2011.6.18

CQ出版社 アマチュアのV・UHF技術 1977年発行

 CQ出版社発行の『アマチュアのV・UHF技術』です。A5サイズ256ページで価格が\1,300、1977年発行の初版です。
 開局バンドである50MHzに思い入れがあり、学生時代に購入しましたが、レベルの高い内容に驚きました。
 長いQRTの時期に読みあさったので、表紙も中も痛みがあります。ページもバラバラになったので、綴じた箇所をボンドで修復してます。
 雑音指数NF(ノイズフィギュア)という言葉を知ったのも、この頃です。感度向上には、ゲインの高いだけのアンプではダメで、ローノイズのアンプを追加すると効果が大きいと書かれています。ちょっとオーバーかな?と思いつつ、ノイズレベルぎりぎりの信号がフワッと浮かび上がるイメージを持ちました。
 高周波増幅にはFETのU-310が良い、ミキサーはダブルバランスドミキサーが優秀である・・・・と、実際に受信のクリスタルコンバータも自作しました。実際に評価した期間はわずかですが、メーカー製のトランシーバより気持ち程度良くなったかな、と感じた記憶があります。
 まだ残骸は残っていますが、もう少し長期間使えば違いが分かったかもしれません。(自作した頃はヒマが無く、のんびり使う余裕が無かったのですHi)
 内容は高周波パーツの使い方からスタートしますが、NFの解説からいきなり熱雑音の数式が出てきてドキッとします。さらにスミスチャートまで登場すると読み飛ばしたくなります(授業でもありましたが、ほとんど覚えていません)Hi。理論の必要性は理解しますが。
 中盤からは各バンド毎の製作事例ですが、回路図はあってもプリントパターンはあまり掲載されていません。そのまま製作したい場合は、基板の写真を参考にパターンを起こします。自作経験者を対象にした記事なので、初心者には難しいでしょう。
 技術的には興味深いのですが、いざ自作という段階で入手困難なパーツが多く、大変残念です。もちろん代替パーツも検討しますが、限界があります。
 自作派が老齢化して減った現在、高周波技術を駆使した送受信機器の製作も難しくなりました。