[diary]

ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して

「ふつうの木工家のふつうの日々」up-to-date >>

■2001/12/1〜

12/1
今日から12月です、今年も残り少なくなってまいりますが、気合いを入れてまいりましょう。
夕方、井本造園の井本さんがよってくれた。
赤ちゃんが生まれたお祝いに「風汰の椅子」をプレゼントさせてもらうことになっていたので、近くにきたときよってもらうように話していて、たまたま近くに来る機会ができたみたいだった。
二人目で、女の子らしい。上の子は、男の子で、僕の次男とおない歳だ。こんなことをいったら罰が当たりそうだが、うらやましい!!男の子と女の子の二人兄妹ってのは僕的には理想的やからね。なんせうちは、男二人兄弟だもんで。女の子欲しいと思うが、これだけは人の力でなんともならないし、実際どっちが生まれようと、無事に生まれたことのほうが重要だよね!!
あっ、ふと思ったが、ネタがタイムリーだけど意図的じゃないのよ!!
今日はそんなとこ。

12/2
きょうはおやすみだったが、午前中、材木屋の番犬の世話をしに工房に行ったら、自称ご近所の方というかたが来て、おが屑をわけてもらえないかと聞かれた、うちは木を切ったり、削ったりするのが仕事だから、そんなもんは捨てる程(最近は規制が厳しくなり、公然と燃やすわけにもいかず正直困る程でもあるが。)あるので、快くおわけするのであるが、ちょっと興味があって、なにに使うのか聞いてみると、カブト虫の幼虫を飼育するのに使うらしい。どうやら今年の夏にカブト虫のつがいを飼っていて、そのまま放っておいたら、虫がわいてきたので捨てようとしたところ、中で幼虫が孵っていたらしい。「何匹いました?」と僕、「3匹いました。」(うれしそうに)と彼、うれしそうな顔の割に少ないな〜と思った。なぜそう思ったかというと、一昨年前にうちでもそのような事があったからだ。僕の親父が孫(僕とこのチビとか)を喜ばそうとカブト虫を買ってきて同じような状況になり、そのときはなんと30匹以上いたのである。親父も喜び、孫にカブト虫が孵るところを見せてやろうと、飼育法を聞いてきてしばらく面倒見ていたのだが、結果は、ある日飼育箱に蟻の行列ができているのに気付いて見てみると全滅していたらしい。幼虫だからといって、放って置き過ぎてもだめで、土(腐葉土)を食べて糞をだすので、結構マメに土を替えてやらんといかんらしい、それを知らなかったのが敗因だった。
おが屑の彼には、あえてその話はしなかったが…。
カブト虫の幼虫にまつわる想い出話は、他にもあるのが、それはまた次の機会に…。今日はそんなとこ。

12/3
うちの上のチビがクリスマスプレゼントに綿菓子をつくるオモチャが欲しいといってるらしい。う〜ん、なんだかな〜
僕は、いまだかって、子供に、じゃみじゃみしたオモチャを買ってやった事がない、僕が買わなくても、誰かが買って与えるから、三日で遊ばなくなったオモチャが増えていく。だから、あえて買わない。
そもそも、子供がねだるオモチャなんてのは、三日で遊ばなくなって、おもちゃ箱がゴミ箱のようになっていく現実を経験上、嫌という程知っているから、おもちゃの選び方には慎重になる。だいたいサンタクロースは独りということになっているのに、クリスマスには、シックスポケット(お父さん、お母さん、両親のじいさん、ばあさんそれぞれの6人の懐という意味)からプレゼントが送られるのはおかしいじゃないか!!
世のお父さん、お母さん、子供が欲しがるから、喜ぶからという基準ではオモチャは買わない運動を今こそ始めようではないか!!
ということで、今日はそんなとこ。

