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												 モノづくりをしていると、ヒトが何気なく見過ごしているものでも視点を変えて見ることで、思わぬ変身をするということがたまにあります。 
													この節のペンダントもそういった経緯で生まれました。 
													 
													木の工房KAKUの母体(というか実家なのですが…)が材木業を営んでいるのですが、ここで扱っている材木がいわゆる建築材とは異なり、土木工事に使われる木杭などの材木を扱う一風変わった材木屋なのです。 
													ここで唐松の小丸太を杭に加工しているのですが、その行程で出っ張って邪魔になる節を切り落とします。 
													切り落とされた節は、当たり前のように木っ端といっしょに処分されてしまいまうのですが…。 
													 
													ある日、その切り落とし(写真2)を見た時、そのカタチの面白さと節の切断面の年輪模様のイメージが頭の中で結びつき、なんかなりそうな気がして、ひとつ拾って試しにざっと削ってみました。(写真3) 
													すると思った以上に、仕事柄いろんな木工品をみている中で、たぶん今まで見たことのないようなカタチが現われてきました。 
													オオッ!!と思い、綺麗に磨き上げてみると、木口面の硬さと相まってなんか独特の雰囲気に仕上がりました。 
													嬉しくなって、いろんなヒトに見せてもなかなか好評で、これが何からできてるのか、わかる方はほとんどいませんでした。 
													 
													ただ、磨きあげるのに大きさの割に手間がかかってしまうというのがたまに傷といったところですが、捨てる神あれば、拾う神ありとはよくいったものです。 
													モノづくりの面白さはこういうところにもあると思います。 
												 
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