温故知新

第2回 JARL NEWSの広告

はじめに

 第2回目はJARL NEWS(以下JNとします)に掲載されていた面白広告をご紹介します。
 当時のJNではリグ・アンテナ・周辺機器のメーカー・販売店、QSL印刷会社等の広告以外のユニークなものがありました。
 有名メーカーのソニー、マスコミの朝日新聞・日本短波放送から、「何だ、こりゃ?」というものを拾い上げ、画像を加えてまとめました。

ソニーの広告

 ソニーの創業者である井深大氏は、戦前のアマチュア無線がアンカバー(無免許)であった時代にJ3BBというコールサインをお持ちでした。その縁なのでしょうか、ソニーの広告が発見されました。
SONY 1963年の広告です。当時はテレビ・ラジオ・オープンリールのテープレコーダが主力商品だったのでしょう。ゲルマニウムトランジスタの時代ですね。
 国内の総合電気メーカーでアマチュア無線のリグを製造したのは松下・NEC・富士通だけでした。ソニーはリグこそ製造しませんでしたが、グループ会社でアメリカのヒースキットという有名キットメーカーのリグを輸入販売していました。
 短波ラジオとの接点で見れば、BCLブームを起こした「スカイセンサー」の発売元でもあります。

日本短波放送(NSB)と朝日新聞

日本短波放送 1954年に設立された日本短波放送は、国内唯一の国内向け短波放送でした。1978年に「ラジオたんぱ」、2004年に「ラジオNIKKEI」と愛称が変更されています。
 現在は経済ニュース・株式市況を中心に競馬中継も放送していますが、NSBの時代には「僕らのクラブステーション」というアマチュア無線の番組がありました。何度か聞いた記憶があります。
朝日新聞 10月に行われる全市全郡コンテストの前身は、オールシティコンテストでした。このスポンサーにもなっており、ログ提出者には抽選で賞品が当たる!という、現在では想像がつかないことをやってくれました。
 一方の朝日新聞ですが、JARLとの具体的な接点はわかりません。どなたかご存知ですか?
 さて、ここまではJNの広告としては正統派?ですが、いよいよ変わった事例をご紹介します。

こんなものまで

タクシー会社無線従事者募集!
 まずは無線従事者(「従」「急」の字に時代を感じます)募集の広告です。タクシー・バス会社でしょうか、アマチュア無線家ならプロに必要な免許を持っている確率が高いから・・・と人事課が考えたのでしょう。

ハムはスキーツアーが好み? (1965年ころ)

スキーツアー 次は、日刊スポーツ新聞社のスキーバスツアーの募集広告です。関東支部が後援で企画されたようですが、どのくらい参加したのでしょうか。

電卓が無い時代ならでは (1964年ころ?)

計算尺 次なる珍品は計算尺講座!「文部省認定」とのことですが、無線家と計算尺の接点がわかりませんHi。
 広告が掲載されたのは1回きりでした。
 ところで、計算尺ってまだ販売されているのでしょうか?

DX’erのための世界時計 (1964年)

 最後はオリエント時計のHam用世界時計!
CQ出版も共催、CQ誌にもCMがありました。会社は、現在セイコーエプソンの傘下で時計・プリンタ部品・水晶振動子の部品を製造しています。
 抽選で当時のSSB送受信機が贈呈されたようです。工夫すれば世界のハムに販売できそうです。世界時計
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