私が「ボラカイ」と言う名前をはじめて耳にしたのは2001年5月初め、フィリッピン、インドそして日本の3国でテレ・コンファレンスをやっている時だった。 他の2人は英語が母国語に近い連中だが、英語力の劣る私にはテレ・コンファレンスで自分の意見を正確に相手に伝えることは難しい。 そのことを他の2名も感じたのであろう、たまたま5月中旬にマニラで別の会議があり3人ともそれに参加するため、それでは週末にどこかで集まって、フェース・トゥー・フェースの会議でもしようかと言うことになった。 その時フィリッピン人の同僚が「俺が良いところを知っている。 ボラカイという島なんだが、俺の方で全てアレンジするからぜひボラカイでやろう。」と提案し、私もボラカイがどこにあるのか、どんなところか全く分からない状態で、賛成してしまったのだった。
早速地球の歩き方「フィリッピン」を購入して、ボラカイの項を見ると「・・・ボートは直接ビーチに着く。 このとき必ず濡れるので・・・」とあり、大変なところに行くことに合意してしまったと悔やんだが後の祭であった。 

Fridays Resort Boracay
 ボラカイ島  ホワイト・ビーチ
 ボラカイ島へ  レストラン
 フライデーズ・リゾート  みやげ物
 ボラカイ島一周クールーズ  その他の情報

ボラカイ島 Boracay Island

フィリッピンは7,000を越える島々からなり、大きく分けて北に首都メトロ・マニラのあるルソン島 Luzon Is.、南にミンダナオ島 Mindanao Is.、そしてその間にセブ島 Cebu Is.、レイテ島 Leyte Is.、サマール島 Samar Is.、ネグロス島 Negros Is.、パナイ島 Panay Is. 島などからなるビサヤ諸島 Visayan Islands からなる。
ボラカイ島はビサヤ諸島に属すパナイ島の北に位置する長辺約8km短辺1〜3kmの小島だ。 島の西側のホワイ・ビーチ White Beach は4kmものまさにパウダー・サンドとも言うべき最上のビーチが延々と続く。 欧米人のビーチ通の間ではすばらしいビーチを持つ素朴な島として古くから知られていたようだが、近年急速に開発が進み年末年始などは日本人であふれると言う。
そのホワイト・ビーチ沿いのビーチ通りには1泊100ドルを越える快適なリゾートや1泊500円くらいで泊まれる安宿、レストラン、土産物屋が並ぶ。 その東側にはメイン・ロード Main Rd. が通っているがかなりのでこぼこ道だ。 島内では建設用などどうしても必要な自動車以外は自動車の使用が認められていないという。 例外はオートバイの脇に乗客用の座席をつけたトライシクルだけだ。 前席は前向きで詰めれば3人、後席は横向きに2列4人くらいは何とか乗れる。 これがメイン・ロード、と言っても幅3〜4mのでこぼこ道を疾駆する。 必死でつかまっていても頭をぶつけてしまう。 私は一度乗って懲り、次からはかなりの距離でもビーチ通りをウインドー・ショッピングをするか、ビーチを歩くことにした。

