ルーズベルト・ロッジ  ステージコーチ・ライド
 タワー・フォール  その他

タワー・ルーズベルト

公園北東入口 Northeast Entrance からの道路がアッパー・ループと交わる交差点(三叉路)がタワー・ルーズベルト Tower-Roosevwlt だ。 ここには後述のルーズベルト・ロッジ、ルーズベルト・ロッジ・コラールの他にガス・ステーションがある。

Roosevelt Lodgeルーズベルト・ロッジ

ルーズベルト・ロッジはタワー・ルーズベルトの三叉路の南側に位置し、公園北東入口からはその三叉路をまっすぐ直進する。三叉路に面し右写真のゲートがあるので間違えることは無い。
ルーズベルト・ロッジが建てられる以前には、このあたりにアンクル・ジョン・ヤンシー John Yancy という初期イエローストーンの起業家が1884年に建てたプレザント・バレー・ホテル Pleasant Valley Hotel があった。 ここは公園の中にありながら、モンタナ州のクーク・シティー Cooke City からガーディナー方面へ旅する坑夫、探鉱者や運送業者からの利益を得ることがヤンシーの目的だった。 このホテルはしかし1906年に焼失する。
1903年4月にセオドア・ルーズベルト Theodore Roosevelt 大統領がこの地でキャンプをしている。 その間大統領はイエローストーン・リバーでのフィッシングや野生生物の観察に時間の大半を費やした。 この26代大統領の名前にちなみ、この地はルーズベルトと呼ばれることとなった。 1906年にはルーズベルト・テント・キャンプという、木の床にテントを張った施設が出来ている。
ルーズベルト・ロッジは1919年に建設が始まり、翌1920年に完成した質朴なログ・ハウスだ。 分厚い木製のドアーを押して中に入ってみる。 内部は壁で仕切られていない広く薄暗い空間がひとつあるだけだ。 右側がレストランとなっており、左側ではスーベニアを売っている。 左手億にはレスト・ルームへの入口があり、ここはこのあたりで唯一の公衆水洗便所だ。 このロッジもアムファック Am-fac の経営だが、このアムファックの良いところはホテルの中のトイレをいやな顔をせずに使わせてくれることだ。
このロッジを中心にラフライダー・キャビン Roughrider Cabin と呼ばれる木をくべるストーブで暖房し、トイレさえないキャビン($46.00)と、プロパン・ガスのヒーターとプライベート・バス付きのフロンティアー・キャビン($84.00)が点在する。 ここでは泊まらなかったので、これらのキャビンの内部については情報が無い。
ロッジとは別に、スーベニア・ショップがある。

タワー・フォール

ルーズベルト・ロッジからキャニオン・ビレッジの方向へ向うと程なく左側にイエローストーンのグランド・キャニオン(下写真)が見えてくる。 面白いことにその峡谷の向こう側の崖の上部が木の柵が規則正しく並べられているように見える。 これは溶岩流が冷却すする過程で形成された六角形の柱状の玄武岩の層で、たかさは7.6m程あると言うことだ。
まもなく同じく左側、谷のこちら側に細長くとがった火山岩が何本か見えてきて(下左写真は反対側から取ったものだが、その岩の形状が分かっていただけるだろう。)、すぐその先にジェネラル・ストアと駐車場が左側に現れる。 駐車場は道路に沿って細長くせまい。 シーズン中は込み合っていてタイミングが悪いとなかなか駐車できない。
"Arizona" Green Teaここのジェネラル・ストアには以前コロラドで見つけ気に入った「アリゾナ」ブランドの緑茶(写真左)も売られていた。 これには朝鮮人参と蜂蜜が入っている。 591mlで1ドルちょっとなので、だまされたと思って試していただきたい。
さてそのジェネラル・ストア脇のほぼ平坦なトレイルを100mほど歩いていくとタワーフォールの見晴台だ。 林立する幻想的な尖塔の間から、132フィート(約40m)下の滝壷へとかなりの水量で落下する。 下左の写真はここからのものだ。 

Tower Fall その見晴台の少し手前から滝壷へと下るトレイルがある。 往復で1マイル(1.6km)ほどの距離だがその高度さは300フィート(90m)程ある。 つづれ折れの坂道を下りきったところが三叉路になっていて、左側に行くと滝壷に至る。 あたり一面に滝壷から舞い上がる水蒸気が漂い、ひんやりとする。 この滝壷は落下する水により岩が削られ、滝の裏側に空間が出来ている。 これをハンギング・ヴァレー Hanging Valley と呼ぶ。 この滝を落ちてきた水はイエローストーン・リバーに合流する。
先程の三叉路を右側に下へ下りていくと、イエローストーン・リバーに達する。 ここにはかなり広い河原もあり、水遊びをしながら一休みするのも良いだろう。 ここからキャニオンを見ると、峡谷の壁面が正に黄色の岩からなっていることが良く分かる。
Yellowstone River

ステージ・コーチ・ライド

ルーズベルト・ロッジからタワー・フォール、キャニオン・ヴィレッジ方面にものの数百メートル向かった右側に駐車場とその奥に小さなログ・ハウスがあるが、ここがステージ・コーチの出発点ルーズベルト・ロッジ・コラール Roosevelt Lodge corrals だ。
ここからホースバック・トレイル・ライド(1時間ライド:$23.50、2時間ライド:435.50)、ステージコーチ・ライド(大人:$6.75、子供(2-11):$5.50)そしてオールド・ウェスト・クックアウト(ホースバック1時間コース: 大人$42.00、子供$32.00 ホースバック2時間コース: 大人$52.00、子供$42.00 ワゴン: 大人$32.00、子供$20.00)が楽しめる。 なお上記の料金は2001年夏、税別。
私達の乗ったステージコーチ・ライドは10:30、11:30、13:30、14:30、および15:30の一日5回行われる。 しかし雨がサンダー・ストームの後ではたとえ雨が上がっていてもキャンセルされることが多いようで、最初にここを訪れたときは15:30分の最後のライド出発後で、2回目はサンダー・ストームのためキャンセル。 3度目にして満席のところ粘って乗せてもらった。
遠慮して最後に乗り_もうとしたところ、何と上に乗って良いと言うことになった。 約20分草原の中のわだちに沿って走り、10分間ほど駅馬車についての説明があり、また参加者自身のカメラやビデオで記念の写真を撮ってくれる(上写真)。 そして同じ道を引き返すのだが、説明中にぽつぽつと雨が振り出したかと思うと、それは雹に変わり、しかも鶉の卵大、痛いやら寒いやら。
なお「地球の歩き方」に写真の乗っている変な形の黄色い幌馬車?はワゴンと呼ばれ、夕方5時半(2001年度は8月19日から4時半発)のクックアウトのみで、予約が必要とされる。

その他

タワー・ルーズベルトからマンモスの方へ1.5マイルほど行ったところの左側にペトリファイド・トゥリー Petrified Tree への分岐点がある。 レッドウッドの大木が約5,000万年前に火山灰で覆われて化石となったものだ。 その降灰の量とスピードがおびただしいものであったのだろう腐敗は最小に保たれ、また地下水が高濃度のシリカを含んでいたらしく、それが硬化を助けたという。 なおここは見落としてしまった。