筆と墨さえあれば


推古天皇18年(610)高句麗の王より遣わされた僧・曇徴が「紙、筆、墨」「五経」を伝えたとされる。(日本書紀 巻22)
以来1400年余り、改良を重ねながら現在に至り最も漢字を書くのに最適な筆記用具になった。
その筆を使い、中国・殷の時代(紀元前17世紀)に使用されていた「甲骨文字」が3000年余の変遷を経て
現代も使われる四大文明唯一の文字体系である「漢字」の錬成を21世紀の我々が関わることの壮大なロマンを
感じずにはいられない。


教室について

道具は「文房四宝」と云われるように筆・墨・紙・硯があれば、場所を問わず、どこでも誰でもすぐに始められるものです。 各道具の目安は筆(剛豪\2.800-)墨(純黒¥1.000-)硯(羅門¥1.100-)程度が丁度手ごろで使いやすい。 最近は、ワープロやパソコンの文字を見る機会が主流で肉筆の筆文字を見ることが少なくなっている為に、字本来が持っている 「形」や偏と旁の対比とバランス等の情報が頭に入っていない人が多くなったように思われる。 文字の持つ美しい特徴を理解する為にも、筆を取って書いてみませんか。 文字の歴史を辿りそれぞれの文字の持つ意味や変遷を知り理解したうえで書くことにより文字の本来の形が再現できる。 それこそが、美しい文字そのものである。 字形にも秦の始皇帝が統一した「小篆」、役人たちが好んで使った「隷書」、それを速書きして発展した「草隷」さらに 芸術的になった「草書」、読みにくいことから崩しを緩くした「行書」、隷書より書き易く行・草書より識別性が高いので 「正書」となった「楷書」と色々な書体を学んで臨書してみませんか。



講義内容について

今現在は、講義ごとに少人数制を採っており基本的には講義は一時間程度。故上條信山師主催の「日本書道芸術協会」の 副読本を採用しており、会員は毎月作品を投稿して審査を受け段・級位を取得する。 一般競書は楷書が「化度寺」で、行書は「集王聖教序」を又仮名は万葉集を中心として古今和歌集などが錬成の対象になっている。 当教室では、手本を真似るのではなく運筆を考えながらできるだけ文字を読み解き、正しく臨書することを求めている。 一般においては、級を終えたあたりから楷・行書から幅を広げて篆・隷・草・象形・金文等の臨書、また篆刻も習得を勧めたい。 最終的に、色々な形の「作品」を作れるようにと願っている。



教室案内

#月謝・・・・・教育部 ¥5.000− #講義日時・・・木・金 午後5時より         一般部 ¥8.000− 木・金 午後5時より 土 午後3時より         

*月、火、水、日、祝は お休みです。


講師略歴

*黒田 翠淵   ・日本教育書道連盟師範          ・日本書道芸術協会師範          ・平安書道会・理事、三部審査員 *黒田 恵華   ・日本教育書道連盟師範          ・日本書道芸術協会師範          ・平安書道会・会員



所在地:大阪市北区大淀中5−8−16 連絡先:書研社・大淀塾 T E L :(06)6451−6603

最終更新日2023.01.11

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