ボラカイ島へ

マニラからボラカイ島へは2通りの経路が考えられる。 ボラカイ島には空港がないので、いづれの場合にもパナイ島へまず飛ぶことになる。 まず1つ目の経路はフィリッピン航空等を利用してカリボ Kalibo へ飛び、エアコン付のバスで約1時間、カティクランからボートに乗るルートである。 もう一つはエイジアン・スピリット、セ・エアー等でカティクラン Caticlan へ飛ぶルートだ。 フィリッピン側で準備してくれていたのは後者のルートだった。
Asian Spirit 889 at Caticlanボラカイ島に行くにあたってまず心配になったのがスーツ・ケースだ。 ドライド・マンゴーで重くなったスーツ・ケースを頭上に掲げて海の中を歩くなんてとっても出来ない。 波でも荒くてひっくり返ったらいい笑い者だ。 そこでスーツ・ケースはマカティーのホテルに預け、身の回りのものをナップ・ザックにつめ、スニーカーにショート・パンツと言ういでたちでマニラの国内線ターミナルに向った。 8時発のエイジアン・スピリット Asian Spirit 889便に乗るのにホテルでは5時半のホテル・タクシーを用意してくれていた。 何と5時50分には国内線ターミナルに着いてしまい、6時にカウンターが開くと同時に窓際の席を確保した。 5時半の出発はやはり大げさだったが、7時に着いた仲間はすでに889便の登場受付は終了となっており次の便に搭乗することになってしまったので、早めにチェック・インするのが正解のようだ。 フィリッピン航空以外の国内線各社が使っているというこの国内線ターミナルだが、カウンター前には両替所とコーヒー・カウンターはあるがベンチがない。 セキュリティー・チェックを済ませ待合室に入ると椅子席があるし、セルフ・サービスのスナック売り場やレスト・ルームもある。
889便は何と7時半には離陸した。 使用機材は De Havilland の Dash-7 で、通路の左右に2席づつ合計48席、機内ではストローの刺しにくい紙パックの人造ジュースとスナックのサービスがあった。 約1時間の快適な飛行の後、カティクラン空港に着いた。
Katiclan Airport空港には私達の泊まるリゾートの職員が宿泊客の氏名を表示したプラカードを掲げて迎えに来ていた(左写真)。 その職員の指示にしたがってトライシクルに乗りこみ、約5分でカティクランの船着場に着く。
ここには宿泊先のリゾートのボートが待機していた。 ボラカイ島に上陸するときにはだしになるのかと思っていたら、ここでもはだしにならなければならなかった(右写真)。 したがってボラカイに行くときは飛行機に乗る前にショート・パンツに着替え、素足にサンダルと言ういでたちが最善だ。
パナイ島とボラカイ島との間はわずかに数百メートルであるが、私達の泊まるフラーデーズ・リゾートはホワイト・ビーチの最北端に位置し、リゾートの快速艇でも20分余りかかった。 バンカボートはその細長い船体にもかかわらず、その両側に翼のように突き出したバランスを取るための丸太状のアウトリガーのおかげでバランスが良く、すばらしい海の色を満喫できる。
ホワイト・ビーチは遠浅のため、ボートはかなり波打ち際から離れたところまでしか行けない。 再び靴を脱いで左下写真のように上陸ということになる。 ここにはウエルカム・ドリンクを持ったスタッフが特製のドリンクを持って待っていた(右下写真)。 荷物はと言うと、下中央の写真のようにホテル・スタッフが頭上に掲げホテルまで運んでくれ、私の心配は取り越し苦労であったことがわかった。 ただしホテルの予約無しにボラカイ島を訪れる場合や、トランスポーテーション・サービスの無いホテルへ行く場合には、自分で荷物を運ぶはめになるかもしれない。

Landing to Boracay Island Hotel staffs carry baggages. Welcome Drink Service

フライデーズ・リゾート Fridays Resort

フライデーズはホワイト・ビーチの北端に位置するリゾートだ。 こDelux Roomのホーム・ページの最初に掲げた写真がフライデーズのレストランから海側を眺めた写真だが、きのこ型のパラソルに象徴されるコテージが33あり、そのうちの17はプレミア・ルームと呼ばれ、ビーチに近い場所に位置している他、コーヒー・メーカーが備え付けられていたりウエルカム.フルーツ・バスケットが付いていたりする。 その他の16あるデラックス・ルームはプレミア・ルームより奥まったところにあり、部屋の広さが狭いものもある。 私の泊まったのはデラックス・ルームであったが、ダブル・ベッドとシングル・ベッド、それにシャワー、トイレ、ケーブルTV、電話、エアコンのついた快適な部屋であった。 ちなみにルーム・レートは次の通りである。  この料金は大人2名までのもので、カティクラン−リゾート間の往復のトランスポーテーションの費用が含まれ、クリスマス、新年、イースター等のピーク・シーズンには25ドルのサーチャージがかかる。

Room Type Low Season
Jun. 16 - Nov. 15
High Season
Nov. 16 - Jun. 15
Premier US$145.00 US$170.00
Delux US$120.00 US$145.00
Extra Person US$30.00 US$30.00
このリゾートでの楽しみは何と行っても、パウダーサンドの海岸だが、その他のマリーン・スポーツも安価で楽しめる。 例えば私達の利用したアラウンド・ジ・アイランド・トゥアー Around the Island Tour は3時間で800ペソ、これは4名までの料金で、1人増えるごとに100ペソ加算される。 スノーケリングも3時間で800ペソ、それにスノーケル・レンタルが1人100ペソだ。
もう一つ忘れていかないのはマッサージ。 ビーチ・マッサージは40〜50分で400ペソだった。

