[トチ/栃:トチノキ科:広葉樹/散孔材]
ケヤキ板目写真
<板目>
ケヤキ写真
<柾目>

この木は私個人的に、かなり好きな木です。
思えばちょっと面白い仕事をした時には、この木を使っているときが多いです。
色の白い優しい雰囲気を持っていて、材も軟らかく、刃の当たりもやさしく、鉋のかかりが良く、昔から「栃の絹肌」と言うらしいです。(絹肌自体を最近手にする機会が少ないので、この例えも、例えたらなくなりつつあるのでは?)
しいて言えば、女性的な感じかな。(こういう例えかたも、へたをすると、セクハラとか、性差別とか言われかねない。)
じぶんちショールームで普段使っている一枚板のテーブルもこのトチノキなので、愛着もあり余計にそう思うのかも知れません。毎食(朝晩だが…)このテーブルで食事をするのですが、飽きたりする気配がありません。疲れて帰っても、この前に座りお茶を飲むと本当にほっとします、家族が揃うとよりいきいきするような気もします。これは木のテーブルに限らず、どんなテーブルでも日常にあれば同じなのでしょうか?私にはこの木のテーブルが持つ魅力のような気がしてなりません。
このトチノキの中でも「縮み杢」といって木目に直交してキラキラと波を打って立体的に見えるような木目をしたものがあり、それは、初めて目にされたら、「なんなんだ、どうなっているんだこれ!?」ってほんとうに思うような不思議な木目です。一度、その「縮み杢」の見事な板を使って、ライティングビューローをつくったことがありますが、私自身、そんな見事な杢を見るのは初めてで、まさに「なんなんだ、どうなっているんだこれ!?」って感じでした。ほんのちいさな端材も捨てるに忍びなく、それを取っておいたものでペンダントヘッドや、携帯ストラップなどのアクセサリーを制作しましたが、そんなちいさなものでも、この杢がハッキリと表われて、なんとも不思議な味を醸し出していました。

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