2011.6.18

CQ出版社 アンテナハンドブック 1986年発行

CQ出版社の「アンテナハンドブック」、B5版400ページ、定価\1,600です。1985年初版発行で、第4版を入手しました。
1970年初版発行のアンテナハンドブックを改訂した書籍で、「ダイナミックハムシリーズ」と称したハンドブックの5番目です。
紹介記事は、前回の記事にCQ誌で発表された記事を抜粋・追加しており、製作例が倍増しました。
材料も変わり、大きなアンテナの自作例が増えてきたので参考になる点も多いのですが、中身が簡素化されて具体的な製作写真や図が少なくなったのは残念です。
限られたページ数なので、止むを得ない面もあります。追加データは、出典が明確になっており、CQ誌のバックナンバーから詳細の記事を確認出来ました。
アンテナの同軸ケーブルは50オームと75オームが混在しています。古い記事は75オームですが、50オームの記事・インピーダンスを記載しない記事・50-75オームと記載する記事etc、結構アバウトです。
設計に必要なデータは、あまり増えていません。製作例のデッドコピーではなく、エレメントを1本増やしたい・他のバンドに応用したらどうなるのか等、考えは尽きません。
当時は設計に使えるデータが多くなかったと思われますが、有用な文献の引用があれば良かったのに、と感じます。
設計はラフでも動くのがアンテナ自作の良いところですが、より高性能を追い求めるのもアマチュアではないでしょうか。
さて、前回のハンドブックから追加されたアンテナでユニークなものを探しました。今はおなじみのアンテナは、スローパー・ヘンテナ・デルタループがあります。ヘンテナは自作しましたし、良く飛んでくれました。
今は使っている方はいるのか?というアンテナもあります。スケルトンスロットは自作派ならではのアンテナですが、現在ユーザーはほとんどいないようです。(メーカー製がありませんから)
その他忘れ去られたアンテナをPCでシミュレーションし、評価しながら作ってみるもの面白そうです。
かつてEMEで多く用いられていたF9FTの八木アンテナの記事を右に紹介しました。
 それにしても、この時代に7MHzの3エレ八木フルサイズ、21MHzの9エレ八木フルサイズ(ブーム26m、上図面)の記事があるのは驚きです。
 巨大アンテナが上げられる頑丈なタワー・ローテータが増え、メーカー製の優秀なリグが当たり前になった時代ですが、結局は日本人が豊かになったからですねHi。