12/4
きょう、12,345番目のカウントをHitされたかたから書込みをいただいた。画像の保存に失敗されたそうで、当選権の有無を心配されていたが、画像の保存は必要条件で、絶対条件ではないと思っている。当選の公正性を僕が確認する為にわかりやすいからで、基本的には、掲示板への書込みで宣言していただければよしと思っている。ただ、今回思ったのは、万が一の不正で複数人の書込みがあった場合、保存画像以外に確認する方法をもっていないということだ、ただし、この画像だってつくれないものでもないが…。
まあ、僕とこみたいな、ローカルサイトのカウンタープレゼントにそこまでする人はいないと思ってますので、ご心配なく。
そんな感じでどんどこさんご当選です。今日はそんなとこ。

12/5
現在進行中のダイニングチェアも、ようやく仮組調整まで辿り着いた。仮組すると実際のかたちが見える、これまでの、スケッチと図面と頭の中のイメージという仮説であったのがここに来て検証される。スケールモデルをつくって検討もするが、見る角度など微妙な点でやっぱり仮説だ。今回はいまのところ仮説通りにいってる。僕のデザインは基本的にシンプルな線で構成されているので、もともと実物をイメージしやすいのだが、角度のついたモノなどは、絵で描いたものより実物のほうが角度が緩くなる傾向があるので、その誤差の補正を図面上しておかないといけない。その辺の感覚は加工の技術というより、造型の技術になるのかな?
デザインから納品まで一人でやっていると、広く浅く(浅すぎては話にならないが…)の知識(技術)が必要になること多々ある。これじゃひとつの事すら身につかないのじゃないか?と不安になることも正直いって無くもない。ただ、今この規模(ひとりぼっち)でやっている以上は、これでベストを尽くしていく。「自分が何をつくりだしたいか?」という広い視野が大切で、仕事の規模に合わせて、自分に無いもの、できないことは、ヒトの力を借りてもいいじゃないか?と考えよう。
脈略がなくなったが、今日はそんなとこ。

12/6
ダイニングチェアの背板(背中を支える板)のアールを加工。
今回は、刃物の痕をアクセントで残すので、まず、テンプレート(型板)で墨線をひき、バンドソーで墨線ギリギリをカットする。四方反りカンナで鋸目を消しながら、かたちを整え、刃痕をつけていく。ただし、あまりしつこくならないように…。デザインがシンプルで直線が多いので、ちょっとアクセントをつけたいが、やり過ぎると、そこに目がいってしまうので適当にやる。
だんだん椅子らしくなったきた。今日はそんなとこ。

12/7
材木屋に営業にきてた若いヒトが、僕とこの作業場を覗いて驚いてた。なんせ、ボロボロの小さなプレハブ小屋で看板も上げてないもので、知らないヒトが見たら倉庫にしか見えないもんな〜。はじめは、何も知らずに挨拶だけしに来たらしいのだが、作業台の上にダイニングチェアの仮組したのを置いてあるのを見て表情が変わり、見せてほしいといわれた。話を聞くと、どうやら彼は椅子が好きらしく、会社の帰りなどにいろいろなところへ見に行ったりしているらしい。しばし椅子談義、ここ4〜5日よそのヒトとほとんど話をしていず、しかも、椅子好きのヒトだったので、すごく弾んでしまいました。大阪市内にお勤めの都会のヒトなので、昨今のインテリアブームで話題のお店なんかもよく行かれているようで、田舎モンの僕には刺激的でうれしかったです。
やっぱ看板は必要かも…。今日はそんなとこ。

