- ダイヤル表示周波数が145MHz帯のみになり、144MHz帯の表示が無くなった
- パワーが2W/0.4W切り替え可能に
- 外部VFO可能なアクセサリ端子追加
- 送信パワーが1Wから2Wに
- ワイドFMのみからワイド/ナロー切り替えに
- ニッカドの充電がAC100V入力からDC13Vに変更

オークションの無断リンクがあるので、仕様は非公開です。
2007.8.22作成
2007.9.27修正
2008.11.12追記
2010.9.26追記
2007.9.27修正
2008.11.12追記
2010.9.26追記
トリオ TR-2200GII
| ☆周波数・モード | 非公開 |
| ☆定格出力 | 非公開 |
| ☆最大周波数偏移 | 非公開 |
| ☆送信周波数構成 | 非公開 |
| ☆受信周波数構成 | 非公開 |
| ☆マイクインピーダンス | 非公開 |
| ☆受信方式 | 非公開 |
| ☆受信感度 | 非公開 |
| ☆通過帯域幅 | 非公開 |
| ☆電源 | 非公開 |
| ☆消費電力 | 非公開 |
| ☆寸法・重量 | 非公開 |
| ☆発売年・定価 | 非公開 |

リグの説明
TR-2200・TR-2200Gの後継機種です。2200Gに比べ何が変わったのだろう?と、取説を見比べました。ざっと以下のようなところでしょうか。
JARLのバンドプラン変更の過渡期に誕生したリグであり、使用周波数・モードへの対応がなされています。パワーと使用可能時間の相反する問題に苦慮した跡を感じます。充電は安定化電源のようなDCを入力して充電する方式になりました。2200G以前はAC100Vのコードを接続していたのですが、常置場所で運用するユーザは電源を持っていますし、何よりも充電電源が不要になるので、トランスの分だけ軽くなります。2200Gよりも200g軽くなった点は評価出来ます。
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| 上面図 | 下面図 |
不具合点の対処
まず最初に困ったのが電源コードが無いことです。3Pの特殊(今となっては)コネクタが使われており、電源を入れられません。ジャンク入手すら難しいので、手持ちの2Pコネクタに変更しました。TR-2200・2200Gとも互換性があります。3Pに比べ小さく外ケースとの間に隙間が出来たので、テープを貼って埋めました。
写真左下の9Pのソケットに、外部VFOを接続するケーブルを挿入します。
受信部
受信感度が良くありません。70dBu入力してもメータの振れは6割程度、コアやトリマを調整しても改善量はわずかです。
故障箇所を探るため、信号を入力したまま調整ドライバで部品を軽く叩くと時々メータの振れが大きくなります。ハンダ付けの不良か?と、基板を外しほぼ全て再ハンダ(暖めてハンダを溶かし、必要に応じてハンダを追加)しました。
少し改善されたようですが、完全ではありません。相変わらず部品を叩くとメータの振れが変わります。基板全体に力が加わるせいでしょうか、高周波増幅から第二中間周波増幅までを叩くと症状が出るため、原因が特定出来ません。
故障箇所を探るため、信号を入力したまま調整ドライバで部品を軽く叩くと時々メータの振れが大きくなります。ハンダ付けの不良か?と、基板を外しほぼ全て再ハンダ(暖めてハンダを溶かし、必要に応じてハンダを追加)しました。
少し改善されたようですが、完全ではありません。相変わらず部品を叩くとメータの振れが変わります。基板全体に力が加わるせいでしょうか、高周波増幅から第二中間周波増幅までを叩くと症状が出るため、原因が特定出来ません。
そこで第一中間周波増幅(10.7MHz)にオシロを接続し、信号を観察しながら叩いてみました。オシロ出力は変化しませんが、メータの振れは変化します。後段のセラミックフィルタLFC-20(日本特殊陶業)が怪しそうです。フィルタはワイド/ナローFM共用ですから、ナローにしては帯域幅が広いフィルタが入っています。CFM-455E(ムラタ)に変更したところ、全く問題なく受信が出来るようになりました。ハンダ付けの不良かもしれません(再ハンダはしたのですが)が、結果オーライとします。
