[トチ縮み杢]
板目写真
<板目>

トチの縮み杢です。
巨木が自重により圧縮されたものが、積年でしわの様になり、このような杢になるそうです。(他にも諸説さまざまあります。)
木の工房KAKUでは、無垢の素材として木を使っているのであまり杢がどうこうということに対し、強く固執するつもりもありませんが、実際、目の当たりにするとやはり美しいですし、その成り立ちに人の手の届かない自然の奥深さを感じます。
この木は、ほんとうにたまたま入手する機会があったのですが、実際、加工する段には、予想以上に気を使わされました。
というのは、材としての性質上、逆目、木口、倣い目が順に並んでいる訳ですから、へたに切れてないプレナーで削ろうものなら簡単に逆目を掘ってしまい、折角の材をダメにしてしまいます。
それでも手ガンナで仕上げたときの美しさは、ありきたりな表現ですが、筆舌尽くしがたい、実際その眼で見ていただく意外に伝えようがない、摩訶不思議な模様が浮き出ます。
やはりこういう希少な材は、手仕事での加工を中心とした工芸品のように、より手間をかけられる仕事に向いている材だと感じます。
その希少性に比例し、密につくり込まれた中にこそ活きる、そんな風に思います。


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