12/8
チビ達の参加している育児サークルのクリスマス会のプレゼントをボランティア(こんな場合ボランティアっていうのか?)でつくることになってる。カミさんと「カスタネットみたいなのはどう?」なんて話をしていたのだが、朝、掃除をしていて、ふとアイディアが思い付いた。早速、試作してみると、結構いい感じになる。まだ音の出かたがいまいちだが、これは改善できそうだ。加工手間も少なく済みそう。
持ち帰って、カミさんにプレゼンしてみると、好評。
今回は、キーワード「カスタネット」と素材「小丸太」の組合せでアイディアを思い付いたのだが、アイディアなんていうと、発見や閃きの産物で特別なものと思われているようで、僕のような仕事をしていると、「よく色々思い付くわね〜。」なんて感心され恐縮するのだが、企画開発の分野ではアイディアの出しかたはひとつの技術で、アイディア捻出法というものは、本屋さんに行くとハウツー本が何冊もあるぐらいで、お鮨屋さんが、お鮨を握るのと同じようなこと(どんな例えや!!)なのである。
日常生活でも役立つ思考法もあったりして、ご興味あれば一読お薦めである。
でも一応技術なので、練習もしなくちゃね!!今日はそんなとこ。

12/9
僕の住んでる地区の自治会のもちつき大会があり、チビ達と一緒に遊びにいったのだが、想像以上に人出があってビックリ!!
ここは25年前の新興住宅地で当時ニュータウンと呼ばれていたのだが、近年は僕ら子供世代が独立分離し、残った親世代の高齢化と住宅の老朽化が進み、ヒト(特に小さい子供)の姿が少なくなっていたのだが、チビ達のサークルの話など最近の様子を聞くと、若い世帯が戻ってきたり、新しく入ってきたりと結構ちゃんと世代交代が進んでいるようだ。
今日のもちつき大会の人出も、自治会の主催という事で、年輩のかたのほうが多いのだが、そんななかでも若い世帯や、子供達の姿が予想外に見られたところにその兆候が表れているのかな?
と前向きに分析してみた。今日はそんなとこ。

12/10
ダイニングチェアの部材の加工も終わり、組立てにはいるが、椅子のような複雑な形状のモノは組立てるとカンナが通りにくい箇所が多いので、組立前にあらかた仕上をかける。
水引き(部材に軽く水を含ませることで、プレナーのナイフマークや毛羽、へこみを起こすこと)は土曜日にしておいた。カンナの刃を研ぎ、台の調子を整え削る。
僕が上仕込(仕上カンナ)に使っているのは、三軒茶屋の名店土田さんで買った新潟三条の寸六(刃幅が一寸六分の平台カンナ)と兵庫三木の鍛冶高田さんの二寸の二丁がメイン、さんちゃの土田さんへは神奈川県平塚の技術校に通っていたとき、無謀にも初めてのカンナを買いにいった。僕は弘法じゃないので筆に頼ろうと思い、しかもその筆は、ほぼ死ぬまで使い続ける事ができるからそこそこのモノが欲しい、しかし悲しいかな、僕はその筆を選ぶ目を持っていなかった。そこで、名の通ったお店で買う事にしたのだ。お店にいたのは、土田一郎氏の息子さんだが、息子さんのほうも「手作り木工事典」に手道具のエッセイを連載をされているヒトで、僕らが技術校生で初めてカンナを買いにきた旨を話すと、色々とお話を聞かせてくれ、この寸六を出してくれた。カンナによくある仰々しい名が打っていない、裏(刃表側)に小さく打ってあるのを見せてくれた。ろくすっぽ見る目の無い僕らにも、その品のよさを感じる事ができた。
買って帰ったが、結局、技術校在学中はおろさなかった、なんかもったいなくって。早く使いたくて、うずうずしていたけど…。ある程度カンナも使えるようになり、このカンナをはじめて仕込んで使ったとき、この刃物のよさはすぐ感じ取れた。切れるって感じが違った。これはもう言葉では説明できない。それ以降、仕上にはこれを使っている。
のち、初めてのノミも土田さんで揃えた。それはすぐ使った。理由は別にない。
技術校修了後、こっち(大阪)にきて、いい刃物屋さんとなかなかめぐり合えず、いいものが欲しいときは上京の機会を見て、土田さんへいっていたのだが、ある日、三木の鍛冶高田さんに出会ってから、高田さんの刃物を使わせてもらっている。その話はまたの機会に…。
道具の話になると長くなるので、今日はそんなとこ。

