2015.3.24

アマチュアのSSTV技術 1981年発行

アマチュアのSSTV技術CQ出版社の『アマチュアのSSTV技術』です。1976年初版発行で、1981年の第5版を入手しました。
音声による通信が主で、画像通信は430MHz以上のATVだけ、という時代に、HFで画像通信が出来る・・・・とSSTVが紹介され、市販の機器が出回った頃です。
6割くらいのページがSSTVの理論とモニタ・カメラ等の回路説明です。当時はまだ自作の範囲が広く、技術が分かっていないと楽しめないモードでしたが、CQ誌の記事をまとめて理論解説しているだけで、具体的な自作事例はありません。この本で何かのアクセサリセットが出来るわけではないのが、他の書籍と大きく異なる点です。
後半の運用編は、某社のモニタとカメラを用いた実際の運用方法や、リグとのインターフェースを紹介しています。ここでようやく実用本らしくなっていますHi。
SSTVにさしたる興味もないまま、何となく購入した本ですが、ざっと見て惹かれることもなく本棚の片隅に寝ていました。表紙の折り目もなく、若干色あせがある程度の美品ですHi。
回路も基礎を学ぶのは良しとしても、TTL主体の構成ではロジックをCMOS化しても、今は自作の参考にはなりません。
巻末の資料編で某社のモニタ・カメラ・スキャンコンバータの全回路図が掲載されており、結局この機器のCM書籍ではないか?という辛口の感想を言わざるを得ません。
個人的には残念な本ですが、古くからのSSTV'erにはバイブルでしょうか。