温故知新

第5回 世界の珍コールサイン

はじめに

 JAではJA-JS、7K1-7N4までのプリフィックスが割り当てられました。これに小笠原・南鳥島のJD1が加わります。記念局には8J・8Nのプリフィックスが付与されていますが、最近はサフィックスが1文字から5文字まで登場しバラエティに富んできました。
 DXは特別プリフィックス・珍しいサフィックスが多数あります。手持ちのQSLから珍しいコールサインを探してみました。

JA国内の場合

8J90XPO 最近は電波が出ていないため(Hi)、新しいQSLはありません。
 まずは8J90XPO、1990年に大阪市で運用されたのですが、サフィックスのエリアに相当する箇所が年号にちなんで90と2桁です。ハムログでエリア別交信件数を検索すると、9エリアに入るはずです。
8N2000 次は8N2000、2000年(ミレニアム)に運用され、JA初の数字サフィックスです。これは当初度肝を抜かれました。総務省もここまで頭が柔らかくなったのか・・・・と、良い意味で評価したいと思います。
 2007年の現在は凄いですね。
 8J49JARL、8J7100F、8J7WWCCA、8N0M100A、8J4626H、8J7AKITA、8N0CLEAN・・・・・。
 事前情報が無いとミスコールしそうですHi。
 さて、8N2000以降、8J●のプリフィックス+1文字サフィックスが登場しました。サフィックス1文字の短いコールはアメリカは上級クラスで入手可能です。JAでも一部コンテスターより割り当てを望む声がありましたが、現在は記念局のみ免許されています。
 個人に認めると、あっという間に埋まってしまう(即日完売!?)でしょうHi。
KR8 そういえば、もう一つプリフィックスがありました。1972年に日本に返還されるまでの沖縄KR6/KR8です。JAとは別エンティティで日本人にKR8、在留アメリカ人にKR6が割り当てられていましたが、JAはKR6とQSO出来ませんでした。

DXの場合

VR2 ユニークなコールが沢山あります。全世界を対象としたWPXコンテストではプリフィックスがマルチになる(例えばJA1、JA0、JR0で3つ)ので、普段聞こえない珍プリフィックスの局が多数出現します。

 まずは珍しいプリフィックスからです。香港(VR2)は96・97・98年の特別コールとしてVR96・97・98が使われました。97年にイギリスから中国へ返還されましたが、現在もVR2は良く聞こえています。
HLの記念局 建国XX周年とか、第XX回大会といった数字を用いたコールもあります。韓国(HL)建国50周年の1998年にHL50が登場しました。HLでは第17回世界ジャンボリー記念の6K17、第17回ワールドカップ記念のHL17も運用されました。
 全く違うプリフィックスも多数あり、4D-4I=フィリピン(DU)、7A=インドネシア(YB)、J4=ギリシャ(SV)、3Z=ポーランド(SP)など、慣れないと”What is your prefix?”と聞きたくなってしまいます。
 さて次にサフィックス、最初はミレニアムに因んだ局として9AY2K(クロアチア)を見つけました。サフィックスがY2K=Year2000なのです。同じクロアチアで9A2000Bなる局もいましたし、台湾(BV)では日本人のBW2000がアクティブでした。
9Aの2000年記念局 9Aの2000年記念局 BVの2000年記念局
V6の珍プリフィックス サフィックスが英文字+数字というコールがミクロネシアのV6T1(日本人の運用)。1965年にDXペディションでJY74という局が出現したそうですが、申請書の文字を読み間違えたのかJY7Hの”H”が”4”になったという話を読みました。同じことだったのでしょうか。
 サフィックスが無いのがアラビア-アフリカ間の紅海に浮かぶAbu-AilのDXペディション、J20/Z(”0”はゼロです)。1991年に消滅エンティティとなり、現在は超珍のイエメン(7O)に属します。
消滅EntityのJ20TYA11 プリフィックスとサフィックスの区別がつかないのが、アフリカのベニンTYA11、決して”II”ではなく数字で”11”です。”Tango Yankee America Eleven“とアナウンスしていたので、びっくりしましたHi。

コールサインは大切に

 一度割り当てられたコールサインが他人に付与される「再割り当て」は1-3、6エリアで実施中ですが、0エリアではまだ遠い先の話でしょう。長く使ったコールは愛着のあるもの、免許を一度失効しても再申請で復活できるのは喜ぶべきです。
海外でも日本に次いでアマチュア局の多いアメリカでは免許のクラスによってコールサインが変わっていきます。上級クラスになればW●X、あるいはWX●X(●は数字)のような形式のコールサインが入手できます。QSLにはex(旧)W●XXXと、以前のコールが標記してあることも多数あります。
 割り当てに余裕がある(アマチュア無線人口が少ない)国ならばこれもライセンス管理の一法でしょうが、せっかくもらったコールですから大切にしたいですね。
 私のコールは、最初は母音ばかりで言いにくかったのですが、相手には覚えやすいようですし、母音はSSBのパイルアップに強い!?ようで気に入っています。CWでは少し短すぎて打ちにくいでしょうかHI!
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