七夕の飾りによく使う折り紙に切り目をいれてビョ〜ンとさせたみたいな感じ。ステンレスで結構厚みがあるので、思ったより簡単に切れない。ハンドグラインダーにステンレス用の切断砥石をセットしてカットしたのだが、火花飛ぶ、飛ぶ。ここまですると、もう、なんでも屋状態である。無事カットして交換、細かいところもついで見ておく、特に問題無さそう、よかった。
またワンちゃんと一緒に全国のドッグショーでお披露目されることでしょう。今日はそんなとこ。

1/26
小さな木の工房便り2月号、編集中。
2月なので、バレンタインデーにちなんだ企画をかんがえているのだけど、2月に入ってからバレンタインデー企画なんて遅すぎという声が聞こえてきそうですが、思いついたのが今日なんだからしょうがない。
チョコレートとなにか木工品をセットにして、2月14日にちなんで、2140円で限定販売なんてどうか?
あと、今月のアイテムは、デスクウェアーをpick upしてみようか?
ペンスタンドとか、未発表のテープスタンドとかもあるし…。
誠意編集中ですので、お楽しみに。
う〜ん、頭が痛い。今日はそんなとこ。

1/27
身内の恥を曝すのですが、朝からカミさんと喧嘩。
理由は、お金が無いこと。無いって言っても無くしたじゃなくて「ビンボー」ってこと。
お金の事で喧嘩するのって一番みじめだ。僕の生きざますべてを否定されているようで情けなくなってくる。僕の仕事って制作してお客さまに手渡してからお金をいただくわけだから、つくっているモノによって、収入が不定期になってしまう。いくら今バックオーダーが何件かあって忙しかろうが、モノをつくって納品しない限り収入にはならない。そんなことは、百も承知なはずだけれど、今日の食材を買うお金がないといって喧嘩をしている。正直一日めいってしまう。
「金持ち喧嘩せず。」とはよくいったものだが、かたや「お金で幸せは買えない!!」というが、それはもしかして貧乏人のひがみかもしれない。幸せは買えないかもしれないけど、買わなくても幸せであるかもしれない。いずれにせよ金持ちになってみないと解らない。日頃、「お金が欲しい訳じゃない!!」なんていいカッコしていっているが、必要なお金がある前提でないとこんな余裕のあることはいえない。こんなときはお金持ちになってみたいって正直思う。別に贅沢したいとかじゃなくて、「金持ち喧嘩せず。」「お金で幸せは買えない!! は貧乏人のひがみ。」を検証してみたいと思うから。しょせん、僕はお金の呪縛から逃れることはできないのか?
喧嘩して血迷って、ケツの青いことをうだうだといってしまった。今日はそんなとこ。

1/28
「玄関式台」の天板(天板っていうのか?)仕上げて、脚を組み付ける。クランプかけて接着剤が乾燥する間に、ホームページの編集。普段使わん頭の部分を使うから、頭がこる。
今日はそれだけ?今日はそんなとこ。

1/29
「玄関式台」を現場合わせにいく、思ったよりうまく納まった。お母様も喜んでいただけた様子。
ホームページ用の素材の撮影を自宅ショールームでおこなった。ライティングとかの撮影機材があるわけではないので、太陽のご機嫌を見ながら。
イレギュラーでローテーブルを1台急遽制作することに、某日本酒メーカーの新製品のパンフレットの撮影にチョロっと使っていただけるそうで、デザイナーのかたが、雰囲気のいいテーブルを探していて、ネットで僕のテーブルを見てくれてご連絡をいただきました。とにかく7日までに撮影できるかたちにしなくては…。今日はそんなとこ。

1/30
「ローテーブル」の制作に入る。
天板に使う木を、ストックの中から選ぶ。山形でまとめて仕入れたケヤキの板があるのでそこから探す、2枚ひっかかるのがあったが、迷った末、三角っぽい面白い板を選んだ。メールでクライアント(なんかカッコいい表現!!)に確認し了解がでたので、作業にかかる。
まずは、木づくり。板を天板にする。幅広の板は僕とこの自動の機械にはかからないので、手動でやる。手動といっても、電動カンナは使うのだけど。
ねじれ、歪みを定規を当てて確認し、電動カンナで横ズリして平面に近付けていく。5mm強のねじれがある。削ったら定規を当てて確認し、また削る。その繰り返しで平面をつくる。このやり方だと手間はかかるが、たいがい広い一枚板のテーブルでも平面になる。
表が平面になったら、裏を削る。裏を削る時には、厚みをあわせて削る、これは木工の基本。表と同じように確認しながら削っていく。
とりあえず、天板にはなった。
毎度の事だけど、文字にすると簡単そうやな〜。今日はそんなとこ。

1/31
なんと、1月も終わってしまう。
バレンタインデーの企画で僕とカミさんの大好きなケーキショップのチョコレートをご紹介させていただこうと思い、何日か前にメールでその旨をお送りしていたのだが、ずっと返事がこなくて、あきらめて別の企画でいこうと思っていたところ、今朝、ふいにケーキショップのオーナーさんからお電話をいただいた。ずっと、お留守にされていて、メールをご覧になれなかったそうで、メールを読まれて、急いでいるだろうと、わざわざお電話してくださったそうだ。お店にお訪ねしてお話をさせていただくことになり、夕方、お店にお伺いしたのだが、オーナーさんは初めてお会いしたのだけれど、いつも食べているケーキの雰囲気を感じられるかたでした。こちらのはなしが、しどろもどろで、なかなかうまく伝えられなかったにもかかわらず、快く企画をご承認いただき今回の通信の発行にギリギリ間に合うことができました。そんな経緯で、今回のバレンタインデー思いつき企画が実現しました。どうぞ、ご利用ください。
おみやげにいただいた、この企画でもご紹介するトリュフ、編集中にいただきましたが、やっぱりシンプルで上品でおいしかったです。ますますファンになりました。今日はそんなとこ。<close>


■木の工房KAKU■
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