2008.10.3

CQ出版社 ENGLISH FOR HAM QSO 1975年発行

CQ出版社発行の『ENGLISH FOR HAM QSO』です。「ハムのための英会話」というサブタイトルが付いています。
手元にあるのは1969年初版・1975年第16版の全254ページで、定価500円です。
著者はCQ誌でも長年にわたり英会話のコーナーを担当されていたexJA1ANG故米田治雄氏です。衛星通信のコラムも書かれていたでしょうか。先日サイレントキーになられました。
さて、最初はQSOに用いられる表現法と簡単なラバースタンプQSOの方法を紹介しています。
誤った表現の注意が出ていました。今はほとんど聞きませんが、当時は国内QSOでも使われた表現でした。
・JX1XYZ/0 "/"は「バイ(by)」ではない
 "portable"か"stroke"ですね
・試験電波発射の時、"testing transmitter"とは言わない
 正しくは、"test transmisson"です。日本語なら「本日は晴天なり」ですHi
・「ブレーク局」はbreaking stationではない  the breakerが正解
この後、QSOのエチケットが記されています。
(この本が出版された頃は、かなり改善されていたそうですが)かつてJAの運用マナーは海外の局からは非常に評判が悪く、指定無視のロングコールが多数ありました。DX局が"No JA"とアナウンスしていたのを聞いたことがあります。
マナーは向上したとは言え、不十分だったのでしょう。CQ誌でも著者が繰り返し記していました。
今やJAのマナーは世界でトップクラスとの評判です。著者は、JAの運用マナー向上に大きく貢献していただけた方と考えます。どなたかイタリア語・スペイン語・ロシア語に翻訳して紹介していただけませんかHi!
ところで、タイトルから電話のQSOだけと思いがちですが、CWのQSOの事例も約70ページにわたって紹介されています。CW独特の略語(GUD、SKED等)やQ符号を交えれば、英語のQSOも楽ですね。