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1年を通して白銀の世界、サース谷最高の展望台はここミッテルアラリンだ。 快晴の日は何を差し置いてもここからの雄大な景色を堪能しよう。
またここはヨーロッパでも有数の夏スキー場であることも忘れてはならない。
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村の中心に近いアルピン・エクスプレス Alpin Express の駅からはロープウェーでフェルスキン
Felskinn へと向かう。 この全長4383m、高度差1198mのアルピン・エクスプレスには無数と言いたいくらいのたくさんの中型のゴンドラ(左写真)がつるされ、その輸送力は相当なものだ。
最初はゆるい傾斜で村の南側の道路の上を、そして森林の上空な差し掛かるとプラッティエン行きロープウェー駅のすぐ近くを通過する。 次第に斜度を上げ、フェルスキンバーンと交差するとすぐ2550mの中間駅モレニア
Morenia (別名Maste 4)だ。 ここでゴンドラを乗り換える。 やがて雪原の上の通過し始め、右手にはフェー氷河
Feegletscher の舌、そしてその背後にはドームを主峰とするミシャベル連山が間近に見えてくる。 この第2セクションはモレニアまでの第1セクションのほぼ半分の距離だ。 中間駅からはフェルスキンバーンの右をほぼ平行して上り、フェルスキン
Felskinn 2991m に到着する。
このフェルスキンはブリタニアヒュッテ等へのハイキング・コースの出発点だ。
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フェルスキンでロープウェーから降りると、長い地下道をメトロ・アルピン Metro
Alpin の乗り場へ向かう。 半そで半ズボンでやってきた私はその寒さにたまらず、ナップザックから長袖シャツとセーター、それと長ズボンを取り出し上にはおる。
この全長1434m、高度差465mのケーブルカーは全線地下式で、非常に長い車両1両編成だ。 もちろん中間地点で反対方向へ行く車両とすれ違う。 これは2000年11月にカプルン
Kapurun で155人死亡という大火災事故を起こしたものに似ている。
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山上駅の上が世界最高度の回転レストラン(右写真)だ。 1時間で1回転するという。 そのテラスからは正に360°の展望が楽しめる。
まずは山上駅の改札を出たところから表に出てみよう。 右写真の手前すなわち北側に雪上を少し歩いたところから撮った写真が下のものだ。 ま近にアラリンホルン
Allalinhorn 4027m がまぶしい。 アラリンホルンまでは山上駅から直線距離で1500m位であろうか。 スノーボードやスキーを持った人々がアラリンホルンの方へ歩いていく。
この左側はホーラウプ氷河 Holaubgletscher により、谷が深くえぐられており、右に目をやると台形をしたアルプフーベル Alphubel 4208m (右写真)がこれまた美しい。 さらに目を右へ転じるとテッシュホルン
Täschhorn 4491m (下写真左のピーク)、スイス国内最高峰のドーム Dom
(下写真中央)4545m 、そしてレンツシュピッツェ Lenzspitze 4294m (ドームの右)だ。 ちなみに国境にまたがる最高峰はモンテローザ
Monte Rosa のデュフールシュピッツェ Dufourspitze 4634m である。
山上駅に戻り展望台から今度は逆側の北に目を転じるとサース谷の向こうに形のよいピラミッド型の山が見える。 これはシュテッリホルン
Stellihorn 3436m だ。 下の深い谷がサース谷で、その底にシュタウ湖 Stausee
があるはずだがここからは見えない。
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山上駅からアラリンホルンの方向に広い平坦な雪道が続き、スノーボーダーたちがそちらに向かう(既出の写真参照)。 やがてゆるい登りとなり、登りきった所がスキー場の上方だ。 ここにはTバーリフトが通っている(左写真)。 約700mのリフトはこの少し上が終点だ。 アラリンホルン直下のリフト終点からフェー氷河の平坦なところまでが夏スキーのコースだ。 良質の雪と適度な斜度があるゲレンデは夏スキーを十分に堪能できそうだ。 2002年夏のスキーパスはCHF59.00で、6月29日オープンだった。
かつて私もツェルマットで夏スキーをやったが、円盤を股にはさむタイプの「T」バー・リフトの下の方は土も見え、その上はアイスバーンで、Tバー・リフトになれない私はうまく乗ることができず何度もころび、結局上質の雪の期待できる終点までたどり着けなかった。 しかしここはTバー・リフトの下方でも非常に良い雪のように(遠方からではあるが)見えた。
スキー場の端から山上駅方面を眺めたのが下写真だ。
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ミッテルアラリンの山上駅内から入場料CHF8.00を払ってアイスパビリオン Eispavillion Mittelallalin を訪れてみた。 ここはベネディクト・シュナイダーと言う地質学者が掘った氷の殿堂で、約5000m2もある。 氷の中にできた水の流れや洞窟にできたつららなどや展示スペースの解説など一応興味深いものもあるが、教会や奇をてらったインテリアーなど、不必要なものが多すぎると言うのが私の感想だ。
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