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注意!
オークションの無断リンクがあるので、仕様は非公開です。
2011.5.7作成

MALDOL HS-401

☆周波数 非公開
☆測定レンジ 非公開
☆入出力インピーダンス 非公開
☆指示誤差 非公開
☆挿入損失 非公開
☆寸法・重量 非公開
☆発売年・定価 非公開
HS-401

リグの説明

 マルドル(北辰産業)のパワー・SWR・AM変調度を測定するメータです。メーカーは「トランシーバーテスター」という名称を付けていました。
 15年以上前に、何かの中古リグのオマケでいただいたように記憶しています。取扱説明書もありました。
フロントパネル 測定電力レンジは20Wと200Wで、スイッチで切り替えます。
 周波数範囲は1.9-150MHzですが、周波数切替スイッチがありVHF/UHFに分かれています。144MHzのみVHFに切り替えます。
 右上のON AIRのLEDは、送信すると電力の一部を整流して点灯します。
 変わった仕様がAM変調度で、AMがほとんど使われなくなった(当時でも)アマチュア無線では不要な機能です。CB無線を意識した設計と考えられます。

メンテナンス

内部の様子 分解して中を見ると、プリント基板に平行線路を形成したCM型であることが分かりました。 HF用とVHF用の2組の平行線路があり、144MHzの特性改善を図っているようです。基板はガラスエポキシで、経年変化が少なく助かります。
 V/UHFの切替スイッチが破損していました。全面から力が加わったらしく、接点部分が外れています。4回路のスライドスイッチが手元にないので、丁寧に再組立しました。
検出部
 配線はあまりきれいとは言えません。線長が短く、きれいに束ねるのも面倒なので、適当に整理するにとどめました。
 AM変調度の評価・較正は、手持ちの機器で調整が難しく、必要性も感じないので省略しました。

調整と評価

 HF・144MHzのトランシーバを接続し、終端型電力計の値と比較し評価しました。
 正面から見て左側のボリューム4個でHF/VHFのパワー表示を調整します。HFのパワーは14MHzで表示が合うように、調整の半固定ボリュームであわせ込みました。
 SWRは144MHzで1.2ありました。もう少し追い込みたいところですが、調整箇所がないので妥協します。
パワー20Wの表示値 パワー100Wの表示値
Pi=20W Pi=100W
 パワーの周波数特性(HFレンジ)をグラフに示します。CM型パワー計は周波数に依存して表示値が変わりますが、説明書には誤差の記述がありません。
 HFレンジでは、3.5MHz以下と50MHz以上で表示値が少なくなります。誤差5%以下とすれば、7-28MHzが許容範囲です。
 VHFレンジで50MHzを測定すると、以下のようになり値が大きくずれます。
    入力20Wで表示値34W、  入力100Wで表示値175W

その他

 パワーの表示値は、精度のある範囲が狭いのが残念でした。検出回路のダイオード・コンデンサ・抵抗等は劣化する可能性が少なく、オリジナルに近い特性が出ていると思われます。