2015.3.15

モデル・アマチュア局集 1960年発行

CQ出版社のCQ臨時増刊『モデル・アマチュア局集』です。1960年2月臨時増刊で、定価190円です。
これもJA0KR小川さんの遺品です。裏表紙が無く、傷みも激しいので、修復しました。
当時のアマチュアのシャックが50局弱紹介されており、1人当たり2-4ページを割いています。メーカー製リグが非常に少ない時代ですから、内容はシャック・アンテナの写真やレイアウトだけでなく、リグのブロックダイヤグラム・回路図が掲載されています。回路図にはコイルの製作データまで書かれ、「参考にして作ってください」ということなのでしょう。
大半が2文字コールの方です。主力バンドは3.5Mc(メガヘルツではなく、メガサイクルです)・7Mcですが、DX'erは14・21Mc、新2級は28Mc、そして50Mcは南米やアフリカが聞こえ、10WのAMでQSO出来た時代です。
リグはケースが大きいものの、送信機・受信機とも整然としたレイアウトで、ラックにまとめられている方が多数います。見栄えの良い?局の写真だけをまとめたのかもしれませんが、当時のアマチュアは技術力は相当なものです。。
HF送信機は807が多いようですが、ハイパワーHFで入力300-400Wという方もいらっしゃいます。
SSBはアメジャンの水晶を組み合わせた自作です。
VHFは144MHzまでかな・・・とページをめくっていたら、10000Mc(10GHz)へ挑戦されている方がいました。50年以上前に既にパイオニアがいたことに、驚かされます。
表紙を含め、カラー印刷のページが5ページあるのですが、自然の写真らしさがありません。モノクロ印刷は問題ありません。
ふと気づいたのですが、当時はカラーフィルムが出回った頃だった記憶があります。実家にあった家族の写真がモノクロからカラーになった直後、色に不自然さがあった覚えがあります。
まだ写真や印刷技術が過渡期だったんですね。