At the White Beach Fridays' Restaurant
右上の写真はここのレストランのランチ・バフェーであるが、日本人の口に非常によく合うものがたくさん取り揃えてあった。 おそらく年末年始等、日本人が大挙して押しかけるため味付けも日本人向けになっているのではあるまいか。 ただし400ペソは高いと同行のアメリカ人が文句を言っていた。 なお、このレストランでは夜8時からエンターテインメントがある。
フライデーズのURLは次の通りであり、このサイトから予約も可能だ。 http://www.fridaysboracay.com

ボラカイ島一周クールーズ  Around the Island Tour

午後3時近くからアラウンド・ジ・アイランド・ツアーと言うのをボートを1隻チャーターして行った。 リゾートを出発したリゾートのバンカボートは反時計方向に島を回り始めた。 丁度Swinning during the tourホワイト・ビーチの反対側あたりで船は停泊し、子供たちを先頭に救命胴着をつけすばらしく透き通った海に入った。
クリスタル・コーブのある島に上陸することにし、1人75ペソを払って入場したが、ホワイト・ビーチとは大違いの大き目のとがった砂の砂浜と探勝路は履き物を持ってこなかった私には大変な苦痛だった。 第一の洞窟だけ中に入ってみたが、痛い思いをしてわざわざ来たのにくたびれ儲けだった。 なお出Fruit?口の近くで変な果物?のなった木を見つけた。
ボラカイ島がこれほどまでポピュラーになる前はヌーディスト・ビーチだったと言うボラカイ東北端のプカ・シェル・ビーチ Puka Shell Beach を眺め、そのはずれというか、その隣のプンタ・ブンガ・ビーチ Punta Bunga Beach まで来てしまったのだろうか、ボートはビーチに停泊し、しばし水遊びの時間を持った。 このあたりは砂と言うより丸みを帯びた粒状の小石の海岸で、はだしで歩いても痛みは感じない。 また遠浅ではなく、すぐに水深が増す。 船上からのすばらしい夕日を見ながら6時過ぎにリゾートに戻った。

ホワイト・ビーチ White Beach

ホワイト・ビーチの砂は本当に目が細かい。 また朝にはビーチにかなりの海藻が打ち上げられるが、ごみなども無く、また海水も透明度が高く実にきれいだ。 したがってはだしで歩くのが大変心地よい。 フライデーズはこのビーチの北端にあり、近くにレストランも土産物屋も無いので、 トライシクルに懲りた私は1kmでも2kmでも海岸や海岸通りを歩いたのだった。
夕食の後ビーチには子供たちの作った砂の造形物にローソクが灯る。 どれもなかなかの力作だが、その作品の傍らには小学校に上がるかあがらないかという作者がたたずんでいる。 特に立派な作品に出会うと10ペソほど置いていくが、きちっとサンキュウと礼を言う。
Sunset at White Beachこのビーチの夕日もまたすばらしい。 形容しがたい美しさなので、写真を掲げるだけにする。
このビーチは遠浅も遠浅、度を越した遠浅とでも呼びたい。 私は海の中で仰向けになり、時々塩水を浴びながらリラックスした。

レストラン

ビーチ通りの中央よりやや北側にあるシ−・ラバーズ Sea Lovers というレストランに行った。 掘建て小屋にフィリッピン式ちょうちん(左下写真)を飾り、プPhilippino Style Lanternラスチック製の白のチェアとテーブルだけの簡単な店作りだ。 注文はフィリッピン勢に100%任せてしまったが、料理音痴の私が知っているものだけでもカラマ−リ(イか輪切りのから揚げ)、カレー、ガーリック・ライス、その他盛りだくさんであったが、どれもなかなかの美味であった。 一つカルチャー・ショックだったのはサン・ミゲル (San Miguel) ビールを注文すると、茶色の小ビンが栓が抜かれ出てきたが、その飲み口に何やら白いものが詰め込まれている。 私がいぶかしげに見ていると、ティッシュー・ペーパーがつめてあると言う。 なぜかわからぬまま、そのティッシュー・ペーパーを取り除き皆をまねてラッパのみを始めたが、どうも按配が悪い。 グラスを持ってきてもらった。 地球の歩き方によるとフィリッピンではラッパのみが普通だそうで、このティッシュ・ペーパーは飲み口のさびをふき取るためのものだそうだ。
ここでは腹いっぱいになるまで、飲み、食べたが1人あたり500円から700円ぐらいではなかったかと思う。
Fisherman's Basket at Jony's翌日はシー・ラバーズよりもさらに北側の最近大変人気のあるというレストランをホテルで教えてもらい出かけた。 ジョニース・プレイス Jony's Place Cottages & Restaurant と言い、ビーチにテーブルと椅子席のある、恐らくホワイト・ビーチでは唯一のレストランだ。 ここはシー・ラバーズに比べるとずっと上品な感じがするが、それでもドリンクまでついた定食が250ペソ。 ここの味も良い。 フィシャーマンズ・バスケット Fisherman's Basket (右写真) や、フルーツ・ジュースなどもずいぶん注文したが、ここでもせいぜい一人1,000円程度。 大満足のディナーであった。
フィリッピンで忘れてならないのがマンゴーである。 お土産として持ち帰るドライド・マンゴーも良いが、フィリッピンで味わうならマンゴー・ジュースだ。 最近の日本のスーパーマーケットでもパイナップル・ジュースにはお目にかかるが、マンゴー・ジュースはまず無い。 そこでこの旅行期間中、マンゴー・ジュースをどれだけ飲んだことか。

