2008.10.3

アマチュアのBCI・TVI対策 1984年発行

アマチュアのBCI・TVI対策CQ出版社発行の『アマチュアのBCI・TVI対策』です。古い本で、1963年初版・1967年第4版、全162ページ定価は280円です。著者はJA1AYO丹羽さん、現在もご活躍の方です。
開局以来、インターフェアには悩まされてきました。住宅密集地の狭い土地で7MHzのダイポールもフルサイズで張れず両端をベント(折り曲げ)、近所の4階建てビルでTVの電波方向はブロックされて電界強度が低いので、50MHzは10WでTVIが出る状態でした。
当時はTVIを止める知識すらなく、この本に書いてあるTV ANTに取り付けるハイパスフィルタやアンテナカップラを作った思い出があります。
技術の分かるOMが近くにいない中学生にとって、TVIは「大敵」でした。
真空管の時代ですから、送信機の逓倍で生ずる高調波を抑えたり寄生発振を止める方法が記載されていますが、今の時代には遠い内容ですHi。今はAMラジオも性能が良くなり、BCI対策もほとんど縁がなさそうです。
ローパスフィルタ・ハイパスフィルタも計測器が無いと自作は困難です(当時はディップメータで作ったようですが)し、市販品を買えば済みます。
今はTVIはノーマルモードよりもコモンモードの誘起電圧が主原因、コモンモードをいかに減らすか?がポイントとわかってきました。トロイダルコアを用いたフィルタが雑誌に紹介され、再現性もまずまずです。
過去の技術対策資料になりましたが、フィルタの基礎理論を学ぶには良い書籍と思います。
今はスペアナがあるので、自作し特性評価が可能になりました(スイープジェネレータが無いので、周波数を変えながら特性を記録するクラシックな方法ですがHi)。インターフェアで困った時に引っ張り出して読むことにしますHi!