12/11
カンナ仕上げした部材の素地研摩する。素地研摩というのは、塗装仕上げの下地をつくる作業のことで、そもそもどうして塗装するかというと、僕の場合は、最低限の汚れ止めと美装(お化粧)の為としている。広葉樹の木の色は、濡れ色といって水分を含んだ状態の色のほうが樹木本来の色がでて美しいとされ(僕も濡れ色派)、その濡れ色を再現するのに浸透硬化するクリアー系の塗料(ラッカー、ウレタン、ワックス、オイル等)で塗装する(のだったと思う…)。僕の場合は植物オイル、ワックス系の「オスモ社」のウッドワックスを主に使っている。ちなみに塗装に使う亜麻煮油等のオイルは硬化するオイルで、ベタベタしなくなるのは乾燥というが細かい事をいえば硬化といった方が正しい(らしい…)。
小型の電動サンダーに180番のサンドペーパーを貼り(裏が粘着になってるやつ、3Mのを使ってます。)木地を整える、カンナ掛けがヘタッピーなのでカンナまくらができてるので、そういったところを見のがさないように、確認しながら。
さあ、組み立て。今日はそんなとこ。

12/12
子供達のクリスマス会のプレゼントにカスタネットをつくる話は先日書いたけど、その材料のヒノキの小丸太を15mm位の厚みに輪切りにしたものを、ちょっと乾燥させようと、ストーブの近くに積んでおいたら、割れる、割れる、芯持ちなので当たり前なんだけど、あまりに教科書通りで、木材工学(そんなんあるんか?あったはずです。)の教材になりそうな感じ。木材って年輪の円周に沿った方向の収縮比が一番高いので、円グラフの98%みたいになかたちにきれいに割れが入っている。
実は、加工の時、割れを逃げたかったので、どこが割れるか見るために乾燥させ、わざと割った。
大工さんは芯持ち材を柱などに使うとき、隠れる面に背割りをいれて、割れを逃がす。僕の場合は、丸太のかたちをそのまま使いたいので、自然に割れてもらった。
どちらにせよ、木に逆らっちゃいけない。今日はそんなとこ。

12/13
珍しく材木屋の仕事が忙しくてばたばたとしていた、例のカスタネットが明日必要で今日一日でつくらなくてはいけなくなり焦っていたが、結局、手をつけられたのが夕方になってからだった。
作業としては穴あけと、研磨が主で、接着組み立てが無いぶん手間がかからないのだが、加工終了したときには10時になっていた。丸太のカットを木取り用横切り鋸で事前にやっていたのだが、その刃が切れてなくて木口がささくれていたので、その研磨に手間どってしまった、木口は硬いので荒めのサンドペーパーから研削しはじめ、番手を段階的に細かくしていくので、そこに時間をとられた。
部材をうちに持って帰ってカミさんにゴムを通して組み立ててもらって、22個並べたら意外に可愛くて満足。
余分につくっていたのだが、つくってる途中で、カミさんからTELがあって、2個追加になってしまい、結局1個しか余分にできなかった。
1個ぐらい残していてもしょうがないので、唐突ですが、このおバカな日記をお読みくださっている奇特(行いのすぐれていること 講談社現代実用辞典より)なあなたのなかから、先着一名の方にプレゼントいたします。ご希望の方(いるのか?)は「カスタネット希望」と掲示板に書込んで下さい、一番お早い書込みの方をご当選とさせていただきます。一足遅かったらごめんなさい。
ただ、遊びの本気(本気の遊び?)でつくったモノなので、そんなたいしたものじゃありません。けど、僕個人的には結構気に入ってます。
[こんなのです >>]