みやげ物

どのガイド・ブックを見てもショッピングはホワイト・ビーチ南側のボート・ステーション3近くのタリパパ Talipapa を薦めている。 このタリパパという通りは、ビーチ通りからメイン・ロードまで通じているにぎやかな通りだと言うことである。 私は残念ながらここを訪れる機会が無かった。 すなわち今回のホワイト・ビーチでの行動範囲は北端のフライデーズからボート・ステーション2近くまでの北半分と言うことになろう。
さて私のショッピングは「シー・ラバーズ」や「おふくろさん」の少し南側の「ディー・モール」 D' Mall で行った。 このディー・モール、ビーチ通り側の入り口は2箇所有り、それがすぐ合流しメイン・ロードまで続いている。 しかしみやげ物を売る店はビーチ通りからY字に交差した所から少し行った辺りまでだ。 私はいわゆるお土産品としては、カラフルな扇で、帽子にもなるという優れもの(たしか150ペソ)、どこに行ってもある木製の熱帯魚のマグネット(勿論ボラカイの表示があって、3個で150ペソ)をまず買った。
このディー・モールの店の多くは色鮮やかな女性用ドレスを売る店が多い。 海辺で便利そうな巻スカートのツー・ピースから、ちょっとしたイブニング・ドレスのようなものまである。 ツー・ピースはおおむね300ペソくらいから有り、イブニング・ドレス風のもので最高900ペソだった。 どれを買って帰ったら喜ばれるかと思案の結果、ツー・ピースを270ペソで、真紅のホンコン製のイブニング・ドレスを100ペソ値切って800ペソで購入した。 この程度の値段なら、家族を連れてきてふんだんに衣類を買っても破産しない。
ビーチ通りを少し北に行った所には、ボラカイには珍しいモーダーンなローンリー・プラネット Lonely Planet というキャジュアル・ウェアーの店があった。 ここはディー・モールとは異なり、品質的にもデザイン的にもセンスの良いTシャーツなどが売られていた。 Tシャーツが300ペソ前後で、ボラカイの名前の入ったシックなシャツなどお勧めだ。
もう一つ忘れてならないものに「ジェード・エグゾティカ」というハーブ石鹸がある。 いろいろな店で売っているのだが、フライデーズではアメニティーになっていたので2つばかり失敬してきた。 香りの良い石鹸で、色が何色かある。

その他の情報

クレジット・カード

この島ではホテルを除いてはクレジット・カードは使えないと思っていたほうが良い。

エージアン・スピリット Asian Spirit

マニラからカティクランへの2001年7月2日から10月21日までの時刻表は次の通りである。 最新の情報は同社のホーム・ページ参照のこと。 http://www.asianspirit.com/

マニラ発カティクラン行き カティクラン発マニラ行き
Flight No. Frequency Manila Katiclan Flight No. Frequency Katiclan Manila
6K889 Daily 08:00 09:00 6K888 Daily 09:20 10:20
6K885 Daily 09:00 10:00 6K884 Daily 10:20 11:20
6K891 Mo, We, Fr. Sa, Su 11:30 12:30 6K890 Mo, We, Fr. Sa, Su 15:45 16:45
6K887 Daily 14:00 15:00 6K886 Daily 15:20 16:20
6K883 Daily 15:30 16:30 6K882 Daily 16:50 17:50

旅行年月日   : 2001年5月19日-5月21日