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オークションの無断リンクがあるので、仕様は非公開です。
2011.6.9作成

ウエルツ RS-3100

☆出力電圧 非公開
☆出力電流 非公開
☆出力電圧変動率 非公開
☆リップル電圧 非公開
☆寸法・重量 非公開
☆発売年・定価 非公開
RS-3100

リグの説明

フロントパネル ウエルツの13.8V 30Aの電源RS-3100です。15-20年くらい前に購入したものですが、電圧は13.8V固定です。
 説明書があったはずですが、見当たらないため仕様がわかりません。
 このような大きな電源の電圧を8-9Vに落とし、ハンディ機の電源に使う人はいないでしょう。電圧可変電源は便利ですが、設定を誤って規定以上の電圧をかけるとリグが破損します。メータも必要になり、価格はアップします。電圧固定は賢明な判断です。
 電源出力端子も裏だけです。デスク上のリグに使用するのであれば、全面にターミナルを出して電源ケーブルをつなぐと見栄えが良くありませんし、邪魔になります。シンプルなのが一番、という典型的な例です。

内部の解析

 中央に大きく重いトランスがあり、左側面にヒートシンク、右側面に制御基板があります。
 安定化回路はレギュレータIC LM305Hをダーリントンで電流増幅した回路です。このICは使ったことがなく、現在は入手も難しそうなので、不具合が発生した場合は躊躇せず別の回路を起こすつもりです。
 ヒートシンクにダイオードブリッジと電流増幅トランジスタが取り付けてあります。この温度を検出し、高くなると空冷ファンが回ります。
 ファンはPCで使われる薄型ユニットではなく、温度制御基板にハンダ付けしたモータがあり、ファンの羽根を回転させます。
上面図 斜めから

改善作業

 100W機でチューンを取ると、発熱します。後述する実験で28Aを連続して流すと、ヒートシンクは高温になりファンが回りっぱなしです。送受信を繰り返す間欠動作の無線機なら大丈夫でしょうが、連続で25A以上の電流を流すのは無理です。
 SSBのピークで30Aまで使える、と考えるべきです。
ファン交換後 また、空冷ファンがカラカラと音を立てます。ファンモーターは温度コントロールの基板にハンダ付けされており、汎用品ではありません。モーターからファンの羽根を外し、クリーニングしましたが改善されません。
 対策として、PC用の9cmファンを裏面に取り付けました。裏面のファンカバーは9cm用で、ネジ穴を広げればそのまま使えます。
 温度コントロールの基板はそのまま利用、従来のモーター取り付け端子に今回のファンの電源をつなぎます。
 回転数2000rpm(DC12V)のファンですが、静かすぎて風量不足かも?と心配になります。
 ヒートシンク−ファン間に隙間が出来、空気の流れは改善されました。このまま利用して様子を見ます。

特性評価

 電圧調整は半固定ボリュームで行いますが、接触不良がありました。アルコールと接点洗浄剤でクリーニングして復帰させ、無負荷で出力13.8Vに設定しました。
 負荷抵抗に電流を流し、出力端子の電圧を調べました。手持ちの抵抗2オーム(1オーム50Wを2本直列)で約7Aずつ電流を増加させましたが、7Aで13.76V、14Aで13.72V、21Aで13.68V、28Aで13.65Vと全く問題ありませんでした。
 リップルも少なく、28A流しても8mVと非常に優秀です。  X:5ms/div、Y:5mV/div
7A 10A 21A 28A
 Iout=7A リップル3mV  Iout=14A リップル5mV  Iout=21A リップル7mV Iout=28A リップル8mV

その他

裏面ファン 性能上は満足ですが、最後に一つ。
 裏面のファンカバーですが、4か所ネジ止めすべきところが3か所しかネジがありませんでした。まさか外れたのか・・・とも思ったのですが、この1か所はタッピングの跡がありません。
 締め忘れは明らかですが、今まで気づかなかったのでメーカー側の責任は時効ですね。