12/14
ダイニングチェアの組立て、前後の脚同士は一昨日組み立てておいたので、前後の脚部を貫でつなぐ。
接着剤はコニシのCH18を使っている。よくある普通の白い木工ボンドで酢酸ビニルエマルジョンといって、簡単にいうと酢酸ビニルを水でといたもの(らしい…)。水分の揮発(乾燥)で硬化し、有機系溶剤(シンナー等)、シックハウスの原因とされるホルマリンを使用していないので、まあまあ通常使用する分には問題ないと思って使ってます。ただ、厳密にいえば、メーカーでの製造行程、工房での作業行程ではみ出た接着剤を拭き取った際の廃水など、環境に対する配慮といった点では、問題がないとは言い切れませんが…。
ついでに書いておきますと、ちょっと調べたところシックハウスの原因のひとつとされるホルムアルデヒド(ホルマリン)とは、合板やビニルクロス等の接着に使われるユリアメラミン系接着剤の原料として使用されていて、常温で気化する無色刺激臭の化学物質なので、これらの建材からの放散が室内空気汚染をもたらすと考えられているそうです。
いつものことながら、何の話をしているのやら。きょうはそんなとこ。
ちなみにまだカスタネット残ってます、何のことかわからない方は、昨日の日記を…。

12/15
夜、工房家具世界の永井さんと忘年会をした、永井さんとこの工房は僕の住んでる町の隣の市にある。
二人ともそんなにお酒は飲まないのに、なんか随分盛上がった。永井さんのほうが三つ年輩で、仕事も長くされているので、さすがと思う語りを聞かせてくれた。
お互いに普段、木工やデザインの話をする相手がいないので、まさに水を得た魚状態。(この例えは正しいのか?)
久しぶりに楽しかった。
永井さん、来年は東京進出ですよ!!今日はそんなとこ。

12/16
朝から犬の世話をしに家族みんなでアトリエへ、組み上がったダイニングチェアをカミさんに見てもらった。
なかなか好評、ちょっとホッとした。
うちのカミさんって、デザインの学校で知り合ってからの付き合いで、横浜生まれの横浜育ち、生っ粋のハマっ子だ。僕みたいな田舎育ちと違い、都会育ちのヒトでライフスタイルのセンスがいい(良いというか、自然で無理してないっていう感じ)ので、工房のアドバイザー的な役割をしてもらいたいのだけど、今、本人は主婦業と子育て(これは僕が希望して)に手一杯なので、デザインとか、制作の途中にチラッと見せたり、話したりして意見を聞いたりする程度なのだけど、結構チクッと刺されることがあって刺激的だ。
トップページのクリスマスの写真は、彼女が自宅ショールームにレイアウトしたものだ。僕がやったらああならない。
そこがいい。今日はそんなとこ。

12/17
ダイニングチェアの座面をつくる。クスノキの板を2枚並べ、お客さまのご希望で接着剤を使って矧がない。
1枚の長い板から、椅子を並べたとき木の耳が揃う(流れるともいいます)ように木取り、木づくりする。
クスノキを加工すると、アトリエ中が樟脳のにおいで一杯になる(香りというよりにおい)。狭いから半端ではない、鼻詰りも一発で治るぐらいの勢い。
当たりのやわらかい木なので、体が直接触れる座面には向いてるかな?
師走でばたばたしてるので、
短いけれど、今日はそんなとこ。

12/18
今日はイレギュラーでクリスマスプレゼント用に依頼されていた、チョーカーをつくった。デザインは、先方のご希望でカエデの葉をモチーフに新たに起こした。材は前にライティングビューローをつくったときのトチの縮杢の半端を取っておいたのを使う。この木の杢はサイズ35mm×50mmの大きさでも十分きれい。
原画をプリントアウトし材に貼り、バンドソーでカットする。スクローラー(電動糸鋸、ミシン等呼び方いろいろ)があればいいのだが、あんまり使わないので持っていない。
電動サンダーで大まかにかたちをつくり、切り出し小刀、NTドレッサー等の手道具で仕上げていく。普段つくっているものと較べるとモノが小さいのでちょっと苦戦するが、なんとか造型し、イボタ蝋で仕上げる。
木製ペンダントヘッドは完成、予想通り縮み杢がきれい。黒い丸革ヒモに金具はシルバーとパーツにもこだわって。ヘッドを吊るパーツに既製で気に入ったものがなかったので、シルバーワイヤーでつくってみた。次回はアートクレイシルバーに挑戦か?(何やってんネン!!)
さあ、問題は、お客さまに気に入っていただけるかどうか?
[こんなのです >>]
こんな感じで、「いろんなモノ」つくってます。今日はそんなとこ。

