[シンプルチェア]


この椅子は、幼児用の椅子である「風汰の椅子」のイメージで通常のサイズの椅子を制作するというオーダーに対して制作したモノです。

なんだ、そのまんま大きくしただけじゃないの!?という声も聞こえてきそうなぐらい、まんまなわけですが…。
とはいえ見ての通り、もとの椅子をそのまま大きくしても、バランス的なこと、とくに座り加減に関係する座と背もたれの関係性がしっくりときません。
そこで、この椅子の背もたれの位置は、一般的に規格とされている位置より若干低めにしています。
これは、背板の曲面の頂点が骨盤をサポートすることで、日本人的な良い姿勢で座ることができる位置になっています。
日本人的なよい姿勢というのも、曖昧な表現ですが、正座をした時の、おへそを少し前につき出した感じで、内蔵を圧迫しない姿勢といえば、イメージが伝わるのではないでしょうか。

椅子の元風景ともいえそうなオーソドックスなカタチであるが故の難しさです。そういうちょっとしたことでしか差別化のしようが見つからない掟破りな、ほんとうにただの木の椅子なんです。



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