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オークションの無断リンクがあるので、仕様は非公開です。
2012.7.31作成

アルインコ EPS-430

☆出力電圧 非公開
☆出力電流 非公開
☆出力電圧変動率 非公開
☆リップル電圧 非公開
☆寸法・重量 非公開
☆発売年・定価 非公開
EPS-430

リグの説明

フロントパネル アルインコの電源です。10W機に使えれば十分と考え、20年くらい前に購入しました。
 出力電圧は固定、メータもありません。フロントパネルにDC13.8V MAX4.2Aと書かれており、消費電流の大きいトランシーバでは電流容量が少し心配かもしれません。
 出力端子は前面に1組、背面に1組あります。
内部の様子 随所にコストダウンの設計思想が見られます。
 フロントパネルはプラスチックでまずまずの強度ですが、底面のシャーシは亜鉛メッキの鉄板で板厚1.0mm、上面のカバー(コの字型)は同じ材質で板厚が0.8mmしかありません。板厚は1.2mm以上必要でしょう。
 回路はトランジスタ4本のシンプルな安定化回路で、ICは使っていません。当時のICなら723が一般的でしょうが、ここにもコストダウン設計が見えます。
 ICを使わない=性能が良くない、というわけではなく、性能は後述するように良好です。
 しかし、今なら周辺部品の少ない優れたICを使ったほうが楽です。

改善作業

 メンテナンスのために分解しましたが、底面のネジを外して底面のシャーシを取り外しました。基板に前面のスイッチ、背面のパワートランジスタがハンダ付けされているので、修理でで分解するにはこの方法が最善です。
 動作していたので、消耗品の電解コンデンサ2本のみ交換しました。
 ブリッジ整流後のコンデンサ(4700uF 25V)は、代替の手持ちがないので現状のままにしました。ブリッジ整流後は無負荷で26V出ており、コンデンサは35V耐圧にすべきですが、入手後に交換する予定です。
 電圧調整は不要で、オリジナルで13.8V出ていました。

特性評価

 負荷を加え、電圧変動とリップルを評価しました。
 負荷3オームで電流は約4.5Aですが、無負荷時に比べ電圧降下は0.12Vとわずかです。リップルも4mVなので、十分です。
 但し、負荷2.5オームを加えると電圧が11Vまで低下します。保護回路が動作しており、5A以上の電流を得るのは無理でしょう。
 問題なのは放熱です。前記条件で5分間動作させると、背面のヒートシンクがかなり熱くなります。ヒートシンクは経験上小さいのは明らかで、もう一回り大きいほうが安心です。
 測定可能な温度計を持っていないので定量的な表現が出来ません。昔、1回の送信で10分以上喋り続ける局がいましたが、自分ばかりでロングラグチューするのは止めましょうHi。

その他

 自作をする方なら、中古電源として入手してはいかがでしょうか。トランスとパワートランジスタはそのまま活用、ケースとヒートシンクを交換し、回路はレギュレータIC 317を使えば、安価かつ簡単に電源が作れます。
 ヒートシンクの端に背面のターミナルが取り付けられています。アルインコのオリジナルパーツと思われますが、折角なら放熱設計を考慮した余裕ある部品を使っていただきたかったところです。