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| 調整後 | S特性(f=145.00MHz) |
受信感度は1uV入力(開放端)でS/N27dBでした。仕様に比べ低いのですが、1uV入力(50オーム終端)ではS/N33dBです。当時は前者の評価方法だと思うのですが、数値上はTR-2200Gと同等ですから使用可能と判断します。
(2008.11.12追記)
他の2200シリーズ同様、トランジスタ2SC460を2SC829に変更しました。第一発振・第一中間周波増幅・第二ミキサ・第二発振・そして第二中間周波増幅5段で計9個使用しています。
受信感度が今一つだったので効果を期待したのですが、良くなった感じがしません。取り外したトランジスタのhfeは1個が60、他は70-100くらいあり、極端な劣化はありませんでした。
調べてみると、第一発振の周波数が5-8KHz低くなっていることに気付きました。2SC829は互換品ですが、発振条件が変わって周波数がズレたようです。再び2SC460に戻しましたが、やはり2-5KHz低くなりました。感度測定の値が低い一因が周波数ズレだった可能性があります。
発振回路を形成するトランジスタ以外の素子も劣化しているかも・・・と、コンデンサC56・C57を交換しても変化ありません。トランジスタのバイアス電圧も正常です。
受信感度が今一つだったので効果を期待したのですが、良くなった感じがしません。取り外したトランジスタのhfeは1個が60、他は70-100くらいあり、極端な劣化はありませんでした。
調べてみると、第一発振の周波数が5-8KHz低くなっていることに気付きました。2SC829は互換品ですが、発振条件が変わって周波数がズレたようです。再び2SC460に戻しましたが、やはり2-5KHz低くなりました。感度測定の値が低い一因が周波数ズレだった可能性があります。
発振回路を形成するトランジスタ以外の素子も劣化しているかも・・・と、コンデンサC56・C57を交換しても変化ありません。トランジスタのバイアス電圧も正常です。
対策として、水晶全てに直列にコンデンサを接続し調整しました。トリマを追加するのがベストですが、スペースの都合と入手可能な部品で安く仕上げよう!と、裏面のパターンをカットし56pFのコンデンサを追加しました。誤差は±2KHz以下で、十分使えます。1チャンネルだけ周波数が低くなったので、容量を減らし合わせこみました。
コンデンサは通販で購入しましたが、1個\6です。基板裏面なので、表面からは見えません。基板を外して写真を撮るのも面倒なので(Hi)、回路図で紹介しておきます。
再々調整後に受信感度を測定、145.00MHzで1uV入力でS/N31dB(変調1KHz、周波数偏移5KHz)となりました。1uVの信号のノイズっぽさが無くなり、スッキリと聞こえるようになりました。
送信部
全くパワーが出ませんでした。発振はオシロで確認しOK、逓倍段以降は高周波プローブを当てて各段の出力レベルをチェックしました。結局、ファイナル2SC1169の出力異常であることが分かりました。トランジスタが昇天している可能性が高いと考え、同等品を探してジャンクのTR-7200GIIのドライバから抜き取りました。
さて、基板を外して裏面を見ると・・・おやおや、エミッタとベースがハンダ付けされていません!
出力が出ないのは当然です。
トランジスタをテスターでチェック、壊れていないようなのでハンダ付けをしたら無事出力が出てきました。修理した人がハンダ付けを忘れたのでしょうか・・・・・・・。
トランジスタをテスターでチェック、壊れていないようなのでハンダ付けをしたら無事出力が出てきました。修理した人がハンダ付けを忘れたのでしょうか・・・・・・・。
パワーは電源電圧13.8V時に約1.3Wでしたが、ハイパワー設定のボリュームを解除すると1.8W出ました。トリマとコアを調整し、ほぼ2W出力が得られるようになりました。スプリアス特性は良好で、-60dBをクリアしています。
F=145.00MHz、 X:100MHz/div、 Y:10dB/div
F=145.00MHz、 X:100MHz/div、 Y:10dB/div
その他
外部VFOは本機の2倍の高さがあります。はるかに大きいのですが、10W以上のブースターと組み合わせれば面白そうです。



