文房四宝

紙について

 紙 
 一般的に、「画仙紙」をつかう。名前の由来は技量の優れた絵描きのことを
「画仙」と称したところから、つけられた。
本場の中国では、「宣紙(せんし)」という呼称が一般的であり、安徽省(あんきしょう)の宣城あたりで
作られる上質の紙を「宣紙」(稲の藁)と呼び、「本画仙」として売られており福建省のものを
「福建宣紙」(竹)、河北省の宣紙は、(桑)という。
竹は竹やぶから伐りとった若竹を裂いて、渓谷につき落とし、流水で自然に腐らせます。
藁は、風雨と天日の中でさらされ藁の繊維が柔らかく腐ったものを使っていると考えられます。
中国の自然の力を気長く使った紙作りです。   
日本の紙は産地による種類によって
美濃紙(岐阜県)厚手のしっかりした紙、
奈良紙楮が原料の薄紙。とても柔らかい。紙質が柔らかい
吉野紙奈良紙の製法を受け継ぎ、薄いが柔らかく丈夫。
因州紙鳥取県。三椏や竹やパルプの混合
石州紙島根県。純楮を使い漂白していないので茶褐色。丈夫。
                                           
#原料による違い
・麻紙 (まし)・・・しなやかで光沢がある。白麻紙、唐麻紙、色麻紙、長麻紙の4種類がある。
・雁皮紙 (がんぴし)・・・名前の通り原料がガンピ。比較的薄いもの。
・穀紙 (こくし)・・・・・・・楮が原料。しっかりしている。

#加工方法による違い   
・荼毘紙  (だびし)・・・白檀 (びゃくだん)などの香木の粉末を漉き込んだもの。写経に用いられることが多い。黄荼毘紙・白荼毘   
・墨流し  ・・・水面に墨を流し、上から紙をあてて文様をつける。偶然にできる模様が特徴の紙。
・具引き紙 ・・・胡粉(ごふん)染料を入れ様々な色に仕上がっている
・雲紙 (くもがみ)・・・・紫色や藍色を白紙の上下に雲形に流して漉いた紙
・紺紙 (こんし)・・・藍に浸し染めたもの。金泥で写経をしたものを 紺紙金泥経という。

画仙紙の大きさは、基準になるのが「全紙」(136×70)でその半分の幅
のものを「半切」、半切を縦半分にすると「聯(れん)」、聯を切った残り全紙の3/4を
「聯(れん)落(お)ち」と呼ぶ。
「半紙」は日本独特のもので、元々半端な紙(一片の小さな紙)のことであり
今の半紙の大きさは杉原紙(延紙)を半分にしたもので 32×24くらいである。

・	半切――――――――136×35
・	聯落ち―――――――136×52.5
・	全 紙(小画仙)――136×70
・	五尺判(中画仙)――155×83
・	六尺判(大画仙)――181×96
・	長 判(1枚半)――202×83
・	八尺判―――――――242×83
他に仮名用に色紙、継ぎ紙、料紙等がある。

 
 





最終更新日2019.01.11