12/19
ダイニングチェアの座面を座ぐりする。座ぐりというのは座面を丸く彫り込むことでおしりへのあたりが良くなるようにすること。
昇降盤にカッターを取付け荒取りする。昇降盤というのは木工機械のなかでも使用頻度が高く、危険度も高いといわれている。ただ木を切るだけでなく、ほぞ取り、溝切り、しゃくり(欠き取り)ほか、治具をつくって複雑な加工等、うちのような専用の機械を持てないところではまさに大活躍なのだが、定盤から丸鋸の刃がぐるぐる回って顔を出しているという原始的な機械で、一応、法律で決められた安全装置の様なものはあるのだが、いろんな加工をする為にそれらをはずさなければならなくなることも多く、自己責任の伴うことが多い。何がどうなると危険かということを考えること、恐さを知っていることが大事かと思う。それによって、起こりうるリスクを回避できることが少なからずある。これって、いろんな道具、機械に共通して言えることかな。
また脈略なくなった!! きょうはそんなとこ。

12/20
ようやく完成、あとは塗装。
ずいぶんちんたら仕事してると思われるとなんなので、言い訳させていただきますと、僕はこれ(木工)だけを一日中できる訳ではないのです。どういうことかと言いますと、僕のような名もない駆出しの木工家と言うのは、なかなかカミさんとチビ二人を食わしていけるほどモノが売れないもので、しかたがないので、材木屋の手伝いをして取りあえず食い扶持だけはなんとかしているという、おはずかしい状況なのです。子供預けて、カミさん働かせろ!!という声も聞こえてきそうですが、僕の方針としては、幼児期は親子(家族)の関係をつくりはじめる大切な時期なので、チビを保育所に預けるならば、この状況を受け入れるほうがよしと思っています。
ご注文いただいたお客さまの身になると、せっかくオーダーしたものだから一日も早く出来上がりが見てみたいとお思いでしょうから、そのことを思うと時々もどかしくもなり、「自分ひとりだったらなんとかなったのに」なんて身勝手なことを思ったりしてしまい、今の自分は家族も含めての自分だと言い聞かせたりすることもたまにあったりして、未熟な自分に反省しきりです。
言い訳しとらんと、がんばらないかん。今日はそんなとこ。

12/21
なんだかんだと云ってるうちに、今年も残り10日となっていた。(今月はこんな書き出しばっか。)
ダイニングチェアを塗装するのに、今日は朝から雨で一日中寒くて、アトリエの中は雨風しのげるだけで、室温は外と変わらない。あんまり寒いと塗料も乾燥しにくくなるので、ストーブを焚いて室温を上げる。上げるいっても、建物の構造上、あったかいとこまでいかないが…。アトリエの中は狭いので、作業中、ストーブ焚くことはほとんど無いが、今日は、材木屋の締め日の請求処理とか、事務所仕事があるのでアトリエで作業はせず、しかも明日納品のお約束なので、確実に乾燥させる為、ストーブを焚いた。
この椅子は、あっさりめに仕上げたいので、オスモ社のウッドワックス/エクストラクリアーの一回塗り、これだと浅い濡れ色でほんとあっさりという感じで仕上がる。[こんなのです >>]
明日は朝から尼崎まで納品、喜んでもらえるかな?今日はそんなとこ。<close>


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