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オークションの無断リンクがあるので、仕様は非公開です。
2015.9.4作成

ELECTRO VOICE ダイナミックマイク 638

☆エレメント Moving Coil Dynamic
☆周波数 非公開
☆インピーダンス 非公開
☆出力レベル 非公開
☆寸法・重量 非公開
☆発売年・定価 非公開

リグの説明

アメリカElectro Voice社のダイナミックマイクMODEL638です。
かなり前に、某OMからいただきました。
マイクと言えば、無線機に用いられる国内メーカーと一部海外メーカーしか知りません。長らく片隅に眠っていたのですが、シャック整理中に発見したので素性を調べつつレストアしました。
スタンド底面に文字が刻印してあり、Electoro Voice Inc.、USA製となっていました。スタンド底部にはモデル423Aとありますが、マイク本体のプレートは同じElectro VoiceのMODEL638でした。
ネットで検索、638でヒットし、名の通ったマイクであると認識しました。
1960年代の製品らしく、コリンズのラインに並んでいる写真がありました。

マイク本体とスタンド・ケーブルがそれぞれ分解出来ます。スタンドにはプッシュスイッチがあり、手で握ると送信可能です。送信を続けるロックスイッチもあります。
入手時はスイッチは使用しておらず、ハンダ付け跡がありません。
送信機に送受切替のシーメンスキーがあった時代、マイクのスイッチは使っていなかったのでしょう。

メンテナンス

短いケーブルが残っていたので、ケーブル出力をオシロに接続しアーーと一声すると出力が出ます。マイクエレメントは動作していました。壊れていたら、単なる飾りです。
マイク本体はシルバーのクロムメッキですが、表面のブツブツが目立ちます。メッキ磨きでクリーニングし、改善しました。
スイッチですが、押した後に離しても元に戻らないことがあります。スイッチ可動部の隙間が少なく、擦れあっていました。
分解しスイッチ部上面のプラスチックを削った(研磨剤で磨く程度)ら、スムーズに動くようになりました。さらにクリーニングするとともにバネを手で曲げました。
次にスイッチが動作するようにマイクケ−ブルを作成します。
コネクタからスイッチの距離が短く、太いケーブルは引き回しに苦労します。配線は一般的な4芯ケーブルを用いましたが、マイクエレメントからスイッチまでは同軸ケーブルのRG-58/Uでも十分でしょう。
接続コネクタが5/8”−27というサイズらしく、今や入手不可能です。40年以上前の機器に多用されていたことに気づきます。

評価

計測器を用いた定量データが取れないので、リグに接続して音声をモニタしました。
ハイインピーダンスのマイクなので、古い144MHz FM機で送信、モニタしました。音質に不具合は感じず、通信機用には十分です。
ロックスイッチは、慣れが必要です。中央を握るとスイッチONで送信状態になり、離すとOFFで受信に戻ります。
ロックスイッチを押すとONを保持します。スタンド中央を握って離すとOFFになります。
このようなマイクスタンドは初めてで、当初面喰いました。

その他

スイッチ部を片手でつかんで送信しますが、スイッチ部の長さが短く感じます。背面のマイクケーブルが邪魔に感じます。
Wの方は手のひらが大きいはずですから(Hi)、3-5cm程度高いスタンドにするか、ケーブルの引き回しが改善出来れば・・・とも考えました。
ハイインピーダンスマイクという性格上、古いリグに活路を見出す必要があります。コリンズ・ドレークのような海外製リグにはデザインがぴったりです。